あなたは2型糖尿病?それとも1型糖尿病??

クロちゃんの糖尿病の件、みなさんかなり関心が…

先日、安田大サーカスのクロちゃんが2型糖尿病という記事を書きましたけど、この件はみなさんかなり関心があるようですね。

じつはあの後、番組の録画を見ることが出来たんですけど、FreeStyleリブレを芸能人の方たちに装着してもらったり、「この食事は角砂糖〇個分なので非常に血糖値が上がりますねぇー」と医師がコメントするなど、数年前まではタブーっぽかったことがテレビでだんだんはっきりと言えるようになってきたのかなという気がしました。

クロちゃんはジムで一生懸命筋トレをされてましたが、いくら筋トレを頑張っても糖質を食べすぎればやはり糖尿病は良くならないのだということが分かりました。

 

 

 

元プロ野球選手の清原和博氏も、逮捕される直前ブログに「今日のおやつ」としてスナック菓子2個とサイダーとか、大量に食べていらっしゃる様子をUPなさっていたので「大丈夫かな??」とひそかに心配していました。

清原氏も若いころからジムでガッツリ鍛えていたのは有名ですが、血糖値がMAX900の重度の2型糖尿病だそうですね。運動は過信しないことが大事です。

ライザップだってコナミスポーツのバイオメトリクスだって、食事内容がきちんと決められているのは、食事も制限しないと大きな効果を出すのは難しいからですよね。

運動したから何をどれだけ食べても大丈夫ということは決してありませんし(もしそうであれば私は糖尿病を発症しなかったはず!)、「このサプリさえ飲めばどんなに糖質を食べてもチャラにできる」というモノも業者さんの誇大広告の中以外には決して存在しませんので…

 

1型糖尿病or2型糖尿病?

さて、クロちゃんは典型的な2型糖尿病のように見えますけれど、糖尿病と診断されているあなたは2型ですか、それとも1型糖尿病ですか?

1型糖尿病は主に自己免疫によって起こる病気で、何らかの原因により、すい臓のベータ細胞が自分自身によって破壊されてしまいます。

なぜこんなことを聞くかというと、2型糖尿病と診断されている方たちの中に、じつはゆっくりと進行するタイプの1型糖尿病(SPIDDM)の方が混ざっていることがあるからです。

 

 

SPIDDMはゆっくりと進行するので、2型糖尿病と診断されることも多いそうです。抗GAD抗体も最初は陽性ですが、その後陰性になることが多いそうです。発症してから数年~10年ぐらいはインスリン注射が必要ない場合もあるとか。

よっしーは糖尿病性ケトアシドーシスで入院したため「1型糖尿病かもしれないね」と言われました。HbA1cがすごく高値だったので劇症1型でないことはすぐにわかりましたが…また抗GAD抗体は陰性でしたが、これが陰性だからと言って1型糖尿病を完全に否定できるわけではない(上述)と主治医から言われました。

また、抗GAD抗体が陰性で2型糖尿病と診断されても、後で抗GAD抗体が陽性となり1型糖尿病と判明した例が多く報告されているそうです。

よっしーの場合、「たぶん2型でしょう」ということになり、3年が経ちました。「1型でも2型でも基本的に、やることは同じだからね」という主治医の言葉もあり、おそらく2型なのだろうと思いながら今日も生活しています。

 

1型糖尿病か2型糖尿病か区別しにくい場合もある

よっしーの場合、糖尿病性ケトアシドーシスで緊急入院となりましたが、普通はSPIDDMの発症初期にはケトアシドーシスにはならないそうです。

しかし、もともと数年前からSPIDDMを発症していて、たまたまミカンの食べすぎとかで糖尿病性ケトアシドーシスを起こして…ということなら、あり得る話だそう。

また糖尿病性ケトアシドーシスは2型糖尿病患者にもしばしば起こるそうです。難しいですね~。特にジュースや果物やアイスが大好きな方。

一般的に「1型糖尿病は肥満とは無関係」とされていますが、肥満じゃなくても1型糖尿病になるということは、元々太っている方がたまたま1型糖尿病になることももちろんあるわけです。1型と診断された方の約20%が肥満だそうですよ。

 

 

そして、家族に2型糖尿病の方が数人いても、たまたま自分だけは1型糖尿病という例もあるそうです。実際にそういう方にお会いしたこともあります。

だから2型糖尿病と初期のSPIDDMを見分けるためには、抗GAD抗体を調べないといけないんですよね、もっとも、これが陰性でも1型糖尿病を完全に否定できるわけじゃないと主治医から言われてましたけど…

もしSPIDDMの患者さんを2型糖尿病と誤診してしまい、SU薬(インスリンを分泌させる飲み薬)を使用してしまうと、病気がどんどん悪化するそうです。気を付けなければいけません。

2型糖尿病と診断されて治療しているけれど、食事は何も変えていないのにこの頃血糖コントロールが悪化してきたようだ…という場合、SPIDDMの可能性がないかどうか主治医に相談してみたほうがいいかもしれませんね。

 

2型糖尿病は自業自得で1型とは違う?

以前、NHKの健康番組でどこかのお医者さんが「2型の人は生活習慣が悪くて糖尿病になったんですけど、1型の方は違いますから」「1型の方はインスリンさえ打っていれば普通に何でも食べていいんです」と繰り返しおっしゃっていました。

正直、あまりいい気持ちはしませんでした。2型糖尿病は自業自得でしょと言われているような気がしたからです。

確かに、1型の方は風邪などがキッカケで突然発症することもありますし、少しも太っていない方も多いです。「2型のデブと一緒にするな!!」という気持ちになるのはすごく分かります。はっきりとそのようなことを書いている1型の方もたまに見かけます。

「私は1型なので、2型の方とは交流したくありません」という方もいらっしゃいました。仕方がないことだと思います…

でも、2型糖尿病も全員が「暴飲暴食のデブ」じゃないんですよね…遺伝によるインスリン分泌不全型の2型って、決して暴飲暴食していなくても若いうちに発症しやすいです。なんとも切ないです。

食べすぎて発症した方はちょっと食事を減らして軽い運動をするだけでかなり改善することが多いのにね。同じ2型とは思えない位です。

よっしーとしては、1型の方の気持ちも2型の方の気持ちもどっちも分かるような、どちらでもないような、なんとも複雑な気持ちだったりします。

 

SPIDDMなら進行を止められる?

東京の友愛病院副院長の水野雅登先生は、SPIDDMの患者さんに徹底した糖質制限と低インスリン治療をさせることで病気の進行を防ぐことが可能なのではないかとおっしゃっています。

SPIDDMの方で、何年も前から糖質制限をなさっていてよっしーよりも血糖コントロールが良好な方が何人かいらっしゃいます。それも、インスリン注射無しです。

 

 

 

アメリカの1型糖尿病のバーンスタイン医師も「自分は従来の食事療法に従っていて自己分泌ゼロになってしまったが、発症初期に糖質制限を開始すれば、ハネムーン期(インスリン注射が不要な状態)を永遠に引き延ばすことが可能かもしれない」とおっしゃっています。

低インスリン療法とは、インスリンを分泌させるような飲み薬をやめ、インスリンが少量で済むような飲み薬を使用することで体内を循環するインスリンの量をその人にとってなるべく少量で済ませようというものです。

バーンスタイン先生は1型で自己分泌ゼロですが、1日あたりのインスリン注射量は持効型6単位と食事用のインスリンが3食合計で10単位程度らしいです。驚異的な少なさです。

 

 

インスリンを分泌させる飲み薬は、具体的に商品名で言うとアマリール・グリミクロン・スターシス・シュアポスト・ジャヌビア・グラクティブ・エクア・ネシーナ・トラゼンタなど。

反対にインスリンを少量で済ませるように働くのは、グルコバイ・ベイスン・セイブル・メトグルコ・スーグラ・ジャディアンス・フォシーガ・ルセフィ・カナグルなどです。

 

 

インスリンは人体にとって絶対に必要なものですが、多すぎると良くないことを引き起こす原因になるので…

SPIDDMの方だけではなく、2型糖尿病であっても上の段の薬よりはまず下の段の薬から試してみたほうがいいんじゃないでしょうか?もし薬が必要であれば。

またSPIDDMの方が糖質制限を始める時は、主治医によく相談してからにしてください。薬やインスリンを何も使っていない方ならいいのですが、勝手にインスリンをやめたりすると危険です。よっしーも、主治医に相談してから了解を得て開始しました。

 

糖尿病が完治する日は近いかも

残念ながら現代の医学では、まだ糖尿病予備軍の段階や妊娠糖尿病やソフトドリンクケトーシス以外の真の糖尿病は「完治」しません。病院で聞いてきました。その点は1型も2型も同じです。

でも、iPS細胞の技術によって失われたベータ細胞を再び元の状態に戻すことが出来れば「完治」するでしょうね。研究者の皆様、どうかどうかお願いします!!

 

 

ただ…たとえベータ細胞を再び増やすことが出来るようになったとしても、これ幸いとばかり糖質を好きなだけ食べまくる生活に戻ってしまえば、今度は血糖値には問題が無くても、別の病気がその人の命を奪うことになるかも…

食事と関係がある病気は、決して糖尿病だけではないのですから。気を付けなければいけませんね。

 

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