リブレ・レポートpart4~ケトーシス~

昨夜、謎の高血糖になっていた!?

FreeStyleリブレを装着中のよっしーです。今のところ、センサー装着部位にかゆみや発赤などの異常はありません。

昨日、そろそろ寝ようかな…と思ってセンサーをスキャンしてみると、なぜか血糖値が130弱もあり「ど、どうしたの!?」と焦りました。

そういえばちょっと鼻水が出るけど、風邪気味?と思いながら眠りました。で、朝起きると、血糖値135!!

 

 

寝ている間の血糖値をチェックしてみると、ずーっと120後半~135の間をウロウロしていたようです。何があったのだ~。

その後だんだん下がっていき、今は106でした。もしかして、風邪のウイルスか何かが入ってきたのを、さっさとやっつけたのかしら?寝ている間に。鼻水は止まってました。

血糖値って、時々訳の分からない動きを見せることがありますね。リブレってやっぱり便利です♪

 

ケトーシスとは(おさらい)

さて今回は、FreeStyleリブレのレポート第4弾。今回はケトーシスについてのお話です。

ケトーシスと言うのは、体内でケトン体がたくさん作られて血中ケトン体が正常値(とされる数値)の範囲を超えて上昇することです。

 

 

上の表はメディマグ様のサイトからお借りしました。血中ケトン体検査(定量法)では130μmol/L未満が正常値で、2000μmol/L以上だと非常にヤバいということです。

この数値を頭に入れたままで、続きをお読みください。

 

断食(ファスティング)時のケトーシス

よっしー、体調の良い日を選んで24時間断食を行ってみました。過去に3日間断食を行ったことがあり、1日であれば特に問題なく行えることを確かめた上での実験です。

過去に断食したことのない方や糖尿病薬・インスリン注射を行っている方の場合、低血糖や体調不良に陥る可能性があるので絶対に医師の指導なしで行わないようにしてくださいね。

断食と言っても、ビタミンやミネラル等のいつも飲んでいるサプリメントと水で薄めたノンカフェインコーヒーを1日3杯だけは飲んでもいいというルールの、よっしー流ゆる断食であります。

この日は特に運動はせず、いつも通り買い物に行ったりして過ごしました。

 

 

FreeStyleリブレは、持続血糖測定だけではなく、専用の電極を使えば血中ケトン体も測定できちゃう優れものです♪

で、血中ケトン体の1日の変動はと言うと…

起床時2400→9時4200→12時5000→15時6400→18時6200→22時6900→深夜2時5700→早朝5時半5400

ここで断食終了しました。

普段からスーパー糖質制限をしているので、断食開始前からすでにケトン体は2400μmol/Lと「ヤバいレベル」に達しています。

そしてどんどん増えて、MAXで6900μmol/Lにまで上がりました。驚きですね!!この数値だけ見たら「今すぐ入院してください!!」と言われるレベルかもしれません。

 

MCTオイルでケトン体増加を促した場合はどうでしょうか?

今度は別の日に、通常の糖質制限食にMCTオイルをプラスして、血中ケトン体がどう増えるかを実験してみることにしました。

毎食ごとに、大さじ1杯のMCTオイルを足すのです。

 

 

MCTオイルは、ココナッツなどに含まれる「中鎖脂肪酸」だけを取り出したものです。ココナッツオイルは60%が中鎖脂肪酸ですが、MCTオイルは100%が中鎖脂肪酸です。

クセや味があまりなく、いろいろな料理に使いやすく、摂取すると直接肝臓に運ばれて速やかに分解され、体内でケトン体を増やしやすいとされています。

で、MCTオイルを摂取した場合、ケトン体はMAXで5400でした。

何も摂取しないよりはMCTオイルを摂取したほうがケトン体が出やすいのは確かだと思いますが、大さじ1杯程度の量ではそれほどは増えないのかもしれませんね。

 

断食とMCTオイルのケトーシスの違い

断食を行ってケトン体が増える時、そのケトン体は自分の体脂肪などを材料にして作られています。だから体重も減ります。

一方、MCTオイルでケトン体が増えるのは、ケトン体の材料となる油を摂取したからです。

難治性てんかんや認知症、がんの治療などの目的でとにかく血中ケトン体を増やしたい場合はMCTオイルを多めに食事に足すといいと思います。

 

 

しかし、自分の体脂肪を減らしたい場合や自分でケトン体を多く出せる体質になりたいと思う場合、MCTオイルの使用は補助程度に考え、食事の改善をするべきだと思います。

体質によっては、たんぱく質の摂取量が多いとケトン体が出にくい方もいます。この場合は少したんぱく質を減らして脂質の摂取量を増やしてみてください。

→詳しくは姉妹ブログの記事をお読みください。

 

生理的ケトーシスと糖尿病性ケトアシドーシスは違います

糖尿病の方、特に1型糖尿病でインスリン自己分泌のない方がインスリン注射を忘れたり風邪やインフルエンザなどで体調不良になると、時に「糖尿病性ケトアシドーシス」というとても危険な状態に陥ることがあります。

 

 

これはインスリンの作用がほとんど欠落しているため、血糖はたくさんあるのに体はその血糖をエネルギーとして利用できません。

何とかしようと体は大量にケトン体を作って対応しようとしますが、代謝はめちゃくちゃ、血液は酸性寄りになり、呼吸も苦しく、そのまま放置すれば昏睡状態になり死亡することすらあるのです。

しかし、インスリンがちゃんと働いている状態であれば、糖質制限食や断食でケトーシスになっても血液は酸性に傾くことはありません。

血液のpHは、呼吸によって緩衝されて狭い範囲内でちゃんと調整されているからなんですね。ケトアシドーシスになった時は、この調整がうまくいきません。

 

 

たまに「肉を食べすぎると血液が酸性に傾くので、アルカリ性食品を食べて中和しましょう」なんていう素人以下のことを書いている専門家(!?)のサイトがあってびっくりしてしまいます。

血液のpHが正常値からはみ出すということは、ものすごーーーく大変なことです!!食べたものによってそう簡単になることではありません。

逆にアルカリ性食品をたっぷり食べたからと言ってアルカローシスになることもありません。なるとしたら、重い高山病や嘔吐が続いた時です。

でも、どういうわけか信じてしまう方が多いのは残念なことです。

 

ケトン体は悪者ではないです

何らかの理由により、体内で大量の糖をエネルギーとして利用できない状況になると代わりにエネルギーとなるのが「ケトン体」です。

糖質制限食でケトン体が増えるのは、糖の代わりに脂質をメインエネルギーにしているからであり、そのこと自体は何ら危険なことではありません。

でも、まだまだ「ケトン体増加=糖尿病性ケトアシドーシス=危険」だと思っている方は少なくありません。本当にそうであれば、糖質セイゲニストはどんどん死んでいくでしょう。

だってケトアシドーシスって、本当に危険なんですから…(;^_^A

 

 

産婦人科医の宗田哲男先生の著書を読めば、ケトン体がヒト本来のエネルギー源であることがよく分かります。

今回のリブレの実験で、生理的ケトーシスが何ら危険なことではないことを、改めて実感することが出来ました♪

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