病院では糖尿病患者に玄米食を出すの?出さないの?その理由とは…

白米よりも玄米のほうがGI値が低いが…

みなさんは、お米は好きですか?よっしーは子供の頃からお米が大好きで、お寿司もおにぎりも大好きでした。大人になってからは玄米にハマってずっと玄米食を続けていました。

白米よりも玄米のほうがGI値(グリセミック・インデックスの略で、その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ってブドウ糖を100として相対的に数値化したもの)が低いです。

そのため、糖尿病の予防および糖尿病患者は白米よりも玄米を食べたほうが良いのではないかと一般的には言われていますよね。

 

 

残念ながら、よっしーも江部康二医師も玄米食を継続していて運動もしていたのに糖尿病になってしまいましたけど…

玄米・豆類・食物繊維の摂りすぎによって亜鉛の吸収が阻害され、そのことが糖尿病発症のひとつの原因になるのでは?という話もありますよね。糖尿病患者は血中亜鉛濃度が低下しているそうです。

まぁそれはともかくとして、白米より玄米のほうが食後血糖値がいくらか上がりにくいのだとしたら、病院食で玄米を患者さんたちに食べさせればいいんじゃないの?と思ったわけです。

 

にゃご
玄米のほうが血糖値が上がりにくいのなら玄米を出せばいいじゃないかと思うよな。

よっしー
そうでしょう?よっしーの場合は残念ながらダメだったけど、玄米なら平気な方もいるはずなのにね。

 

入院患者に玄米を提供している病院は少ないです

よっしーが通っている総合病院のサイトを見ると、「食事を制限されていない患者さんは、病院食のご飯をパンやおかゆにチェンジすることができます」とあります。

大きい病院ではだいたいどこもそのようになっているようです。週1~2日だけ主食がパンの病院もあれば、朝食を毎日ご飯かパンか選べる病院もあります。

白米をパンにチェンジすることはできても、糖質制限を選択することができる病院はほぼ皆無です…まぁこれはガイドラインが変わらない限り難しいのは分かりますけど。

 

 

しかし、あんなにあちこちで「白米よりも玄米のほうがいい」と言われているにもかかわらず、病院食で白米を玄米にチェンジできるという病院はほとんどないみたいです…なぜでしょう?

糖質制限ドクターの江部康二先生の高雄病院では、糖尿病患者さんたちには基本的に糖質制限を勧めていらっしゃるようですが、アトピーの患者さんなどには玄米食を出していらっしゃるのです。

玄米のほうが血糖値が上がりにくいなどの利点があると考えられているにも関わらずまだあまり病院食に取り入れられていないのは、何か理由があるのでしょうか?

 

学校給食では玄米を取り入れているところもある

じつは、学校給食に玄米を取り入れている学校はあるんです。玄米は前日から水につけておかなければいけないのでちょっと面倒臭そうですが、評判は上々だとか。

また、白米よりもかなり値段が高い発芽玄米をときどき学校給食に取り入れている学校もあるそうです。そうか、値段が高いのか…このあたりがネックになっているのではないかと思いました。

お米を作る時には決められた範囲内で農薬を使用しますが、白米の場合は農薬が多くかかった外側の部分を栄養もろとも取って捨ててしまうことになるので、玄米のほうが農薬の害が心配なのです。

じゃあ…と無農薬・少農薬の玄米を食べようとすると、白米と比較してかなり高価なものになってしまうでしょうね。

 

 

公立の学校給食の予算は、とても安いものです。横浜市の場合は給食1食あたりの予算は217円だそうですが、どこの自治体もおそらく大差ないでしょうね。

この予算で、安心して食べられる無農薬玄米だの体に良いこだわりの食材だのを使えと言われても、大多数の学校ではまだムリなのが現実かもしれません。給食費が高いと文句を言う親もたくさんいます…

玄米を取り入れている学校も、毎日というわけではなかったり、白米と混ぜて出していたりするようですよ。

パンは冷めても平気ですが、ご飯とりわけ玄米は冷めるとパサパサするのでその学校の給食調理の状況によってはどうしても無理な場合もあるでしょうし。

 

高齢者や病気の方に玄米はどうなの?

高齢の方は噛む力や消化力が低下しがちで、また胃腸が弱い方なども玄米の食物繊維が胃腸にとって負担になるため摂取に気を付けたほうが良いそうです。

なるほど…確かに玄米は白米と比べるとよーく噛まないとのどに詰まりそうになりますよね。自然とよく噛むことになるのでダイエット的には食べすぎ防止になるかもしれません。

また汚い話で恐縮ですが、玄米は体内でイマイチ消化しきれていないんじゃ…と感じたこともよくありました。確かに、高齢者や胃腸の弱い方にはもっと負担が大きいでしょうね。

 

 

ただ単に「血糖値の上がり方が緩やかになればそれでいい」というものではないのでしょう。血糖値の上がり方がちょっとばかり緩やかになっても、お腹を壊すようでは困ります。

また、病院食を残す人が多いと病院勤務の管理栄養士の友達が嘆いていましたが、玄米はかなり好みが分かれるものだと思います。嫌いな人は大嫌いでしょうね。

病院食を残してどこかに電話してファーストフードを持ってきてもらっている人を見たことがあります。これでは意味がないですよね…

 

まとめ:いろいろな理由でまだまだ病院の玄米食は難しい

病院食の予算も学校給食と同じで、決して十分なものではないはずです。しかも医療保険制度の改正によって自己負担額がだんだん上がってきています。

また、パンを希望する患者さんにパンを出すのはそれほど手間のかかることではないと思いますが、玄米は白米よりも手間がかかってしまいます

 

 

玄米を食べないほうがいい患者さんもいるので全部の患者さんに玄米を提供することはできないでしょうし、一部の患者が希望するとしてもなかなか対応できないのではないでしょうか。

糖質制限とはまた別の理由で、糖尿病をはじめとする入院患者たちに玄米食を提供するのはまだまだ難しいのかもしれないですね。

 

にゃご
なかなか理想通りにはいかないってことなのかもしれないね。

よっしー
そうね、食後血糖値さえ上がらなければいいってものでもないし、難しいわね。

 

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