糖尿病患者の血糖値改善は、あなたの想像よりもずっと難しい!?

簡単な方法で糖尿病が簡単に改善するなら苦労はしません

よっしーが初めて耐糖能異常を指摘されたのは今から14年ぐらい前、妊娠中の事でした。それから産後はいったん正常型になり、いつの間にか重度の糖尿病を発症して治療を開始したのが3年ちょっと前になります。

3年間というのは長いような、あっという間のような…その間いろいろ勉強してきましたが、未だに分からないことだらけです。

世間一般的に言われているのは「2型糖尿病は遺伝も関係あるけど、太らずに食べすぎずに運動をして、食事の最初に野菜を食べて主食を玄米などの未精製穀物に変えれば糖尿病になりにくいですよ」というようなことでしょう?

 

 

でも、実際にいろいろやってみたり調べてみると、すべての糖尿病患者がそんな単純なやり方で改善するわけではないことが分かってきました。

そして、きちんと病院に通わずに好きなだけ甘いものを食べまくっている患者の血糖値が悪化するのは当然としても、真面目に治療していてもじわじわと悪化していくことも多いのだと知りました。

糖尿病ではない方やごく軽度の糖尿病の方は「運動すればOK」「野菜を先に食べればOK」「玄米にすればOK」なんておっしゃるかもしれないけど、実際はそう簡単な話では済まない場合もあるというのが今日のお話です。

 

にゃご
そんな簡単な方法で誰もが良くなるなら、糖尿病合併症に苦しむ人はもっとずっと少ないはずだよな…

よっしー
日本では年間3000人が視力を失い、16000人が糖尿病腎症から人工透析を始め、3000人の足が切断されているのが現実よ!

 

水野雅登先生のブログ、読めば読むほど深い!

東京の友愛病院副院長の水野雅登先生の2つのブログ(bloggerブログ・アメーバブログ)をお読みになったことがありますか?

水野先生はよっしーと同年代の医師で、とても優しそうで穏やかでいらっしゃるのですが、じつはとんでもなく頭の切れる先生です。

よっしーは糖尿病と診断された後、主治医に言われた通りに病院食を食べ、1日4本のインスリンを打ち、その後糖質制限を始めてもしばらくの間はランタスというインスリンは続けてDPP-4阻害剤も服用していました。

ところが、何気なく近所の眼科で診てもらうと「眼底出血(小規模?)した跡があるし黄斑浮腫もある」と言われてめちゃくちゃ落ち込んでいたまさにその日、水野先生からの情報で「インスリン注射もDPP-4阻害剤も、血糖値は良好でも眼底出血が起こることがある」と知ったのです。

それで、その当時はすでにランタスは2単位ぐらいしか打たなくてもよくなっていたので思い切って中止し、DPP-4阻害剤も思い切ってやめましたが大丈夫だったので主治医には事後報告。

 

 

怒られるかなと思いきや「あ、そうかい?それならやめてみるか。あ、完全にもうやめるのなら自己血糖測定器は病院へ返してね♪」とのことでほっとしました。

水野先生のブログはいつ読んでも「へぇぇぇ!!」と驚きます。昨日は「2型糖尿病が1型に?」という記事を読み、とてもビックリしました。

抗GAD抗体が陰性で普通の2型糖尿病にしか見えないのに、ゆっくりとインスリン自己分泌が減っていって糖質制限をしていてもその進行を止められずにインスリン注射が必要になるケースがあるそうです。

このことは、医師でもよくご存じない方がたくさんいらっしゃるそうですよ。ああ、糖尿病とは何と奥深い病気であることか…

 

教科書に書いてある程度のことなら誰にでも言えます

糖尿病の予防や血糖コントロールに関して、たとえば「肥満を解消しましょう」「主食を白米から玄米に変えましょう」「筋トレして血糖の消費量を増やしましょう」などと耳にタコができるぐらいしょっちゅう聞きますけど、はっきりいってそんなことは誰でも知っているんですよね。

いわゆる教科書に載っていそうなこと、あるいはテレビの健康番組で「〇〇という食材が良いらしい」と流れ、スーパーマーケットで「〇〇が良いとテレビで紹介されました」という貼り紙とともに食材が販売され、みんながそれを買いに行くと。

たまたまそういう方法で血糖値がすんなり下がるラッキーな方もいらっしゃるんですけど、問題はその方法では解決しない人もたくさんいらっしゃるということです。

 

 

みんなが太っているわけじゃないのに「糖尿病患者はダイエットしなさい」と言われても困るし、もともとスポーツをしていて筋肉量が多いのに「筋トレして筋肉を増やせば血糖値が上がりません」と言われても困ってしまいます。

「糖質制限なんてしなくても白米を玄米に変えれば大丈夫です」と言われても、もともと玄米食をしていて糖尿病になった私はいったいどうしたら!?

きちんと病院に行って糖尿病の治療をしていても、先に挙げた例のように医師もそのことをよく知らずに普通の2型糖尿病として治療を受けていて、どうもおかしい、血糖値がどんどん上がってきて1型糖尿病に…なんてことも。患者はいったいどうすればいいのでしょうね?

 

糖尿病に関してはまだまだ分かっていないことが多いと心得るべき

この記事を書いている時点で、妊娠糖尿病・境界型糖尿病・ソフトドリンクケトーシスなどを除外したガチの糖尿病が完治する方法はまだ見つかっていません。

完治どころか、寛解の状態まで持っていけない患者が圧倒的多数なのが現状です。もちろん、糖尿病を発症した後何年も気が付かずにほったらかしたよっしーのような患者が劇的に改善する方法は、おそらく存在しません。

ここまで重くなると、糖質制限で食後高血糖は抑えられても、空腹時血糖値を24時間常に正常値の範囲内でおさめるのは難しいのです。かといって、ちょっとばかり下げるために注射をするのは私は嫌です。

 

 

糖尿病に関しては、まだまだ完全に克服するのは難しい病気ですし、解明されていないこともたくさんあるのだということを患者も医師も管理栄養士も理解してほしいです。

軽症の方ばかりを見て「〇〇すれば糖尿病は必ず良くなるのだ」とわかったようなことを言って欲しくはありません。もちろん、糖質制限だって万能ではありませんよね。

現段階ではまだまだ難しい病気とは言え、いま最善と思える方法で試行錯誤しながら頑張るしかありません。そのうち、糖尿病を完治させる方法がきっと見つかるでしょう。

 

にゃご
糖尿病ってそんなに簡単なことじゃないってことだな、ナメてかからないようにしよう。

よっしー
予防ならともかく、すでにかなり進行してしまった糖尿病が簡単に改善できると思わないほうがいいわね!

 

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