薬剤による糖尿病に注意!

診察室で話をする主治医と女性患者

薬が原因で糖尿病に!?

糖尿病の多くは2型糖尿病であり、生まれつきの遺伝的な素質に生活習慣が加わって発症します。
また1型糖尿病は、何らかの原因ですい臓のベータ細胞が破壊されて起こります。

しかしその他に、薬剤が原因で糖尿病になる場合があるんです。

 

 

よっしーの友人にも、家族には誰も糖尿病患者がおらず、子供の頃からスポーツ万能なのに、ある薬を服用していて境界型糖尿病と診断された人がいます。

もちろん、もともと糖尿病のあった人が薬剤によってさらに悪化することもあります。

だから、薬の服用に際しては気をつけないといけないんですね。
副作用が全くない薬などありませんから…

 

高血糖をもたらす薬

では、具体的にどんな薬剤が高血糖・糖尿病を起こしやすいのでしょうか。

 

高カロリー輸液…高濃度のブドウ糖が入った点滴は、もともと糖尿病のある患者ではもちろんのこと、そうでない方にもかなりの負担となります。

一部の精神病薬…食欲を増進させる副作用のあるものがあり、肥満が起こりやすく、したがってインスリンの効きが悪くなって糖尿病になることがあります。
また肥満とは関係なく、直接すい臓に影響を与えると考えられるものもあります。

フェニトイン(抗てんかん薬)…すい臓のベータ細胞に作用して、インスリン分泌を阻害します。

βブロッカー…インスリンの分泌とインスリンの効きの両方を悪くします。

免疫抑制薬…インスリンの分泌とインスリンの効きの両方を悪くします。

一部の利尿薬…インスリンの分泌を低下させます。

エストロゲン、成長ホルモンなどホルモン剤…インスリンの効きを悪くし、血糖を上昇させます。

ステロイド…肝臓での糖新生を促したり、インスリンの効きを悪くします。

インターフェロン…インスリンの効きを悪くします。

 

血糖値が上がったら医師に相談を

上記は代表的なものですが、この他にも血糖値を上昇させ得る薬剤はあると思います。

原因となる薬剤を中止すれば速やかに元に戻る場合が多いとは思いますが、病気によっては、どうしてもその薬剤を中止するわけにはいかない場合もありますよね…

 

 

発生する頻度が低い副作用については、医師も薬剤師も薬を処方するときにいちいち説明してくれないと思います。

しかし実際問題として、飲んでみたら副作用が出てしまったということはやはり一定の確率であるんです。

何か薬を服用していて血糖値が上がってきたときには、医師に相談してくださいね。

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