あきらめたらそこで試合終了だよ…重度の糖尿病でも糖尿病合併症でも!

バスケットボールでダンクシュートを決める男の子

あきらめたらそこで試合終了ですよ、最後まで粘れ!

マンガには数多くの名言があります。中でも『SLAM DUNK』の安西先生の「あきらめたらそこで試合終了だよ」はあまりにも有名です。

バスケの試合は残り12秒、しかも相手がボールを持っている。誰もが「もう駄目だ…」と諦めかけた時のこのセリフなんですね。

安西先生の言葉を聞いた三井くんは相手のボールを奪い、見事シュートを決めました。どんなに絶望的な状況でも最後まで諦めてはいけないということですよね。

よっしーはドラクエ4をプレイしていてかなり低レベルなのにデスピサロを倒しに来てしまい、勇者以外全員力尽きましたが残りHP1で勝利したことがあります♪

 

 

さて「あきらめたらそこで試合終了だよ」というのはスポーツの試合やゲームばかりに当てはまることではないんです。

糖尿病、それも重度だったりすでに糖尿病合併症が出ていたりする方の中には「もうどうせ長生き出来ないんだから好きなものを好きなだけ食べてやる!」と思う方もいらっしゃいます。

それはそれで理解できるのですが「もうどうせ長生きできないんだ」と諦めなくてはいけないのでしょうか、本当に?

 

にゃご
もうどうせ長生きできない…か。そんな悲しいことを言われるとせつなくなるよ。

よっしー
糖尿病に関しては、まだあきらめなくてもいい人はかなり多いはずよ!

 

最悪の状態から完全復活したバーンスタイン医師

このブログでもたびたび取り上げていますが、アメリカ人医師のリチャード・K・バーンスタイン先生は本当にすごい方です。

彼は12歳の時に1型糖尿病を発症し、当時アメリカで一般的だった治療(当時まだ自己血糖測定器はなく、血糖値を測らないでインスリンを注射し、糖質の摂取比率45%の低脂肪食をとる)を受けていました。

そして先生は20代で体にさまざまな不調(腎結石、唾液腺結石、肩関節の拘縮、足の感覚異常と変形など)を感じましたが、医師に相談しても「大丈夫です、糖尿病とは関係ないです、心配いりませんよ」と言われたそうです。

 

 

そして30代、先生はすね毛が抜け、心筋症を発症し、視力が衰え(夜盲症、微小動脈瘤、糖尿病網膜症による黄斑浮腫、初期の白内障)、足の痛み、糖尿病腎症によるタンパク尿などたくさんの症状に苦しむようになりました。

そしておそらく低血糖を起こしていると思われる時、先生は錯乱し、周囲の人たちを怒鳴りつけたりしてしまったそうです。

奥様が医師だったため、ある日発売されたばかりの自己血糖測定器をいち早く入手できた先生はとてもショックを受けました。

なんと、それまで数値を見て確かめることができなかっただけで、彼の血糖値は1日の中で40以下から400以上までジェットコースターに乗っているように激しく乱高下していたことが分かったんです。

 

 

それから先生は試行錯誤を重ね、彼のスタイル(インスリン頻回少量注射、糖質制限)を生み出しました。

最初は彼がいくら論文を投稿しても相手にされず、それならと40代で医学部に入り医師となったのです。

先生は数々の糖尿病合併症をすべて克服しました。最初は糖尿病腎症3期だったのが現在はアルブミン尿も出ないそうです。

そしてこの記事を書いている時点で84歳のバーンスタイン先生は、現在も医師として活躍していらっしゃいます。素晴らしいことですよね!

 

まだ死ぬわけにはいかないと思ったから…

どうですか?かつてのバーンスタイン先生はとても多くの糖尿病合併症に苦しんでいらっしゃいました。

しかしこの状態から彼は「完全復活」することができたのですよ。12歳で1型糖尿病を発症したのに84歳の現在もお元気なんですから、本当にすごいですよね。

よっしーは糖尿病と診断されてからわりとすぐ『バーンスタイン医師の糖尿病の解決』を読みましたが最初は「こんなにストイックな方法、できるわけがないじゃないか!」と思いました。

何しろ先生の勧める食事って、朝は糖質6gまで・昼と夜は糖質12gまでと江部康二先生式(1食で20gまで)よりずっと厳しいものだったからです💦

 

 

でもね「もういいや、主治医のおっしゃるとおりインスリン打って好きなものを食べるわ!」とは思えなかったので、「最初はできる範囲内で少しでも理想に近づけるように頑張ろう」と思ったんです。

それは、よっしーには夫と息子たちが居て、3人のために今死ぬわけにはいかないという思いがあったからなんですよね。

「なんとしても生きなければならない」と思えば、たいていのことは何とかなるものです。「このまま目が見えなくなったら、息子たちが成人した姿も見られない」と思うと、ご飯も甘いものも要らないと思いました。

本には先生の患者さんたちの体験談がたくさん掲載されていますが、糖質制限9年目にして糖尿病網膜症による黄斑浮腫が完治した1型糖尿病の女性の例も紹介されていますよ♪

 

あきらめたらおしまいなので私は生きるために抗う!

糖尿病の標準治療では少しずつすい臓のβ細胞の機能が低下していくことは避けられないそうですし、教育入院中に主治医からはっきりそう言われた方もいらっしゃいます。

また糖質制限に反対なさっている管理栄養士さんが「いったん糖尿病合併症になるともう治すことは不可能です」とツイートなさっているのも見かけました。

つまり、いったん糖尿病になって合併症まで出ちゃうともう絶対に病気が良くなることはないので諦めて、少しでも長く人生を楽しむためにインスリンを打って好きなものを食べましょうよというわけです。

その生き方を選択するのは個人の自由なので別にいいと思います。ただ、よっしーはここで諦めたくはありません。

 

 

一般的には治らないとされている糖尿病合併症だってバーンスタイン先生のように克服したいですし、SPIDDM(緩徐進行1型糖尿病)の方が進行が止まった例もあります。

「私は好きなものを食べるんだ」と決めた方も、どうか家族や自分の将来やりたいことのために頑張っている人たちを見て「あんなに無理することないのに~」なんて言わないでください💦

普通のケーキを食べられない人生に意味がないと思う方は食べたらいいですし、ケーキは糖質オフなケーキでいいので合併症を克服したいと思うならそうするべきです。

同じような状況であっても、病気とどう向き合って生きるのか、食べたい気持ちと健康にどう折り合いをつけていくのか、それは私たちが自分の意志で決めることだと思うのですよ。

 

にゃご
頑張っている人たちの努力はきっと報われると思うぞ。

よっしー
どんな状況でもあきらめたらそこで試合終了なんだもの、頑張るわ!

 

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