あなたは大丈夫?日本人の1型と2型の糖尿病合併症の実態はこれだ!

日本人の糖尿病患者はどれぐらい糖尿病合併症になっている?

日本における糖尿病合併症の実態とそれらの危険因子に関する全国規模の前向き観察研究が2007年に開始され、通院中の40~75歳未満の1型・2型糖尿病患者6338名を追跡したそうです。

このうち93.8%が2型糖尿病で残り6.2%が1型糖尿病の患者さんですが、発症してからの期間の平均はいずれも同じ程度(11年前後)だそうです。

1型糖尿病患者さんで糖尿病神経障害のある方は25.5%・糖尿病網膜症のある方は22.4%・糖尿病腎症のある方は18.5%でした。

1型糖尿病患者さんのうち、これら3大合併症をすべて持つ方は4.5%で逆に3大合併症のいずれもない方は53.9%でした。

一方、2型糖尿病患者さんで糖尿病神経障害のある方は34.3%・糖尿病網膜症のある方は27.4%・糖尿病腎症のある方は30.2%でした。

2型糖尿病患者さんのうち、3大合併症をすべて持つ方は6.4%で逆に3大合併症のいずれもない方は39.4%でした。

…どうやら、糖尿病を発症してからの期間が同じでも、1型糖尿病より2型糖尿病の患者さんの方が糖尿病合併症になる確率が高いようですねorz

また9年間の追跡調査中に、6338名の糖尿病患者に1021件の心血管イベント(心疾患・脳血管疾患・下肢動脈性疾患)が起こり、183名が死亡されたそうです。

亡くなった方の死因としては悪性腫瘍がトップで、次いで原因不明の突然死、そして心血管疾患、脳血管疾患だったそうですよ。

にゃご
2型糖尿病患者の方が血糖値は低そうなのに合併症が多いってどういうわけだ!?

よっしー
そうでしょう?血糖値だけで予後が決まるわけではなさそうなんだわ。。

なぜ2型糖尿病の患者のほうが糖尿病合併症が多いのか?

今回の調査では1型糖尿病の患者さんと2型糖尿病の患者さんがそれぞれ糖尿病になってからの期間はほとんど同じであるにもかかわらず、2型糖尿病で合併症が多いことが分かりました。

これには、2つの理由があるんじゃないかと思います。まず2型糖尿病はかなり悪化するまで自覚症状が無いので、発見と治療開始が遅れがちになるということです。

もうひとつは先日も書きましたが、2型糖尿病患者はインスリン抵抗性が見られるので1型糖尿病の患者さんよりも「高インスリン状態」になりやすいせいではないでしょうか?

1型糖尿病患者のHbA1cは7.0%未満が25%、7.0~7.9%が40%、8.0%以上が35%でした。2型糖尿病患者ではHbA1c値7.0%未満40.6%、7.0~7.9%は37.2%、8.0%以上が22.2%でした。

…2型糖尿病患者のほうが血糖値が低めにコントロールされているにもかかわらず糖尿病合併症が多いのは、やはり糖尿病合併症は「高インスリン」が引き起こしているのでは。

ちなみに今回の調査で、発症後5年経過している2型糖尿病患者で食事療法のみの方は5%でした。84%の方が服薬し、31%の方がインスリン注射をしているそうです。

同じインスリン注射をしている糖尿病患者でも、糖質を多く食べる患者はより多くのインスリンを打ちますし、2型糖尿病患者は1型の方よりも注射の必要量が多くなることがよくあります。

3大合併症が出ていなくても心臓や脳には要注意!?

1型糖尿病患者の53.9%と2型糖尿病患者の39.4%は糖尿病の3大合併症にまだかかっていないことが今回の調査で分かりました。

でも、9年間の追跡中に約6人にひとりの患者に何らかの心血管イベント(心疾患・脳血管疾患・下肢動脈性疾患)が起こっているのは、とても恐ろしいことです。

動脈硬化は「糖尿病予備軍」と呼ばれている段階から少しずつ進行していきますので、まだ網膜症や腎症が無くても心臓や脳の血管が少しずつ傷んで…ということもあり得ます。

特に血管内にプラークのある方は無理な運動はたいへん危険ですので、主治医の指示をよく守る様にしてくださいね。

よっしーは糖尿病の3大合併症すべてありますので、昔のような高強度の運動は避けて強度を下げて運動しています。

しかし、そうではない方はどうしても油断してしまいがちなのではないでしょうか?太っているから痩せるためにがむしゃらに運動する…は危険かもしれませんよ。

軽症の2型糖尿病患者こそ糖尿病合併症に気を付けて!

まだそれほど重症ではない2型糖尿病患者の場合、インスリン抵抗性はありますがインスリン分泌能力はある程度保たれていることが多いです。

そのため、1型さんや重度の2型さんほどは食べても血糖値が上がらないことも多く、つい「オレは大したことなくて幸せだ~」と油断して食べ過ぎがちです。

しかし残念なことに、血糖値が低めでも高インスリンだと糖尿病合併症を発症しやすいということは、まだまだご存じない方が多いのです。

中には、まだ糖尿病と診断されてもいないのに眼底出血を起こした若い患者さんもいらっしゃるそうですよ。もちろん、甘いものが大好きな方ですって。

しかもこれは、きちんと通院している患者さんたちのデータです。途中で治療を放棄した方はデータには含まれていません。まじめに治療していても多くの方が合併症になるのはなぜでしょう?

糖尿病は血糖値が高いことや尿に糖が出ることではなく、糖尿病合併症になってしまうことが問題なのです。どうかお気を付けくださいね。もちろん、よっしーもずっと気を付けていきます。

にゃご
糖尿病でも合併症が進行しなければ、健康な人とほとんど変わらない生活だよな。

よっしー
ええ、まだまだやりたいことはたくさんあるから頑張るわ!

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