日本の糖尿病治療の現状はどうなの?
先進国である日本の医療は「進んでいるほう」だと誰もが思っていると思います。では実際、糖尿病治療に関してはどうでしょうか?
日本の糖尿病患者は、諸外国と比較して血糖コントロールがうまくいっていると言えるのでしょうか。下のグラフはJDDM様のサイトからお借りしました。
2型糖尿病患者のHbA1c(約2か月間の血糖値の平均を反映する数値、正常値は4.3~5.8%)の平均は7.05%です。
これは「きちんと通院して血液検査を受けている人」のデータのはず。途中で治療放棄した人や、自分が糖尿病だということにそもそも気が付いていない人は、もっと高そうですね…💦
で、上のグラフを見ると、もっとも多いのは、HbA1c6~8%の間ですね。正直、「なんだ、通院してきちんと治療していてもこの程度の数値なの??」と思ってしまいます。
よっしーは最初、糖尿病性ケトアシドーシスで入院した時HbA1c15.0もありました、グラフでは「12以上」という項目しかないですが…どれだけ悪かったんだか💦
最近では、安田大サーカスのクロちゃんがせっかく糖尿病教育入院でHbA1c5.5まで改善したのに油断してたくさん食べるようになったのかHbA1c7.5まで悪化して話題になっていますが…
でもね、このデータを見る限り、日本の2型糖尿病患者たちのHbA1cの平均値は7前後なんですよ。残念ながらこれが現状なんです。
血糖値が高いのは患者のせいなのか?
こういう数字を見ると「きっと血糖値が高い患者は、お菓子をこっそり食べているに違いない」と言う人もいるかもしれません。確かにそんな方もいると思います。
しかし仮にそうだとしたら、それは病院で指導されている食事療法があまりにもしんどくて、到底続けられるようなものではないからそうなってしまうのでしょう?
上のグラフを見る限り、食事療法で挫折する患者があまりにも多すぎるように見えるのですが…それはそれで問題じゃないでしょうか?
また、ひたすら真面目に主治医の指導を守っているのに今一つ血糖値が下がらないという方も少なくないはずです。
よっしーが知っているだけでも、医師の指導を守っていたにも関わらず糖尿病合併症が進行して失明した方や人工透析になった方は何人もいらっしゃいます。
みなさん病院で「食事の管理がきちんとできていないのではないか」と言われ、はらわたが煮えくり返る思いをなさったそうです💦
某一流大学の糖尿病内科のサイトでは治療しているのに糖尿病合併症になる人のことを「運が悪いヒト」と表現しています。これはあんまりではないですか??
患者の状態が悪化した時、自分がその原因を見つけられないからと言って「どうせお菓子でも食べたんだろう」と決めつけたり「あなたは運が悪いですね」の言葉で片付けないで!
これが日本の糖尿病治療の現状なのです
「医療が進んでいる」はずの日本でも、現在年間3000人が糖尿病網膜症で失明し、3000人が足を切断し、16000人が糖尿病腎症から新たに人工透析を開始しています。
アメリカでは日本と違い、低脂肪の低カロリー食の他に地中海食・ベジタリアン食・糖質制限食・DASH食(血圧を下げるのに効果があるとされる食事)が糖尿病患者の食事として認められています。
そのせいなのか、アメリカではここ20年ほどで糖尿病合併症は激減してきているのに日本ではそうではないです。悲しいですね。
ちゃんと通院して治療しているのに日本の患者たちの平均血糖値はかなり高くて、本当に正しい治療が行われているかどうか疑問を感じずにはいられません。
肥満と食べすぎが原因で糖尿病を発症した方は、ちょっと生活を改善するだけで簡単に血糖値が下がる可能性があります。
ただ、そうではない患者もたくさんいらっしゃいます!主治医の言うことを聞いていれば必ずしも血糖値は良くなるというわけではないんです。
「真面目に通院していれば絶対に糖尿病は悪化しないよね」と思っていると、将来苦しむことになるかも…仮にあなたがそうなっても、主治医は何の責任も取ってくれません。
あなたはどうか、テレビの健康番組や主治医の言うことを鵜呑みにしないで、どうしたらいいのか自分の頭でよく考えてみてくださいね。