頭皮のかさぶたをはがしていたらハゲてしまった!?
誰でも、鏡を見てニキビが気になってついつぶしてしまったり、かさぶたが気になってはがしてしまった経験があると思います。
たまにそういうことをちょっとやってしまう程度なら「クセ」で済むのですが、時に単なるクセの範疇を超えてしまう場合があるんです。
よっしーが糖尿病性ケトアシドーシスで入院する1年ぐらい前、ちょうどその頃はのどの渇きや夜間頻尿などの高血糖の症状が出始めた時期でした。
その頃、ふと頭皮のてっぺんあたりがカサカサしていることに気がつき、なんとなくベリッとはがしてみたところすごくスッキリしたんです。それ以来クセになってしまいました。
ときどき頭皮にカサブタが出来ていないか探ってしまい「はがしちゃいけない」と思いつつはがしてしまうことを繰り返していました。
だから美容院に行くたび「頭皮に赤くなっているところがあるけど大丈夫?」と訊かれるのですが、どうしてもかさぶたをはがすことをやめられなかったんです。
だんだんかさぶたの大きさが大きくなり、かさぶたをはがすと一緒に髪の毛も抜けるようになってしまいました…
そして糖尿病性ケトアシドーシスで入院し、数日後になんとなく病室にかけられた鏡で頭皮を見ると、てっぺんあたりが1cm×1.5cmぐらいハゲてるじゃないですか!!!
さすがにこれはものすごくショックで、絶対に頭皮を見ない&さわらないように心がけるとそのうち忘れてしまい、気が付くとハゲていた部分に短い毛が生えてきており、元に戻りました。
「皮膚むしり症」という強迫性障害の一種?
ニキビやささくれ、かさぶたなどのちょっとした皮膚疾患が気になって仕方がなく、むしることで症状が悪化してもむしることを止められない場合は強迫性障害の一種の「皮膚むしり症(スキン・ピッキング)」かもしれないそうです。
「皮膚むしり症」は軽度の場合はニキビやかさぶたをつぶしたりはがしたりする程度ですが、重度になると健康な皮膚までもむしらずにはいられなくなるんだそうです。
皮膚むしり症の有病率は人口の1~2%で、患者の約75%は女性です。治療としては皮膚科でキズの治療をして精神科で薬を処方したり、自分の行為に気付かせたり、かさぶたをはがしたくなったときに代わりに他のことをするなどの方法を教えるようです。
よっしーがやっていたことは、「皮膚むしり症」の症状だったのかもしれません。しかし高血糖を放置していた時期にこの症状が出て現在はおさまっていることが気になります。
糖尿病の人はうつ病になりやすく、また、うつ病の人は糖尿病にもなりやすいというのはかなり有名な話ですよね。
なにもうつ病だけに限った話ではなく、他の色々な「心の病気」と呼ばれる病気も糖尿病と深いかかわりがあったとしてもおかしくないなぁと思ったんです。
やっぱり食事と大いに関係があるらしい…
皮膚むしり症は強迫性障害の一種なので、精神科医の藤川徳美先生のブログで「強迫性障害」について調べてみました。
するとやはり、強迫性障害は摂食障害・うつ病・パニック障害・統合失調症など他の心の病気と同じように鉄やタンパク質が不足している人が発症しやすいそうです。よっしーは以前貧血でした。
そして、きちんと食事をしているつもりでも、白米などの糖質をがっつり食べているとビタミンB1を始め、いろいろなビタミンやミネラルが消費されてしまいそれも心の病気を悪化させるみたいです。
確かに…いわゆる心の病気の方(ご本人にまったく病気の自覚がない方も含めて)って、糖質が好きであまり肉をしっかり召し上がっておられない方が多いと思いませんか?
以前、「肉を食べる人はデブばかり!肉はダメだ!標準体重はデブで醜い!!」と大騒ぎしている痩せすぎの若い女性を見かけましたが、たくさん運動しているらしい彼女の食事は少量のおかゆ・野菜・バナナでした。心配です…
鉄剤だけ飲んでも、タンパク質不足ではほとんど意味が無いんですって。糖質に偏った食生活では糖尿病も心の病気も発症しやすいです。
そして糖尿病を発症して血糖コントロールが良くないと、食事のたびに血糖値が大きく乱高下しますよね。この乱高下が、感情をも不安定に乱高下させるそうですよ。
藤川徳美先生を始め、いくつかのメンタルクリニックでは患者さんたちに肉食系糖質制限食を指導して効果をあげておられます。
あなたは大丈夫?こんな症状がありませんか?
上で紹介した皮膚むしり症は、強迫性障害の一種です。強迫性障害の他の症状としては、どんなに手を洗ってもまだ菌が付いているんじゃないかと不安で何度も手を洗ってしまったり、カギをかけたかどうか不安で何度も確認したりします。
その他にも、食事とかかわりがあると言われている心の病気はたくさんあります。おそらく、これらの病気になりやすい方は糖尿病にもなりやすいのではないかと思いますよ。
・摂食障害…すでにかなり痩せているのに自分では太っていると思い込み、異常に食事量を減らしたり、逆に大量に食べては運動しまくったり下剤や利尿剤を使ったりして太らないようにしようとします。
・うつ病…ゆううつな気持ちになる・夜眠れない・食欲がない・集中力が低下・好きなことをしても楽しくない・だるい・ダイエットをしていないのに体重が減っていくなどの症状が起こります。
・パニック障害…突然、激しい不安・動悸・息切れなどの症状が起こり、このまま死んでしまうのではないかという不安な気持ちになりやすいです。
・統合失調症…眠れない・物音や光に敏感になるなどの症状がまず現れ、不安や緊張が強くなり、幻覚・妄想などが起こるようになります。
実は、よっしーの弟は昔、うつとパニック障害で精神科で治療を受けていたことがあります。その数年後に2型糖尿病を発症しました。
弟は白米が大好きで発症時かなり太っていましたので、すぐに糖質制限を始めたら筋トレも服薬も一切なしで糖質制限とウォーキングのみでHbA1cは1年間で12.6→4.9まで下がりました。
そして精神科の治療も終了して今は何の薬も飲んでいないそうです。たまに付き合いで白米を食べたらその後歩いているそうですよ。早期発見して糖質制限をすぐ始めたのが良かったんですよね、羨ましい!
糖尿病になりやすい食生活と心の病気になりやすい食生活には共通点が多いので、どうかみなさんも気を付けてくださいね。
食事を改善しただけで何もかもスッキリ治るとは限りませんし、特に発症してからかなりの時間が経過しているとなかなか大変だそうですが…
それでも、病院で治療を受けながら食生活を改善することはきっとプラスになると思います!諦めないで、できるところから変えてみませんか?