アルコールは血糖値を上げるの?下げるの?
糖尿人の中には、お酒が好きな方も多いでしょう。
「アルコールは肝臓内のグリコーゲンをブドウ糖へと分解する作用を促進する働きを持っているため、一時的に血糖値が上昇する」とも言われますし、糖質をかなりたくさん含むお酒もありますよね。
↓↓こういう、女子が好きそうなお酒とか…
しかし、アルコールは肝臓での糖新生をブロックすると言われています。
アルコールは体にとっては毒なので、肝臓はまずアルコールの分解に一生懸命になり、その間、糖新生など他の仕事が十分に出来なくなるというわけです。
だとすると、糖質を大量に摂取している一般人なら問題なくても、糖質セイゲニストがアルコールを摂取すると低血糖になるのでは?と思い、FreeStyleリブレを装着して確かめてみることにしました。
糖質が少ないお酒を糖質セイゲニストが飲むとどうなった?
サントリーの「ストロングゼロ」は、100mlあたりの糖質が0.1~0.7g程度と低糖質なお酒です。これを350ml飲んでみました。けっこうアルコールがキツいです。
これを飲んだだけでは、特に血糖値には変化はなかったですね。
ただ、飲んだ後にごく軽い運動(ウォーキング程度)をするだけでも、血糖値はどんどん下がりました。簡単に80ぐらいになり、うっかりすると70台になりました。
糖質をほとんど摂取していない状態で運動すると、糖新生が十分にできない状態では低血糖になってしまうようですね、やはり。
それも、激しい運動ではなく、ごく軽い運動でもです。
アルコールによる糖新生ブロック作用を利用できる?
このことを利用して、寝る前に飲酒して翌朝の暁現象による血糖値の上昇を抑えられるのではないか?と考える方たちもいらっしゃいます。
よっしーも仲間内で試してみたことがあるのですが、私の場合はまったく効果がありませんでした。
もしかして、寝る前に飲酒しても翌朝までに肝臓でアルコールの処理が終了してしまい、したがって糖新生ブロック効果も切れるのでは?
ケメ子のウェブログ様のサイトに、その答えがありました。下の表もお借りしました。
上の計算式に当てはめると、よっしーがサントリーのストロングゼロ1缶を飲んだ場合、4時間半ぐらいで肝臓でのアルコール分解処理が終了するという計算になります。
よっしーは22時半頃に寝るのですが、寝る前に飲酒したとしても、明け方に血糖値が上昇してくる時間帯になる頃には、もう糖新生ブロック効果は切れてしまっていますよね。
もちろん、アルコール分解能力にはかなりの個人差があります。もしかすると、アルコール分解能力が低い人の場合は、朝まで効果が長く続くのかもしれません。
たとえ血糖値を下げられるとしても…
アルコールをうまく利用すれば、血糖値上昇を抑えることはできます。しかし、血糖値を測定しながらではないと、逆に下げすぎて低血糖になる恐れもあります。
そもそも、アルコールは飲みすぎれば体にとって良くないのは明らかです。血糖値だけ下げられても、他の病気になるようではまったく意味はありませんよね。
糖新生は、獲物が獲れない時でもヒトが低血糖にならずに生き延びるためにとても重要な役割を果たしてきました。
その重要なシステムがブロックされてしまうぐらい、アルコールの処理というのは体にとって重大事なわけです…
どうかくれぐれも、お酒の飲みすぎには気を付けてくださいね。
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