『発掘!あるある大事典』打ち切り事件
みなさんは、テレビの健康番組は好きですか?よっしーはかつて『発掘!あるある大事典』が大好きだったんです。
一人暮らしをしていた学生時代も、『あるある』を見ては翌日友達と「ねぇ昨日のあるある観た?」なんて話題にしてすぐにその食材を買いに行ってました。
まぁいわゆる健康オタクってやつです。しょっちゅういろいろな食材が紹介されていましたが、特に「痩せる」「血液サラサラ」「便秘解消」というワードに弱かったw
自分の食生活に取り入れることが可能な食材については、極力取り入れるようにしていましたね。懐かしいです。
ところが…2007年に第140回「食べてヤセる!!!食材Xの新事実」という納豆のダイエット効果について取り扱った回で大問題が発覚しました。
なんと、実際には血液検査を行っていないにもかかわらず虚偽のデータをテレビで放送したことが調査で発覚したのです。アメリカのダイエット後の写真も、無関係のものを使用していました。
しかも勝手に捏造データの裏付けに自分の発言を利用されてしまった大学教授もいらっしゃいました。驚きですね。
さらに調べると、過去の放送でも複数回にわたってデータの捏造や専門家のコメントの改ざんなどがあったと報道され、『あるある』は打ち切りとなりました…
健康番組の実験は本当に信頼できるものなのか?
糖尿病患者の皆さんは「血糖値が下がる」「血液サラサラになる」などと言われるとすぐに飛びつきたくなってしまうのでは?
『あるある』2005年放送の「寒天で本当にヤセるのか!?」という回では、ある被験者さんはもともと血糖値97だったのに「血糖値111から寒天ダイエットで97に下がりました!」とデータをねつ造されたのだそうですorz
つまり、もともと糖尿病ではない人があたかも寒天のおかげで血糖値が下がったかのように見せかけたのですね。ひどい話。
『あるある』のデータねつ造のような露骨な不正はさすがにもうどこの健康番組でもやっていないはずだと思いたいです。
でも、悪意でデータをねつ造とかではなくても、結果的に「それはちょっと信頼性が低すぎるんじゃないかな?」という実験の仕方をしているなぁと感じることがよくあります。
まず、被験者数(サンプル数)が少なすぎることが多いです。たった数人の結果から「〇〇でヤセる」などと結論を導くのはちょっと強引ですよね。
また「食前に〇〇を食べるだけで血糖値が下がった、ヤセた」という類の実験に関しても、食事の内容を揃えなければその〇〇の効果を論じることは出来ないはず。
卒業論文でさえ、こんな内容で通そうとしてもまず無理でしょうね。小さな字で「実験はあくまでも参考であり、実際の効果を示すものではありません」という注意書きを入れればいいってものじゃないよw
そのデータが意味するものは何なのか分かりますか?
仮に正しく実験が行われ「食前に〇〇を食べると血糖値の上昇がゆるやかになった」としましょう。その放送を観たあなたが実験してみたら、あなたの血糖値もゆるやかになっていました。
「ばんざーい!これからは食前に〇〇を食べれば普通にゴハンを食べても安心ね♪」と98%ぐらいの方は思われるでしょうけど、ちょっと待って。
何かの食材を食べて血糖値のピークがゆるやかになったとしても、結局は食べた糖質の分だけ血糖値は上がるはず。
血糖値の顕著な上昇という目に見える形ではなくても、長時間ダラダラと追加インスリンが分泌され続けることがかえって良くない可能性もあるんですよ。
まずその実験のやり方が正しいかどうか考えることが大事ですが、正しい実験によりある結果が得られたとして、ではその結果が意味することは何なのかをしっかり考えなければね。
そのように考えるためには、自分で調べて勉強することが必要です。理屈も分からずに「ネットでこんな記事見つけたわ」では勉強になりませぬ。
健康番組を「楽しむ」方法は?
残念ながら、健康番組を100パーセント正しいと思って観てしまうとガッカリするかもしれません。テレビなんてそういうものだと割り切って楽しむほうがいいかもね。
「あら?この先生ったら先日ネットでおっしゃっていたことと話してる内容がかなり違うけどどうしたのかしら」「スポンサーは〇〇か、なるほどね」なんて面白いです。
糖尿病など、何かの病気を取り上げている場合はその病気についての解説を聞くのは良いのですが、病気の治療や予防に関してはあくでも「その医師はそう思っている」というだけの話。
「〇〇は危険」「××は効果的」こんな話が出たら、その根拠がきちんと示されているかどうかを後で確認するといいですね。
「あの食材が血糖値に良い」と放送されて、それーっ!!とスーパーに買いに行くと、「テレビ番組で紹介されました」という貼り紙がしてあったりしてw うーん思うツボ。
ああいう番組は一部、参考になることもありますけど、エンターテインメントだと理解して楽しんだほうがいいですよ♪