妊娠は大きな試練…
日本の若い女性は諸外国と比べても痩せている人が多いのですが、それでも妊娠すると約1割もの妊婦さんが「妊娠糖尿病」になります。
妊娠糖尿病は、それまで糖尿病ではなかった女性が妊娠して胎盤から出るホルモンがインスリンの効きを悪くすることで生じる耐糖能異常です。
産後は元に戻ることが多いですが、妊娠糖尿病を経験した女性がいずれ2型糖尿病になる確率はそうではない女性の7倍以上です。
じつは、よっしーも妊娠糖尿病経験者です。たいしたことはなかったので特にインスリンなどの治療はしなかったわけですが。
子供が申し訳なさそうに「お母さん、私を産んだから糖尿病になったんじゃないの?ごめんね」と言ったことがあるのですが、子供を産んだから糖尿病になったのではなく、もともと糖尿病になりやすい体質の私だからこそ妊娠糖尿病になったのでしょう。
ホルモンによりインスリンの効きが悪くなっても、すい臓が強い人はそれに見合うだけのインスリンを分泌して調整できますからね…
妊娠糖尿病経験者はその後も注意しましょう
妊娠糖尿病になるということは、糖尿病になりやすい体質を生まれつき持っているということです。また、糖尿病になりやすい体質は高い確率で子供に遺伝すると言われています。
1型糖尿病は誰にでも突然発症する可能性がありますが、2型糖尿病は遺伝とのかかわりが深いとされています。
だから妊娠糖尿病を経験した女性は、産後「あーこれで好きなものを好きなだけ食べまくってやるわっっ♪」と思うでしょうけど、母子ともに食生活に気を付けてくださいね。
また、特に女の子をお持ちのお母さんは「将来、かわいい娘が自分と同じ思いをするのではないか…」ととても心配になると思います。
確かに何も考えずに普通に食べていれば同じことを繰り返してしまうかもしれませんが、産婦人科医の宗田哲男先生のクリニックでは、1度目の妊娠が妊娠糖尿病でも2度目は糖質制限食を実践して妊娠糖尿病にならずに普通に出産できた患者さんたちがいらっしゃるそうですよ。
「妊娠すると妊娠糖尿病になるのは仕方がない」と思うかもしれませんが、農耕が開始される前の大昔の人間や野生動物がこんなに高い確率で妊娠糖尿病になるとは思えません。
原因は、みんなが当たり前だと思っている現代の食生活にあるのかも…?
糖尿病の女性がこれから妊娠を考えている場合は?
よっしーは妊娠してから耐糖能異常になりましたが、すでに糖尿病と診断されている若い女性がこれから子供を産みたいと思うことだってあるでしょう。
血糖コントロールが悪い状態で妊娠すると、赤ちゃんに異常が出やすくなったり、妊娠中に網膜症や腎症が悪化するなど母体にも良くないことが起こりやすくなるので、必ずコントロールをきちんとしてから医師の許可を得て妊娠するようにしてください。
ただし妊婦さんの糖質制限については、まだまだ理解のある医師はほとんどいないのが現状です。よっしーの糖質制限を容認してくれている糖尿病内科の主治医も、以前別の受け持ち患者さんが妊娠した時には、糖質制限に大反対したそうですよ。
…その女性は糖質制限を続け、結局インスリンなしで何ごともなく健康な赤ちゃんを出産なさったそうですが(*´艸`*)うーん、会ってみたい!
妊婦さんの場合は、各種栄養素(糖質以外!)や摂取カロリーが不足しないようにしなければいけないため、自己流の糖質制限だと確かに良くない場合があると思います。千葉の方であれば、宗田医師の指導を受けられるのですけどね。
自分でよく考えて、何ごとも自己責任で体調と相談しながら血糖コントロールを行ってくださいね。