空腹時血糖値と食後血糖値とHbA1cについてのアレコレ

血糖値103のイラスト

病院に行くタイミングはいつですか?

みなさん、糖尿病の診察で血糖値とHbA1cを測定していらっしゃると思いますが、血糖値は食後何時間ぐらい経った時に測っていますか?

よっしーは先日、あえて出かける直前に食事をして、食後1時間血糖値を測ってもらったら123でした。でも、空腹時に検査する方のほうが多いんじゃないでしょうか。

 

 

上の表はe840.net様のサイトからお借りしました。よっしーは空腹時血糖値が「優」を超えて「良」の範囲内になることもよくあります。シックデイの時など「可」まで上がってしまいます。

ランタス等を注射して空腹時血糖値をもっと下げることは可能なのでしょうけど、まぁ今のところは現状これでいいかなと。

糖質制限をしている方の多くがHbA1cが良好なのは、食後高血糖があまり起こっていないからです。

逆に空腹時血糖値がかなり低いのに意外にHbA1cが高めな方は、食後高血糖が起こっていると思われます。みなさんは大丈夫ですか?

1型糖尿病のバーンスタイン医師は空腹時も食後も血糖値は85前後で、HbA1cは4.6前後だそうです。ここまでカンペキな血糖コントロールはまず出来そうにありません…

 

にゃご
空腹時血糖値と食後血糖値の両方、理想値にすることができたらいいんだろうけど難しいことだよな…
よっしー
そうね、血糖値が良くても万事OKとは限らないからね~…

 

HbA1cの値がまったく同じでも…

HbA1cというものは、過去2か月ぐらいの血糖値の平均値にすぎません。平均値を見ても、1日の中でどのように血糖値が変動していたのかまでは分かりません

極端に言えば、高血糖と低血糖を繰り返していても、見かけ上HbA1cは良好ということもあり得ます。糖尿病の初期段階の場合、インスリンの分泌のタイミングがズレるので、このようなパターンも少なくないそうです。

 

 

上の図は大日本住友製薬様のサイトからお借りしました。HbA1cの値が同じであっても、空腹時血糖値と食後血糖値の「差」が大きい人ほど血管へのダメージが大きいです。

血糖値が180を超えるあたりから、血管内皮にキズが付くとされています。「たまにはこのぐらいいいや」と、しょっちゅう糖質祭りをしている方はいませんか!?

あなたの空腹時血糖値が85だとします。それでAさんの空腹時血糖値は120もあるのに、あなたとAさんのHbA1cがまったく同じ値だとしたら?

おそらくあなたの食後血糖値は、Aさんのそれよりも35ぐらいは高いと考えられます。これは非常に良くないことなので、何とか対策しなければいけません。

軽度の2型糖尿病の方の中には、普段自己血糖測定を行っていない方も少なくないでしょう。病院で測定した空腹時血糖値とHbA1cだけを見て安心していてはいけません。

 

HbA1cが実際よりも高めor低めに出るケース

実は、何らかの原因によってHbA1cが実際よりも高めに出たり低めに出たりするそうです。心当たりはあるでしょうか?

 

HbA1cが実際よりも高めに出る場合…「未治療の鉄欠乏性貧血(15~50歳の女性に多い)」「アスピリンを大量服用中」「アルコールの飲みすぎ」「糖尿病が急速に改善し始めたばかり」「ビタミンCをグラム単位で大量服用中」「ヘモグロビン異常症」

HbA1cが実際よりも低めに出る場合…「鉄欠乏性貧血の治療のため鉄剤を飲み、回復中の時期である」「腎機能の低下による腎性貧血(透析患者さんに多い)」「溶血性貧血」「肝硬変」「糖尿病を発症した直後」「血糖値が急速に悪化し始めた直後」「ヘモグロビン異常症」

 

アルコールの飲みすぎではHbA1cが高めに出るのに、さらに肝臓がダメージを受けて肝硬変になると今度はHbA1cが実際よりも低めに出るんですね…

ちなみに、自己血糖測定器(リブレ含む)で測った血糖値も、ビタミンCの大量服用中は実際よりも高めになります。

HbA1cまでビタミンCの影響で実際よりも高めに出ると言うのは、ぐぬぬ…という感じですけど、まぁ「本当はもうちょっと低め」と思っておけばいいんじゃないでしょうか。

 

 

よっしーはタイムリリース型のビタミンCを1日あたり4g摂取していますが、ある時ふと思いついてビタミンCを中止してみたところ、1日を通して血糖値が下がり、夕方の空腹時血糖値が83ぐらいになって驚いた経験があります。

実際に血糖値が下がったのではなく、あくまでも「見かけ上、ビタミンCを大量服用していると血糖値が高いように見えている」だけなんです。ブドウ糖とビタミンCの構造は非常に似ているので、自己血糖測定器は2つを区別できません。

糖尿病と診断された直後はまだビタミンCは服用していなかったので、当時は自己血糖測定した空腹時血糖値は良好でしたがHbA1cは高かったですね。

 

食後血糖値をゆるやかにすれば問題ない?

それでは何らかの方法により、食後血糖値の上昇をゆるやかにすれば問題はないのではないかと思いがちですよね。

以前主治医に「グルコバイっていう薬を3日分出してください、旅行とかで糖質を食べる機会があるかもしれないので」とお願いしたところ「そういう出し方はできないんだよ~。それに今のHbA1cだと別に要らないだろ?」と言われ、出してもらえなかったことがあります

 

 

グルコバイ、結局1度も飲んだことが無いので実感が無いのですが、糖質を食べる前に飲んでおくと血糖値の上昇をゆるやかにしてくれる薬だそうです。

その他、「野菜を先に食べるだけで血糖値の上昇が抑えられる」なんていう方法もありますよね。残念ながらよっしーの場合、ほぼ効果は無いみたいですけど…

しかし、食べ順ダイエットの実験では、確かに野菜を先に食べたほうが血糖値のピークは抑えられているけれど、インスリンが追加分泌されている時間はかえって長いかもしれないということです。

1型糖尿病の方ならともかく、軽度2型では血糖値だけ見ても、どのぐらいインスリンが分泌されているかまでは全く分かりませんので…

 

 

また白米だけより炒飯として食べたほうが血糖値の上昇はゆるやかになると言いますよね。それは脂質によって吸収がゆっくりになるからだと思います。

これまでに測定してみた経験では、トンカツなどの高脂質な食品は食後血糖値のピークはそれほどではなくてもなかなか下がらず、ダラダラと高めの血糖値が続くような気がしました。はごろものカーボフなんかはスッキリと短時間で下がるのに。

つまり、食後高血糖のピークをゆるやかにすることは確かに意味はあるのでしょうけど、それだけで本当に良いのか?ということです。

その時間帯にゆっくりと散歩でも行えば血糖値はうまく下がるかもしれませんが、デスクワークでは結局、だらだらと高めの血糖値が続くかもしれませんよ。

 

まとめ:血糖値の変動をなるべく少なくしましょう

血糖コントロールの指標の一つとしてHbA1cは確かに有用ですが、それだけでは1日の中で血糖値がどんな風に変動しているかまでは分かりません。何らかの原因により、実際よりもHbA1cが高めに出たり低めに出ることもあります。

また、糖質の摂取量が多い場合、何らかの手段で食後血糖値の上昇をゆるやかにしたとしても、結局は摂取した糖質の分だけ血糖値は上昇するのかもしれません。

 

 

夕食に糖質バカ食いして「良かったー!意外に血糖値上がってない!」と思って寝て、寝ている間ずっと微妙な高血糖が続いていたらイヤですよね…リブレを付けていれば分かるんですけどね。

低血糖はインスリン注射を食事の糖質量に対して多く打ちすぎた場合にも起こりますが、糖質の大量摂取の後の高血糖の後に起こることもあります、気を付けましょう。可能な限り血糖値の乱高下を少なくすることが大切ですね。

 

にゃご
血糖値とHbA1cを知って、上手に血糖値をコントロールしたいね!

よっしー
どちらもさまざまな理由で多少の変動は当たり前だから、一喜一憂しないようにしましょうね♪

 

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