血糖値を上げようとするチームと下げようとするチーム
糖尿病患者のみなさんの頭を悩ませているのは、いかに血糖値を正常値かなるべく正常値に近いところでうまくキープするかということでしょう。
そういうみなさんの弱みに付け込んで「〇〇さえやれば血糖値が完全に正常値に!」なーんていうものはたくさんあるんですけど、果たしてそううまくいくでしょうか。
血糖値はいろいろな理由で変動しており、血糖値を上げたり下げたりする要素は実に様々です。これを運動会の綱引きに例えてみました。
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さて、上のイラストを見ていただくと、血糖値を上げようとするチームと下げようとするチームが引っ張り合っていて真ん中の棒(血糖値)は正常値を保っています。
何かのキッカケでこのチカラのバランスが崩れると、高血糖になったり低血糖になったりします。今回はこのことについて考えてみましょう。
同じ糖尿病なのに同じことをしても効果が違うのはなぜ?
上の綱引きのイラストを見ると、各チームたくさんの選手がいますよね。で、この選手たちがみんな同じ体格・体力であればいいんですけど必ずしもそうじゃないです。
人によっては、ある選手がとても大きい体をしているかもしれません。逆にとってもひ弱な選手もいるかもしれません。
まったく同じこと(食事・運動・サプリ等)をしても、AさんとBさんとCさんでは血糖値への影響がまるで異なることがあります。
その人によってどの選手の体格が大きいか、それによって全体に及ぼしている影響の大きさが異なると考えていただければいいかと。
ひと口に糖尿病患者と言っても1型糖尿病・2型糖尿病・その他の糖尿病がありますし、2型糖尿病であっても発症後間もない方と羅病期間の長い方、肥満の方とそうでない方、本当にいろいろです。
あらゆる要素が人によって異なるのに「これさえ飲めばOK」「運動さえすればOK」などと言えるはずがありませんよね。
また、風邪やインフルエンザなど何らかの病気にかかると「感染症」という選手がやってきます。。これが結構強いので、シック・デイにはどうしても血糖値が上がってしまいます。
血糖値を下げるチームが強すぎると…!?
みなさんは血糖値が上がるのは非常に困ると思いますが、じゃあ下げるほうのチームが強ければそれでいいというわけでもありません。
血糖値を下げるチームの選手のうち「インスリン注射」「飲み薬」だけは自由に増やすことができますけど、この子は必要以上に血糖値を下げすぎて低血糖を起こすことがあるんです。
自分のすい臓から分泌されるインスリンと違い、外から連れてきた(注射した)インスリンは血糖値が低くなりすぎても綱を全力で引っ張り続けるんです。
「低糖質食」は血糖値を無駄に上げないだけなので低血糖になることはありませんが、必要以上に血糖値が下がることは非常に危険ですよね。
あくまでも血糖値が正常値の範囲内でキープされることが大切です。「インスリン注射」「飲み薬」という選手だけは本当に慎重に取り扱わなければいけません。
各チームを自分で出来る範囲でなんとかしよう
血糖値を上げたり下げたりしている各チームには、たくさんの選手がいます。どれか1人の選手を何とかしたとしても、それだけで血糖値が正常値になるとは限りません。
しかし、中には自分の力ではどうしようもない選手もいるわけで…だからできる範囲で何とかしてよいバランスに持っていくように努力するしかないんですよね。
比較的効果が出やすい方法として、まず喫煙している方はいますぐ禁煙しましょう。タバコは肥満以上に糖尿病に良くないとされていますし、他の病気の原因にもなります。
また、太っている方はダイエットを始めましょう。遺伝のない方はただダイエットするだけで劇的に血糖値が改善することもあります。血糖値を乱高下させないダイエット方法がいいですね。
テレビの健康番組などで「〇〇が糖尿病に良いです」と食材が紹介されることがよくありますけど、せっかくの効果もご飯と一緒に食べるとかえってマイナス効果の方が大きくなることも…
それと、ストレスも実はものすごく血糖値に良くないですね。いつもイライラしている人は、何も食べなくても血糖値が上がりやすい状態になっています。
糖質に気を付けて美味しい物を食べ、安全に気を付けて自分の健康状態に合わせて無理のない運動を心がけ、なるべくストレスをためることなくゆったりと過ごすことが大事ですね♪