糖尿病で失明しないために!絶対に気を付けるべき重要なこと

糖尿病で失明しないためには

日本では毎年3000名の糖尿病患者の視力が失われています

糖尿病の合併症の一つに「糖尿病網膜症」があります。血糖値が高い状態が続くと、目の奥の網膜の細い血管が少しづつ詰まったり変形したりします。

血管から水分やタンパク質がしみ出したり、血管が詰まっていて網膜が酸素不足になっている状態を何とかしようと新しい血管(新生血管)を増やします。

しかし新生血管はとてももろいので、ちょっとしたことで破れて出血しやすいのです。眼底出血を起こすと網膜にかさぶたのような膜が張ってきて、網膜剥離になって失明することも。下の図は倉知眼科様のサイトからお借りしました。

 

 

残念なことに、医学が進んでいるはずの日本でも毎年3000名の方が糖尿病が原因で失明または高度視力障害になっているそうです…

私はすでに糖尿病網膜症(単純網膜症)で、幸いなことに進行しないでなんとか経過観察だけで済んでいます。白い砂利をバラ撒いたようなもの(硬性白斑)がたくさんあったのもすべて消えました。

今回は、糖尿病網膜症から失明しないために私たちが気を付けなければいけない5つの大事なことについてお話することにします。

※今回は見ていただきたい図がたくさんあるので漫画を入れるスキがないです💦

 

にゃご
にゃご

目が見えなくなるなんてイヤだぞ…いったいどうしたらいいんだにゃー?

よっしー
よっしー

とっても怖いわよ…目が見えなくなるかもしれないっていうこの恐怖は本当になんていうか…💦

目の見え方をセルフチェックしてみましょう

下の図は黄斑変性症.com様のサイトからお借りしました。片目ずつ、反対の目を手で隠して検査してみましょう。

中央の白い点を片目で見てください。周囲のマス目の一部分がゆがんで見えたり、薄く見えたり、見えにくい場所があったりしませんか?

これはアムスラーという検査で、見え方に異常があった場合は目の重要な黄斑部という部分に何らかの異常があるか、あるいは視神経の異常などが疑われます。

私の場合、右目では正常に見えるのですが、左目でこの図を見るとわずかにゆがんで見えます…💦歪んで見えるのは変視症という症状です。

 

 

通常、糖尿病網膜症の初期の「単純網膜症」と言われる時期は血管に小さなコブが出来たりタンパク質や脂肪などが血管から漏れたりする程度で自覚症状がほとんどないことが多いのです。

しかし私のように、運悪く黄斑部という重要な働きをしている部分で血液成分が漏れてたまってしまう(=黄斑浮腫)と、ものがゆがんで見えるなどの症状が現れます。

浮腫の程度がひどいと、視力は0.1未満になってしまうこともあるそうです…これは近視とは違って目の奥の問題なので、メガネやコンタクトレンズを使用しても視力は矯正できません。

糖尿病黄斑浮腫は血糖コントロールによって自然治癒することもあるそうです。私は4年半前から眼科で2か月おきに経過観察をしています。

 



 

最近はやや浮腫は引いてきたようですが、見え方が完全に回復したわけではありませんので今後もずっと気を付けていかなければなりません。

通常は、黄斑浮腫の場合は眼球に血管からの血液や血液成分の漏れを抑制する薬を注射する治療を行うそうです。なんだか怖いですが、経験者の方の話を聞くと痛くは無かったそう。

ただ、べらぼうに高い注射です(保険適用で1回あたり数万円!)。しかも1回だけでOKというわけにはいかず、何度か打たないといけない場合もありますし、注射だけでダメな場合は手術になることもあるそう。

 

現在自覚症状が無くても定期的に眼科へ行きましょう

糖尿病網膜症は、糖尿病を発症してからすぐに発症するわけではありません。何年も経ってから少しづつ出てくるものです。

糖尿病発症後10年で30%の方が糖尿病網膜症になっており、発症後20年では70%の確率で見られるのだそうです。

そして、いったん糖尿病網膜症を発症してしまうと、よほどきちんとコントロールしない限り坂道を転がり落ちるようにどんどん悪化していく方が少なくないようです…

下の図は安里眼科様のサイトからお借りしました。私はおそらく糖尿病と診断された時発症から7~8年ぐらい経過していたと思われ、単純網膜症と言われてから4年半になります。

 

 

糖尿病網膜症があっても、失明寸前まで自覚症状がそれほどではないこともあるのだそうです。若い人は特に進行が早いと言われます。

いま現在自覚症状が無いからと言って「自分は大丈夫だ」と過信するのは危険です。必ず医師に指示された通りに定期的に眼科医の診察を受けましょう。

定期的に診察を受けていれば、ある日突然失明…ということにはまずならないと思います。眼科に行くのはユウウツなものですけど、油断して何もしないことほど怖いことは無いのです。

 

強度の高すぎる運動は避けましょう

糖尿病網膜症のある方は、強度の高すぎる運動に注意しましょう。激しい運動中の血圧上昇と血流増加に網膜の血管が耐えきれずに出血することがあるからです。

単純網膜症でも黄斑浮腫があったり出血が見られる場合や増殖前網膜症の場合、軽い運動のみ許可されます。

息を止めて力んだり、頭を下げたり強く振るような運動もNGだそうです。筋トレも有酸素運動も、強度の高すぎる運動は避けるべきでしょうね。昔は高強度の運動が大好きでしたけど…

「糖質ガッツリ食ったけど高強度の運動で消費すれば平気だもんね~♪」なんてことやっていらっしゃいませんか?

 

血糖値も糖尿病合併症もOKで微笑む女の子

 

筋トレは健康上いろいろな良い効果がありますけど、残念ながら筋トレ中はどうしたって血圧が上がります。息を止めて思いきり力むような強度になるとかなり血圧は上昇します。

過去には、50代の女性がジムでベンチプレス中に脳出血を起こす事故も起きています。糖尿病患者はたとえ網膜症がまだ出ていなくても血圧が高めの方も多いので気を付けなければいけません。

さらに進行して増殖網膜症の場合は、積極的な運動療法は行わないそうです。ただし買い物や無理のないウォーキング程度ならなら問題がないそうです。

糖尿病網膜症がある場合の運動療法は、眼科医に相談の上決して無理をしないように行いましょうね。血糖値だけ下げても眼底出血を起こしたら本当に大変ですから!

 

目に良いとされる栄養をしっかり摂取しましょう

目の健康に良いとされている主な栄養としては、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・亜鉛・フィッシュオイル・ルテインなどがあります。

ルテインはパソコンやスマホのブルーライトの害を軽減してくれるのではないかということで、サプリメントなどで摂取している方も多いのでは?

私は亜鉛の入った目に良いサプリを飲んでいます。糖尿病患者は亜鉛不足だとも言われますし、安いので気軽に続けてみようと思います。

 

 

またタンパク質の摂取量が足りないと血管はもろくなり浮腫を起こしやすくなります。もちろん、目の血管にも同じことが起こるそうです。

昔の日本人に脳卒中が多かったのは、タンパク質不足で糖質に偏った食事が原因の一つと考えられています。塩分摂取量も多かったですしね。

血管を丈夫に保つために、肉や魚、卵などの良質のタンパク質をきちんと摂取しなければいけません。タンパク質が足りていない時は血液検査でBUNや総タンパクなどの項目が低値になるので注目してみてください。

 

低血糖や高血糖を繰り返さないようにしましょう

血糖値が高い状態が続くと糖尿病網膜症になりやすいですが、実は高血糖だけではなく低血糖も非常に良くないことが分かっています。

低血糖発作を起こしたときに、眼底で大規模な出血を起こすことがしばしばあるのだそうです。とても怖いことですよね!

では、低血糖が起こる時というのはどういう時でしょうか…そうです、食事の糖質量に対してうっかりインスリンを多く打ちすぎた時に主に低血糖は起きますよね。

 

 

糖質制限は食後血糖値をムダに上げない食事方法なので、もともと病気などで肝臓で糖をうまく作れない方やかなり筋肉が少ない方以外は低血糖になる心配はほとんどありません。

しかしインスリン注射を行った場合、絶妙の量とタイミングで分泌される自前のインスリンとは違い、うっかり多く打ってしまったらもうどうしようもありません。

HbA1cが同じであれば、1日の中で高血糖と低血糖を繰り返している方のほうが眼底出血のリスクは高くなります。空腹時血糖値がとても低いのに食後高血糖になっている方はくれぐれもご注意ください。

 

タバコは今すぐにきっぱりとやめましょう

 

タバコはインスリンの効きを悪くさせ、糖尿病発症のリスクを明らかに上げます。もちろん、すでに糖尿病と診断されている方の喫煙は血糖コントロールを悪化させ、糖尿病網膜症などの合併症の進行を早めます。

健康上何もいいことがないタバコは、この際きっぱりとやめるべきです。大きな病院にはたいてい禁煙外来があるはずです。

自分ひとりでなかなか禁煙できないという方は禁煙外来などを利用して、タバコときっぱりお別れするべきです。

そして、禁煙したとしても約5年間はリスクが高い状態が続くようですので、できるだけ早く禁煙してその後も決して油断してはいけないのですね。

 

まとめ:糖尿病の恐ろしさは合併症にあり

糖尿病の何が問題かというと、合併症が進行していくことです。ちょっとばかり血糖値が高くても痛くもかゆくもありませんし、尿に糖が出ること自体がどうこうというわけではありません。

私が糖尿病性ケトアシドーシスで緊急入院した時、まっ先に受けた合併症の検査は網膜症の検査でしたが、その時は眼科医から「異常なしなので、次は1年後でいいです」と言われました

でも糖尿病内科の若い医師からは「え、1年後でいいって?うーん…半年後ぐらいに行ったほうがいいんじゃないかな、目が見えなくなると大変だからね」と。

 

患者の目を心配してくれる優しい内科医

 

それで半年後に眼科に行って見ると「眼底出血した跡があるね、黄斑浮腫もある」と。そういえば糖尿病で16日間入院して退院した後、左目の視野が部分的に白っぽく3か所ほど抜けていたことがあったけど数日で治ったのでそのままになっていました…

インスリン注射の「ランタス」の説明書を見ると、副作用として「糖尿病網膜症の顕在化・憎悪」とありました…そんなの、まったく聞いてなかったぞ!

とにかく大変だったわけですが、とりあえずこれ以上進行しないで済んでいることに感謝です。時間はかかっても、いつか完全に治る日が来ると信じたいです。

 

にゃご
にゃご

過去のことはもう悔やんでも仕方がないけど、これから出来ることを一生懸命やっていかないとニャア。

よっしー
よっしー

いつまでも良く見える目でいたいから…皆さん一緒にがんばりましょうね♪

 

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