最近、眼科では特に変わったことはなかったのでブログ記事にはしていなかったのですが、たまたま今日は漫画のペン入れが終わって少し時間が有るので記事にしてみることにします。
今日は眼科に行きましたが、相変わらず「眼底はキレイ、ただし左目の黄斑浮腫があったところにほんのわずか水滴のような痕跡のようなものが1つ残っている」という状態でした。
9年前に眼科で黄斑浮腫、糖尿病網膜症が初めて見つかった時はそこそこひどい状態(あちこちに出血跡、白い砂利のようなものが山ほど、浮腫もひどい)でしたが、翌年ぐらいから自然におさまってきてその状態が継続しています。
ただ…かなり良くなったのですが「完治」まではいかないのですよね。黄斑浮腫の痕跡が。
↑拙書『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』第1巻では若い眼科医が登場しますが、彼女は今後も活躍しますので良かったら応援よろしくお願いします。
目薬で有名な参天製薬様のサイトによれば「糖尿病網膜症は、完全に治すことのできない病気です。治療は、症状の悪化を防ぐために行われます」だそう!
いろいろな医療機関のサイトを見ると「糖尿病網膜症は、初期なら改善することもありますが(完治はしない?)進行すると治すのは困難です」と書かれていたりします。
Xでは眼科医の方が「糖尿病網膜症の治療は、これ以上進行しないようにする治療です」とおっしゃっていました。
私の場合、網膜症で眼底に白い砂利が散らばっているように見えた症状はまだ初期(単純網膜症)の症状だったので血糖コントロールによってすっかり消えましたが、黄斑浮腫(単純網膜症の時期から起きることが有る)はなかなかそうはいかないのでしょう。
しかし、現在の医学では「黄斑浮腫の痕跡まですっかりなかったことに、完全に消してしまう治療」は出来ないのでしょうか?
浮腫がひどい場合は眼球に注射も行われるそうですが「完治する病気ではないので、視力を維持するために症状に合わせて治療を継続する必要があります」とあります。
つまりいったんなってしまうと「ちょっと治療したからこれですっきり完治しました♪」ということを期待できない、ずっと気をつけなければいけない病気のようです。
私の場合、視力にはあまり影響はないのでこれ以上進行しなければまあ御の字か…という感じですが、ついつい「いつかすっきり完治できないだろうか?」との思いが湧いてくることもあります。
「糖尿病や糖尿病網膜症は完全に食い止めることは出来ない、進行するスピードをできるだけ遅くするのが大事だ」と医師の方がおっしゃっていたこともありましたが、それは「従来の方法の場合」だと思いたいです。
糖尿病のケがまったくない、真に耐糖能が正常な方は血糖値が正常なだけではなくインスリンの効きが良いので高インスリン血症もないはずです。
糖尿病患者が時に黄斑浮腫になるのは、高血糖「だけ」が原因ではなく高インスリンも関係があるようです!
インスリンは絶対に必要なホルモンですが、過剰なインスリンは血管内皮細胞の機能に影響を与え、血管の透過性を増加させることがあります。要するに目の血管が漏れやすくなるのです。
さらに、インスリンそのものが血管内皮増殖因子(VEGF)の分泌を促進することが知られています。VEGFは血管透過性を増加させる因子であり、その結果、血管から液体が漏れ出して浮腫が生じます。
黄斑浮腫の治療に使われる注射(抗VEGF薬)は糖尿病で過剰に発現しているVEGF(新しい血管を生成したり血管の透過性を高める働きを持つタンパク質)の働きを抑える薬ですからね!
つまり「高血糖」「低血糖(糖尿病網膜症を悪化させる)」「高インスリン血症」のすべてを可能な限り避けることが大事ということになろうかと思います。どれも、健康な方にはほとんどないものです。
糖質制限をあまり良く思わない医師たちは口を揃えて「血糖値を正常化することばかり考えるとストレスになる、無理だ」とおっしゃいます。そして「これ以上合併症を進行させないように頑張りましょう」と。
血糖値を下げるだけでは合併症を押し戻すのには十分ではないのに、それすらしなくていいと…まあ病気でもどこまで頑張るかはその人の自由ですし、私も深夜2時ぐらいにたまにフッと血糖値が下がるのが怖くて基礎インスリンの量をやや少なめで維持しているんですけど、理想的には血糖値も血中インスリン量も健康な方に近づけたいと思っています。
だって血糖値が多少高いだけでは痛くも痒くもないですけど、糖尿病合併症が進行することは明らかにQuality of Lifeを下げますから…だから私は可能な範囲で挑戦を続けたいです!
元気に暮らしたいもんニャ!
そのうち良い治療法が見つかるかもしれないしね!