昨日、Xで糖尿病専門医の大坂貴史先生が以下のように投稿なさっていました。
これ、1型糖尿病の話をしているのではないです。
1型も2型も他の糖尿病もすべて、「若くて糖尿病になった人は体質がほとんどの原因」という話なのです。2型も若い人は食べ過ぎがメインの原因ではないのです。
— 筋肉博士💪Takafumi Osaka (@muscle_penguin_) February 16, 2025
「1型糖尿病だけではなく2型糖尿病も、若くして発症した人はほとんど体質が原因で食べすぎたからではない」とのこと。ありがたい発信だと思います。私は糖尿病家系で、26歳でまず妊娠糖尿病になりました。1度もお菓子も食べないのに。
一般の方だけではなく、時には1型糖尿病患者さんでさえ「私は何も悪くないのに病気になったけど2型の人たちは暴飲暴食してなったので自業自得!」っておっしゃることがあるので…
拙著『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』第2巻にも、MODY(若年発症成人型糖尿病)の女子高生が2型の友達を無知ゆえに罵倒してしまうシーンを描きました。ぜひ読んでください!
「家族には誰も糖尿病患者がいないのに、自分だけめちゃくちゃ暴飲暴食をしていてとうとう2型糖尿病になってしまった」という方は、実はもっとも改善しやすいんです。良くない生活習慣をやめればいいので。
そういう方は糖質制限や投薬をしなくても、食事を病院食みたいな食事一人前にするだけでも十分に効果が望める場合が多いと思います。もともと、その程度の糖質量なら耐えられる方々です。
しかし大坂先生がおっしゃるような「体質が原因で若くして2型糖尿病になった患者」はどうでしょう?
食べすぎたわけでもない、いわば普通の食生活、みんなと同じような食生活で2型糖尿病になった患者が「普通の糖尿病食」で劇的に血糖値が改善するでしょうか??
私が糖尿病と診断されて16日間入院したのは10年前ですが、病院食を見て正直「私が入院前に食べていた食事のほうが玄米だし野菜やきのこも多くて健康的なのではないか?」と思い、直感で「これでは大量にインスリンを打たない限り血糖値をコントロールできないだろう」と思いました。
1型さんはインスリン注射が絶対に必要ですが、2型の場合は必ずしもそうではない…というか、インスリン抵抗性をそのままにして大量のインスリン注射で管理する方法は長期的には動脈硬化、糖尿病合併症の進行、ある種のがんのリスク上昇など決して看過できないマイナス面があるのです。医療費も高いですしね!!
食事療法の選択は人それぞれで自己責任ではあるのですが「普通の食事で2型糖尿病になった人は普通の食事で良くなるのか?」というごく当たり前の疑問に対する答えをどうかご自身で考えてみてくださいね!
病気発症までの食生活のままで良くなるっていうのは難しそうだね!
「だから薬を使わないとダメです」と言われるだろうけど、本当にそれしか方法がないのかどうかを考えてみないとね。