食べ過ぎると翌日まで高血糖が続く!?
「肉を食べ過ぎると翌日高血糖になる」という経験をしたことのある糖尿病患者さんはきっと少なくないでしょう。
私もそうなので、夕食の量が多くなりすぎないように気を付けています…たとえ糖質がかなり少なくても、タンパク質の量が多すぎると夜中から翌日の午前中にかけて高血糖になるので💦
タンパク質もインスリンを分泌させるので、一部の糖尿病患者では高血糖の原因になります。糖質ほど急激な上がり方ではありませんが…
以下は江部康二医師のブログ記事から引用させていただきます。さらに、グルカゴン分泌量が多くなりやすい人の場合、2型糖尿病でインスリン分泌能が残っていてもタンパク質摂取で血糖値が上昇すると思われるそうです。
<タンパク質と血糖値上昇に関する考察>
①健常人では、タンパク質摂取で臨床上意味のある血糖値上昇はない。
②ほとんどの2型糖尿人においても、タンパク質摂取で臨床上意味のある血糖値上昇はない。
③1型糖尿人で、内因性インスリンがゼロレベルの場合、臨床上意味のある血糖値上昇がみられる。個人差が大きく、1gのタンパク質がグルカゴンを介して間接的に1~4mg/dlくらい血糖値を上昇させる。
④2型糖尿人でも、罹病期間が長くて、一定レベル以上β細胞が傷害されて、インスリン分泌能力が低下していれば、臨床上意味のある血糖値上昇が見られる。勿論こちらもグルカゴンを介しての間接的な血糖値上昇である。個人差があるので、血糖自己測定器で確かめるのがよい。
糖質がすみやかに食後血糖値を上げるのに対して、タンパク質は3時間後ぐらいにピークとなると言われていますよね。
でも、それでは「前日のタンパク質の食べ過ぎが翌日まで残る」というのはなんだかおかしいと思いませんか?時間が経ちすぎています💦
今回は「前日の食べ過ぎや飲み過ぎが翌日まで血糖値に悪影響を与え続けることがあるのはなぜか」について自分なりに考えてみようと思います。
あれっ、そういえばそうだニャア。次の日にはかなり時間が経っているはずなのに…??
不思議でしょ?いったん暴飲暴食すると2~3日影響が残るという方も見かけたわ。
なぜ翌日まで高血糖が続くのか…
本来は食後3時間前後がピークになるはずのタンパク質による血糖値上昇が、なぜ翌日まで長引くのでしょう?考えられる原因はいろいろあるようです。
お酒をたくさん飲むと、一緒に食べたものが長く胃にとどまるそうです。脂質の多い食事もまた胃に長くとどまるようですね。
そして糖尿病合併症の神経障害による「胃不全麻痺」では、胃の中の食べ物が長くとどまり、吐き気や胸焼け、腹痛、食後かなり時間がたってからの血糖値の乱高下などの症状が出るそうです。
でも、本当にこれだけでしょうか?私にはどうも他にも理由があるような気がしてならないんですよね💦
ここから先は医学的根拠があるわけではなく、私が勝手に想像していることなので「こういうこともあるかもなぁ」ぐらいに考えて読んでくださいね。
何らかの原因により、肝臓に一時的に影響が出てそれが翌日まで続くから…という可能性はないでしょうか?
砂糖や果糖ブドウ糖液糖はブドウ糖と果糖ですが、ブドウ糖が血糖値を急上昇させ、果糖がインスリンの効きを悪くします。
またアルコールや果糖は中性脂肪になりやすく、これらを過剰摂取すると余った分は肝臓にたまってしまいます。
血液中の中性脂肪が増えすぎるとインスリンの効きが悪くなるそうですが、コレステロール値と違って中性脂肪値は直前の食事に影響されてかなり数値が変動するそうですね。
アルコールと脂質を同時に摂取すると、食後12時間以上経っても中性脂肪の増加が見られるのだそうです。
そして中性脂肪が高い場合、脂質以上に糖質を摂りすぎているケースが多いとか。お酒を飲みながら糖質、脂質が多いおつまみを食べすぎれば翌日まで高血糖が続いても不思議ではないと思います。
なお、あまりにも大量にお酒を飲み過ぎると、肝臓での糖新生がブロックされて低血糖気味になる(アルコール性低血糖)が長く続くことがあるので気を付けましょう💦
食品添加物も血糖値に影響を与える可能性が!?
これもまだ確信があるわけではないですが、ひとつの話としてお聞きください。あなたは「糖質は少ないはずなのに市販の低糖質食品を食べたら血糖値が上がった」という経験はないですか?
私は某コンビニの低糖質パンシリーズを食べると必ず糖質量よりも血糖値が上がるので食べないようにしているのですが、コンビニが糖質量をごまかしているとは思えません。。
同じ粉を購入して自宅でパンを焼いたときは、あまり血糖値は上がりませんでした。これはもしかして…糖質以外の「何か」が影響している!?
じつはハーバード大学の研究で「パンや洋菓子、チーズなどの保存料として広く用いられる食品添加物のプロピオン酸を摂取すると、肥満や糖尿病の発症につながるかも」というものがあります。
マウスに少量のプロピオン酸を溶かした水を与えたところ、摂取直後から肝臓の糖産生を促す3種類のホルモンの値が上昇したそうです。そして長期間継続するとマウスは肥満になりインスリンの効きが悪化したそうです。
プロピオン酸やその他の「肝臓に働きかけて糖新生を促したりインスリン抵抗性を生じさせる未知の食品添加物」を大量に摂取した時、一時的に血糖値が上がりやすくなるのかもしれません。
もちろん、まだ「そういう可能性もあるかもなぁ」ぐらいの話なのですけど、可能な範囲でそういうものを避けることがより良い血糖コントロールの秘訣なのかもしれませんよ。
できるだけ食事は未加工のもので自炊するのがいいかもしれないニャー。
そうね、いつもってわけにもいかないだろうけど、できる範囲で♪