目に爆弾を2つ抱えて…

糖尿病網膜症と緑内障

3月6日は「Miru(見る)の日」

今日3月6日は、コンタクトレンズのメニコンが「見える喜びを改めて感じていただく日」として決めた「Miru(見る)の日」なんだそうです。

見えることって子供の頃は当たり前だと思っていましたが、大人になってからはパソコンやスマホのせいか少し近視になってきたり、年齢的にそろそろ老眼も来るのか?と思ったり。

しかし近視や老眼とはまったく別の、もっと深刻な「爆弾」とも言えるものを私は2つ、目に抱えています。それは「糖尿病網膜症」「高眼圧症」です。

↓拙著「ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~」に登場する眼科専攻医・ひとみちゃんです。

眼科医・水無瀬ひとみちゃん

 

糖尿病網膜症は糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。

高眼圧症は目の中の圧力が高くなっている状態で、それ自体は症状がないのですが、そのまま放置すると視神経が障害されて緑内障になるリスクが高まります。

私が糖尿病と診断されたのは10年前、「糖尿病網膜症」「高眼圧症」と眼科で診断されたのはその半年後です。怖い話ですが「見えること」はとても大事なこと。今回はそんなお話です。

チャーコ
チャーコ

目のことについて考えるって大事ですにゃー!

よっしー
よっしー

「見る」って重要だものね。

日本人の失明原因のトップ!!

多少の変動はあるようですが、日本人が後天的に失明する原因の1位は緑内障で糖尿病網膜症は2位になるようです。他には網膜色素変性症、加齢黄班変性などがあります。

私は先日結膜炎で眼科に行った時「あなたは眼圧が高めなだけで緑内障ではないから」と医師に言われましたが、これからもずっと気をつけていかなければいけないと思っています。

日本人は自分で気がついていない方も含めると40歳以上で20人にひとり、60歳以上では10人にひとり以上の割合で緑内障にかかっているそうです。

しかも、眼圧が正常範囲内なのに緑内障になる人のほうが圧倒的多数だそうです!緑内障の初期には自覚症状が分かりにくいのに、これは本当に怖いですよね。

 



 

緑内障のリスクが高い人として「体質(遺伝)」「糖尿病」「高血圧」「ステロイドの長期使用」「目の怪我や手術」が挙げられるそうです。

緑内障になってから治療を始めても、すでに障害された視神経が元通りに治ることはないので「これ以上病気を進行させない」ための治療になります。

また糖尿病網膜症は、最悪の場合は失明することがあります。昔テレビで自分が糖尿病だということに気付かないままある日突然出血が起こって両目を失明してしまった方のエピソードを観て戦慄したことがあります。

糖尿病網膜症もまた、ある程度進行していると「完治する」ことは難しいと言われます。なるべく早い段階で気づくことが大事ですよね。

 

努力で100%防げるかどうかは…

ここから先は非常にセンシティブな話になってしまいますが。

じつは、糖尿病網膜症や緑内障などの病気は、きちんと通院して治療を受けたからと言って「100%進行を防げるわけではない」のです。

私が糖尿病と診断されてから10年、その間にきちんと治療していたにもかかわらず腎臓や目が悪くなってしまった方を何人も知っています。

 

 

どんなことにも100%はありません。だからといって何もしなければ良くないことが起こる可能性が高くなるでしょう。だから出来る範囲で努力はしたほうがいいかと。

この記事をお読みになった方はどうか、周囲で病気が進行してしまった方に対して「きちんと治療しなかったんだな」と決めつけるのはおやめください。

そもそも糖尿病だって、健康に気を遣っていた人が必ずしも予防できるわけではなく、好き放題していても体質的にならない方もたくさんいます。すべてが自己責任だと思ってはいけません。

 

ドクターシミズ先生の見解

緑内障は糖質制限をすべきである その1
緑内障は世界中で失明の大きな原因のひとつです。(これ以降は緑内障というのは原発性開放隅角緑内障のことです。)4…
緑内障は糖質制限をすべきである その2 4型糖尿病?眼のアルツハイマー病?
以前の記事「緑内障は糖質制限をすべきである その1」で、緑内障は眼圧のコントロールだけでなく糖質制限をすべきで…

 

「眼圧が正常でも緑内障になる人が多い」件に関して糖質制限ドクターの清水泰行医師が記事を書いていらっしゃいます。

私は「なるほどな」と納得することが多かったです。10年前に治療を開始したときは眼圧を下げる目薬を使用してもなかなか眼圧が下がらなかったのが最近では何も言われなくなったのも、糖質制限のおかげかもしれません。

清水先生は決して標準治療を否定なさっているのではなく、ただ「眼圧を下げるだけでは治療として十分ではないのではないか」とおっしゃっています。

解釈は個人の自由だと思いますけど、気になる方はリンク先の記事を読んでみてくださいね。そしてどうすべきか考えてみてください。

 

眼科で私を励ましてくれたおばあさん

ある日眼科の待合室で知らないおばあさんから「あなた、どうして通っているの?」と話しかけられました。

聞けば、その方は緑内障で30年前から通院しており、緑内障はまったく進行していないそうなのです。

病気には個人差があるとはいえ、大いに励みになりました!とにかくやれることをやろうと思いましたよ。

 

 

アメリカの1型糖尿病患者のリチャード・K・バーンスタイン先生は30代で目の合併症が有りましたが、90歳の現在は合併症を克服なさってお元気です。私もそうありたいものです。

 


チャーコ
チャーコ

目を大切にしましょうにゃー!

よっしー
よっしー

眼科に行っていない方は近いうちにぜひ!

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