京都府立医科大学の研究によれば、2型糖尿病患者は摂取カロリーが少ないと筋肉量が低下する傾向が見られたそうです。この傾向は高齢患者でより顕著だったそうですよ。
カロリーの数字というより、摂取カロリーが少ないということはタンパク質や脂質の摂取量も当然少ないでしょうね。全体的に食べる量が少ないのだと思います。
「肥満大国」と言われるアメリカやイギリスならともかく、日本の高齢の糖尿病患者さんでそんなにドカ食いしている方ってあまり見かけませんよね?
もともと普通の人の2倍とか3倍食べていた方が適正量に食事を減らせばちょうどいい感じで体重が減って血糖値も下がるのでしょう。
しかし、それほど食べているわけでもないのに糖尿病になった人(=糖尿病になりやすい素質を持った人)が血糖値を改善しようとしてそれ以上食べる量を減らしても、筋肉量が減ってしまい、かえって良くないかもしれません。
私が小学生の時に父が糖尿病と診断されましたが、すでにかなり痩せているのに「血糖値がイマイチなのでもっとカロリー制限を厳格に!」と医師から言われて一時期ヨレヨレになっていた(現在は糖質制限)のを覚えています💦
「血糖値改善のために筋肉量を増やそう!」と思っても、食事量が少なすぎるとまず筋肉量を増やすのは無理だと思います。
ボディビルダーも、まず筋肉と体脂肪を同時に増やしてからダイエットして体脂肪を落とします。必要なエネルギーよりもやや多めに食べていないと、筋肉量維持ではなく積極的に増やすのは容易ではないのです。
「糖尿病を良くしたいから筋トレしよう!でもタンパク質は腎臓に悪そうだからあまり食べないしカロリーもうんと減らさなきゃ!」というのは、ものすごく難しいと思います…筋トレするだけで筋肉量が増えていくなら誰も苦労しませんってば。
そして、タンパク質を含めてしっかり食べて日常的によく歩くように心がけるだけでもけっこう下半身の筋肉量は保たれるものなんですね。上半身は意識的に何かやらないと難しいかもしれませんが。
念のため申し上げますが、少しでもカロリー制限するのが良くないということではないです!!あくまでもその人にとっての「過度の制限」が良くないと言う事です。
「ネズミのエサか?」というぐらい食事を極端に減らしすぎて明らかに痩せすぎてしまった方なども見かけるものですから…
いくら体脂肪をそぎ落としても、筋肉もなくなって将来歩けなくなるようでは困りますよね。食べ過ぎは良くないですが「食べなさ過ぎ」にもご注意を!
筋肉の材料は何かって考えないとね!
そういうことね!特に年配の方は十分に食べられていない方も多いと思うので気を付けないとね。