糖尿病だと聴覚障害のリスクが高まる!
日本の糖尿病患者の約1%はミトコンドリア糖尿病(遺伝子変異によって細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアの機能が障害されて起こる)であると考えられています。
ミトコンドリア糖尿病では糖尿病以外にもさまざまな症状が出ますが、それらの症状がごく軽度の場合は普通の1型糖尿病や2型糖尿病と思われてなかなか正しく診断されないこともあるんだそうです。
ミトコンドリア糖尿病の場合は感音性難聴(音を感じる部分の内耳以降に何らかの障害があるために起こる難聴、加齢によっても起こる)が90%の患者さんに見られるそうです。
しかしミトコンドリア糖尿病ではない糖尿病であっても、糖尿病が原因で難聴になるリスクがかなり上がるのだそうです!
糖尿病患者はそうではない人と比較すると聴覚障害の起こるリスクが2.15倍高く、60歳未満の方に限定すれば2.61倍にもなるそうです。
高血糖が長く続くと、耳の血管や神経にダメージを与え、聴力を奪っていくと考えられるのだそうです…これはかなり気になりますよね。
そんな話あまり聞いたことがないです…これはショック!
そうでしょう?とても怖いわ…!!
めまいは糖質制限で改善することがあるってホント?
「めまい」で悩んでいる方はかなり多いそうですね。私が糖尿病で入院していた時に同室だった方も、検査をしてもめまいの原因が分からなくて困っていらっしゃいました。
ドクターシミズ先生によれば、糖質の過剰摂取によるブドウ糖やインスリンの血中濃度の変化は難聴とめまいを引き起こす原因になるのではないかと考えられるそうです。
めまいの原因にもいろいろありますけど、耳が原因のめまいは全体の約8割を占めるそうですから…先生自身、糖質制限を始めてからめまいがかなり改善されたそうですよ。
メニエール病(激しい回転性のめまいと難聴、耳鳴り、耳がふさがった感じを繰り返す病気)は、内耳を満たしている内リンパ液が過剰にたまる「内耳リンパ水腫」が原因で起こるそう。
ではなぜ内耳リンパ水腫が起こるかと言うと、異常な高血糖や高インスリン血症が長期間にわたって細動脈、毛細血管、細静脈などに悪影響を及ぼして内耳の微小循環が損なわれるのが原因ではないかと考えられます。
めまいや難聴など「耳」で悩んでいる方は糖質制限が効果を発揮する可能性があるので糖質制限を試すべき、とドクターシミズ先生。もちろん、他に理由があってそうなることもあると思いますが…
糖尿病患者が難聴を予防するために何ができるか?
高血糖や高インスリンが耳に悪い影響を与えてめまいや難聴のリスクが上がるのなら、糖尿病患者は健常者よりもリスクが高いのは納得ですよね。
糖尿病による難聴は、内耳の神経や血管が糖尿病によって損なわれるために発症すると考えられます。糖尿病は全身の神経や血管が痛んでいく病気で、耳も例外ではないのです。
誰でも加齢に伴って難聴になる可能性がありますが、それが糖尿病によるものだとはなかなか気が付かないかもしれませんね。
高血糖だけではなく高インスリンも悪影響を与えるのであれば「薬やインスリン注射で血糖値を下げているから大丈夫」とはいかないかもしれません…
難聴だけではなく緑内障や白内障などの目の病気もそうですが「健常者もかかるけれど、糖尿病ではよりかかりやすくなる病気」はたくさんありますよね。
糖尿病患者は健常者と比べて「高血糖」になりやすく、2型糖尿病患者や境界型糖尿病の方は「高インスリン」状態になりやすいです。これらを解消して健常者にできるだけ近づけるためには?
健康な人は高血糖も高インスリン状態もないですもんね!
2型糖尿病患者は特にインスリン抵抗性から高インスリンになりやすいので気を付けたいわね!