糖尿病専門医の数が足りない!?
みなさんの糖尿病の主治医は「糖尿病専門医」ですか?それともそうではない内科医の先生ですか?
私が5年半前に入院した時に最初に主治医になってくださった先生は当時まだ20代の若い方でしたから糖尿病専門医ではありましたが、現在は糖尿病専門医でいらっしゃいます。
またその後の主治医も現在の主治医も糖尿病専門医です。総合病院の糖尿病内科なのでまあそれが普通なのでしょう。
しかし日本では、糖尿病患者と糖尿病予備軍の数があまりにも多すぎて、それらの患者たちを糖尿病専門医だけで診るのはとても無理なのが現状なのだそうです。
具体的に言えば、糖尿病専門医だけで糖尿病患者を診ようとすると医師一人が2500人の患者を担当しなければいけないそうです…そりゃ無理に決まってますよね!
医師を対象にしたアンケートによると、いろいろな理由で「あえて専門医にはならない先生」も結構いらっしゃることが分かりました。
私たち患者の感覚だと「糖尿病専門医の先生のほうがそうでない先生よりもたくさん勉強していて安心できる」と思いがちですが、必ずしもそうではないのかも!?
どの科も「専門医」のほうが良さそうな気がしますが…
確かにそんな気がするわね~。
糖尿病専門医はそうでない医師よりも勉強している?
↑上は内科医・小児科医が糖尿病専門医になるまでの流れの概要です。日本糖尿病学会様のサイトから引用させていただきました。
所定の研修を終えて「糖尿病専門医試験」に合格しないと糖尿病専門医になれないそうです。糖尿病専門医の先生がたくさん勉強なさったのは間違いないでしょう。
でも、糖尿病専門医の先生がたくさん勉強なさっているからといって、そうではない先生が勉強なさっていないというわけではないのではありませんかね。
先ほど述べたように糖尿病患者がたくさんいて糖尿病専門医の数が足りていないのであれば「糖尿病専門医ではないけれど糖尿病患者をたくさん診察している医師」たちも当然多くいらっしゃるはず。
糖尿病専門医というのは日本糖尿病学会が定めた所定の内容をよく勉強なさったと言うことですが、それが必ずしも糖尿病患者のために最も正しいと言い切れるかどうかは分からないんじゃないでしょうか。
残念ながら、現在糖尿病診療ガイドラインに載っている方法ですべての糖尿病患者がものすごく良くなるわけではありません。標準治療でじわじわと悪化して合併症が不可逆的な状態に至る方もここ5年半で見てきました。
また「糖尿病専門医だからこそできないこと」もあるのかもしれません。昔からお世話になっている小児科医の先生(総合病院勤務)は「自分がや整形(外科)の先生が糖質制限を患者さんに教えても叱られないけど、糖尿病内科の先生がそれやっちゃうと経営面で叱られるんだよね」と教えてくれましたから…
「良い主治医」ってどんな先生?
幸い私の現在の主治医は、糖尿病専門医・指導医でありながら「糖質制限、辛くないのなら良いと思うわ」とおっしゃる理解ある先生です。
でも中には「糖質制限すると低血糖になって脳にダメージがあります!」と断言して寝る前にシュークリームやラーメンなどを食べる糖尿病専門医もいらっしゃるわけで…
数時間おきにこまめに糖質を摂取しないと低血糖になる体質の方がいらっしゃるのは確かですが、蕎麦アレルギーの方がいらっしゃるからといって「蕎麦は危険な食べ物です!」というのがおかしいのと同じで、なんだかな~。
「あなたは食べ過ぎと運動不足ですから、これをやめてこの薬を飲んでくださいね」ぐらいの指導でばっちり改善する2型糖尿病患者さんも多いでしょうけど、全員ではありません。
私は、糖尿病専門医だろうとそうでなかろうと「疑問に思ったことを遠慮なく質問できる先生」が良いと思います。知らないことを訊かれてイラッとする先生は困ります。
それと「自分が良いと思っているやり方」だけに固執しない柔軟な先生がいいですね。先生のやり方ですべての患者がうまくいくのならいいんですけど、決してそうではないですから。
専門医だろうとそうでなかろうと男性だろうと女性だろうと、良い先生がいいですね。
そう思うわ!皆さんが良い主治医に出会えますように。