ネズミは糖質制限しないほうがいいんだそうです
以前「あなたはネズミになりたいですか?~マウスは糖質制限で老けるらしい~」という記事を書いたことがあります。
ネズミさん(マウス)と人間はもともと食べるものが違うのに比較するのは変じゃない?ということだったんですけど、また「極端な糖質制限でマウスが老化」という発表がされたんですね。
ドクターシミズこと清水泰行医師がさっそくバッサリと斬ってくださっています。興味のある方はぜひ清水先生のブログ記事をお読みください。
実験ではネズミさん(大昔から穀物を食べてきた)に糖質制限食を与えると、長期的には寿命が短くなったり記憶力が悪化したり腸内環境が悪化したそうなのです。
漫画のように猫や人間には関係なく、ネズミさん(と、自分はわけあって人間の姿をしているけど体の中身はネズミだと信じている方)だけが気を付ければいい話なんですよね。
猫が肉食で健康を保っている話をすると「猫と人間を比較するのはおかしい!」というくせに、なぜネズミに起きたことを人間にも安易に当てはめようとするのかしら。
ちなみに、遺伝子はネズミより猫の方が人間により近いそうですよ…参考までに♪
アハハー。こんな時だけ「ネズミに起きたことは人間にも起きる可能性がある!」なんて言ってもダメだぞ。
それなら猫に起きることも人間にあてはめて考えないといけないわよね。
この実験から分かることは「ネズミは糖質制限してはいけないらしい」ことだけ!
この実験から分かることは「ネズミの仲間はどうやら糖質制限を長期間継続してはいけないらしい」ということだけです。
もしハムスターやスナネズミをペットに飼っているみなさんがいらっしゃいましたら、彼らにはネズミ用のエサをあげてくださいね♪
ネズミの体内で起きたことを「人間でも十分に起こり得る」なんて言うぐらいなら、昔のイヌイット(人間でしかも私たち日本人と同じ黄色人種!)が野菜や果物はあまり食べられず生の魚や肉ばかり食べていた頃のことをスルーしてはいけませんよ。
イヌイットは伝統的な食生活をしていたころは2型糖尿病などの生活習慣病はほとんどなかったそうですが、普通に他の国の人と同じものを食べるようになってから病気が増えたそうです💦
どんなに「イヌイットは外国人だから」などと言ってみたところで、ネズミさんよりはイヌイットの方が間違いなく日本人の私たちの体に近いでしょう?
このテの実験って「もっと日本人にコメを食べてもらわないと困るなぁ」というどこぞの団体と「糖尿病だけど大好きな糖質を制限するのが辛いなぁ、誰かに食べてもいいよと背中を押してほしいなぁ」という患者たちの思惑が一致して持て囃されるんじゃないでしょうか。
人間の長期的エビデンスはこれからどんどん…
ネズミさんのことはネズミさんにしか適用できませんが、じゃあ人間で…といってもきっちり糖質制限を何十年も継続している人はそれほど多くありません。
縄文時代以前はみんなそうだったんでしょうけど、いったんコメや小麦を食べるのが当たり前になった現代ではごくごく少数派でしょう。
アメリカの糖尿病患者バーンスタイン医師は現在84歳で、もうかれこれ40年以上は糖質制限(1日あたり糖質30gまで)を継続なさっていてお元気です。
また江部康二医師は17年前からスーパー糖質制限を継続されていて、今でも糖尿病薬やインスリンなしで合併症もなくコントロールなさっていらっしゃいます。
今後は、先生方を見習って糖質制限を10年…20年…と長く続けていく人たちが増えていくのでしょうね。
「人間が」糖質制限を長期間継続しても大丈夫かどうかはこれからはっきりしていくでしょう。もっとも、新しい糖尿病薬も何十年飲み続けても大丈夫かどうかは分かりませんけど。
ネズミさんのことはネズミさんのこととして聞いておくとして、人間のあなたがどうするべきかはあなたが自分でよく考え、検証していくべきことではないでしょうか。
あ、繰り返しますが「私は人間の皮をかぶっているけど実は中身はネズミなのです」と言う方は残念ながら糖質制限はやらないほうがいいかもしれません💦
特殊な病気で糖質制限できない方を除けば、人間なら大丈夫!猫もな。
あなたはたぶんネズミじゃないんだからね。