宗田哲男医師の『産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食』を読みました。

宗田哲男医師の「産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食」

千葉の産婦人科医・宗田哲男先生

千葉の宗田マタニティクリニック院長の宗田哲男先生は、ご自身の2型糖尿病を糖質制限で克服なさった経験者です。

ふつう医師であればいわゆる標準治療を選択するものだと思いますが、なぜか宗田先生はそうではなく釜池豊秋医師の糖質ゼロ食(かなりストイックな糖質制限食)を選んで成功なさいました。

そんなご自身の経験を生かして、宗田先生は悩める妊婦さんたちに指導を行っていらっしゃいます。宗田マタニティクリニックではどのような食事指導が行われているのでしょうか?

 

「産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食」のレビュー漫画

宗田哲男先生の新刊『産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食』にそのエッセンスが詰め込まれていますので、今回はそのレビューを記事にしたいと思います。

感想を一言で簡単にいうと「この本を16年前に読みたかった!!」です…そのぐらい良い本だと思います。

できれば全国の産婦人科医の先生方や妊婦さんを指導する管理栄養士さんや看護師さんたちにも読んでいただけたらいいなぁ。

 

なごみ
なごみ

ママは赤ちゃんのためにもきちんと栄養をとらなければいけませんね。

よっしー
よっしー

そうね。なんでもいいから食べればいいってわけでもないみたい!

たんぱくリッチ食ってなーに?

Gestational diabetes diet: What to eat for a healthy pregnancy
Gestational diabetes causes complications during pregnancy. Here, learn how to recognize gestational diabetes and which ...

↑アメリカでは妊娠糖尿病の妊婦さんに対して「糖質だけじゃなくタンパク質や良質の脂質もちゃんと食べよう」「お菓子やジュースはもちろん、白米、ジャガイモ、白いパン、パスタは避けるか減らすのが良いです」と指導しているようですね。

日本でもせめて主食は玄米にして大量に食べないように…とかだったら良いんですけど。もっとも私は妊娠中も玄米食で体重も赤ちゃんと羊水の分しか増やさなくても結局ダメでしたが💦

日本人は白米、ジャガイモ、白いパン、パスタなんて日常的にかなり食べているじゃないですか。妊娠中はそうでない時と比べて血糖値が上がりやすい状態になっているのにこれはいけませんよね。

宗田先生は妊娠糖尿病の予防と赤ちゃんの順調な成長のために、妊婦さんたちに「たんぱくリッチ食」を勧めていらっしゃいます。

 



「糖質制限」というとなんとなく拒否感が強い方が多いそうです。確かに「制限」という言葉には「我慢」「辛い」「楽しくない」などマイナスのイメージが付きまといます。

「たんぱくリッチ食」は主食や甘いものよりもまず赤ちゃんとママに大切なタンパク質や脂質を優先的にしっかり食べようというものです。

母乳の成分にはママの食事によってかなり個人差があるんですって!栄養不足のママの母乳を飲む赤ちゃんも栄養不足になってしまうのでは?

まだ寝てばかりで肝臓の糖新生能力も未熟な小さな赤ちゃんは乳糖がそこそこ含まれた母乳を飲みますが、歩き出すようになるとじょうぶな手足を作るためにもタンパク質が、そしてどんどん成長する脳のために良質の脂質が必要なんですよね。

 

妊娠する前から夫婦で食事の改善が大切!?

この本は妊娠してからの食事、出産してからの食事についても書かれていますが「妊娠を考えている夫婦」がどんな食事をするべきかについてもしっかりページが割かれています。

この考えはとても大切だと思うんですよね。普通、女性が妊娠していることに気づくころにはすでに赤ちゃんの成長はある程度進んでいるわけですから。

女性だけではなく男性の食生活の乱れも赤ちゃんができにくいことにつながるとは、さすが産婦人科医としてたくさんの患者さんたちを診てこられた宗田先生です。

 

 

男女とも食生活が乱れていると妊娠が成立しにくくなるそうですし、妊娠してからあわてて栄養状態を改善しようとしても時間がかかることもありますよね。

できれば妊娠する前から「妊娠しやすく、赤ちゃんが健康に育つための準備」をすることができるといいんじゃないかと思います。

私は妊娠中も脂質制限をしていましたが、このことが息子たちが子供の頃何かと病弱で病院通いが絶えなかった原因のひとつかもしれないと思うと本当に申し訳ないことをしたと思います💦

 

この本を16年前に知りたかったです…

私が長男を妊娠して初めて血糖値が高くなって「お父さんが糖尿病?じゃあOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)をしてみましょう」と言われて検査したら妊娠糖尿病でとてもショックでした。

でもその時は「カロリーに気をつけましょう。あ、出産はうちではできないので大病院で産んでください。妊婦健診は引き受けますけど」と言われ、インスリン注射も分食も具体的な栄養指導もなーんにもないままでした。

食事も設備も豪華なことで有名な大きなクリニックだったんですけどねぇ…とにかく何もわからない私は「玄米、みそ汁、ほうれんそうのお浸し、焼き魚」みたいな食事を続けました💦

幸い長男は少し大きいだけで特にトラブルもなく生まれましたが、幼いころはかなり病弱で病院通いが絶えませんでした。



次男は最初から長男を出産した大病院に通っていたんですが、健診はいつも空腹時だったので尿糖が出たことがなく、妊娠後期になるまで妊娠糖尿病と診断されませんでした。

やっと妊娠糖尿病と分かっても1度内科に回されただけでやはりインスリン注射や具体的な栄養指導は何もなく、食事を減らして妊婦なのに自分の体重が減り、次男はどんどん巨大化💦

医師の言うことを聞いていたのにこれですから、本当に残念です。さすがに今の妊婦さんたちはこんなことはなくて、きちんと血糖値のことなど指導されているはずですが…

他のママやお子さんたちには辛い思いをしてほしくありません。病院の食事指導でうまくいく人はいいですが、うまくいかなかったり辛くてたまらない方もきっといらっしゃるはず。きっとこの本が大きな助けになってくれるでしょう。

 

なごみ
なごみ

ページ数も多くて読みごたえがありますね。

よっしー
よっしー

これからお子さんを持つ可能性のあるかたや妊婦さんと接する仕事の方にみんな読んでほしい本よ♪

Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.