お酒を飲まなくても脂肪肝になる!?
お酒を飲みすぎると脂肪肝になる、つまり肝臓がフォアグラ状態になることは誰でも知っていると思います。
フォアグラはアヒルにあまり運動をさせないようにして、穀物をたくさん食べさせて脂肪肝にした肝臓ですよね。
このようにお酒を飲まなくても脂肪肝になり、それが重症化するとNASH(ナッシュ=非アルコール性脂肪肝炎)と言うのですが、このNASHを放置すると、5~10年で肝硬変に移行し、肝臓がんへ進行する可能性が高いとのこと。
糖尿病患者は肝臓がんによる死亡率が高く、肝臓がんの原因としてNASHが挙げられます。これはとても気になる情報ですよね…
なんと日本人の成人の3~4%がNASHにかかっているそうですが、糖尿病患者に限って言えばもっと多いのでしょうね。痩せ型糖尿病患者には脂肪肝になっている方が多いそうです💦
そして、脂肪肝になっても自覚症状はほとんどないそうです。中には、膨満感や右の脇腹に痛みを感じる方もいらっしゃるそうですが…さらに病気が進んで肝硬変になると、黄疸や体がだるいといった症状が出てきます。
よっしーも糖尿病と診断されたとき、NASHとまでは言えませんが「脂肪肝」と診断されました。腹部エコーでは素人の目にも分かるほど肝臓が白っぽく写っていましたし、検査結果の紙にも「脂肪肝」と書いてありました…
脂肪肝→脂肪肝炎(NASH含む)→肝硬変・肝臓がんの順番で進行していくようです。とっても怖いですよね💦
人間が喜んで食べるフォアグラは、病気の肝臓だったのか…!
自分の肝臓がフォアグラになっていると分かった時はショックだったわよ!
どうしてNASHになってしまうのか?
では、お酒も飲まないのにどうして肝臓がやられてしまうのでしょうか?よっしーもアヒルたちも、お酒を飲まなくても脂肪肝になりましたよね…
ひとつの原因として「糖質の摂りすぎ」が挙げられるそうです。下の図は日経グッディ様からお借りしました。
よっしーが脂肪肝と診断されたときはγーGTPの値は検査していなかったので分かりませんが、LDH(乳酸脱水素酵素)という値が正常上限よりもオーバーしていました。
この数値はすい臓や肝臓などに問題があると上昇するそうですね。糖質制限食を始めてからはずっと正常値をキープしているので、ほっとしています。
さて、糖質を摂りすぎると肝臓に中性脂肪が蓄積し、これがNASHの原因になります。糖質は、必要なエネルギーとしてすぐ使われる以外は肝臓などに蓄積されます。
中性脂肪が高くて悩んでいる方は多いと思いますが、きちんと糖質制限しているみなさんの多くは中性脂肪は正常値ではありませんか?
蓄積された中性脂肪はにエネルギーとして消費されていきますが、使われる量よりも食事で摂る量の方が多ければ、中性脂肪がどんどん増えてしまいます。
フルーツは果糖が多いので血糖値を上げにくいなどと言われていますが、果糖は体内でダイレクトに中性脂肪に変わります。
フルーツを食べすぎれば脂肪肝の原因になることも考えられるのですよ。それだけではなく、果糖はブドウ糖の10倍もAGEs(最終糖化産物)を作るとされています。
たいして運動もしないのにご飯やパンやフルーツを食べすぎていると、あなたの肝臓は大変な負担を強いられているかもしれませんよ…!?
運動をすれば中性脂肪が下がるでしょうか?
フォアグラを生産するためのアヒルは、穀物(糖質)をたくさん食べさせてあまり運動させないようにして育てます。だから運動不足が良くないのは確かです。
では、何を食べても運動さえしていれば問題ないのでしょうか?ここに多くの方が陥りがちな落とし穴が潜んでいます。
よっしーは糖尿病と発覚する直前までジムで高強度筋トレなどの運動を行っていましたし、意識的に1日1万歩ぐらい歩いていました。ペーパードライバーで何処へ行くにも徒歩ですし…
運動の習慣がある方でも、毎食後キッチリと運動するわけではないでしょう?いくらジムで汗を流しても、その後家に帰って糖質をたっぷり摂取してしまえば…後は分かりますよね。
また、運動で消費すると言っても、食べた糖質の約半分はいったん肝臓で処理されます。このことが、肝臓にかなりの負担をかけているのではないかと考えられます。
ヒトの長い歴史は飢餓との戦いだったので、ヒトは食べ物が足りない時に肝臓で糖新生を行うことには慣れていますが、大量の糖質を処理するようになったのはごく最近のことです。そのため、肝臓の病気になる方も当然増えるのでしょうね。
運動は大事なことですが「運動するから何をどれだけ食べてもいいや」というものではないということを忘れてはいけません。だいたい、日本人は毎食後に運動できるほどヒマではない方がほとんどでしょう?
NASHを防いで肝臓を守りましょう
NASH=非アルコール性脂肪肝炎は、放置すれば肝硬変や肝臓がんに進むことがある恐ろしい病気です。
薬物療法がおこなわれることもありますが、薬だけ飲んでもダメで、基本的には食事の改善と運動療法が出来ていないといけないようですね…糖尿病も一緒ですね。
NASHにならないためには「糖質の摂りすぎを防ぎ」「中性脂肪が肝臓に蓄積されないように運動を習慣にし」「もちろん、過度の飲酒もつつしむ」ことが大事ですね。
空腹が脂肪肝を治すわけ⑧
ガンガン銀行のお金(脂肪)を
引き出すにはどうすればよいか?空腹がグリコーゲン枯渇のシグナルなのです!
ここで糖を財布に入れてはいけない!肝臓から脂肪を使う回路が活性化すると
すべての悪循環を断ち切れる!#糖新生 #ダイエット #脂肪肝— 尾形 哲 (Satoshi OGATA) 肝臓先生 (@ogatas0520) 2019年5月17日
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脂肪肝になってしまっていても、糖質制限すると肝臓に蓄積した脂肪が使われるので回復することが期待されます。だからよっしーの脂肪肝もすみやかに治りました。
糖質制限食はNASHの予防改善としても最適な方法ですが、すでにNASHの状態が進んで肝硬変になってしまっている方は糖新生がうまくできなくなってしまっていて、糖質制限すると低血糖を起こす可能性があるそうです。
糖質制限食を正しく行っているのに低血糖を起こした方は、1度肝臓の検査を受けたほうがいいかもしれませんね。できれば、手遅れになってしまう前に早めに対策したいものです。
糖尿病の人は血糖値の事ばかり気にしがちだけど、肝臓もいたわってほしいな。
そういうことね、どの内臓もみんな大事なんだからね~♪