「すべての薬は毒」とは私は思わない。

全ての薬が毒とは思わない

医師が薬を勧めるのは製薬会社の陰謀!?

「あらゆる薬は毒なので飲んではいけない」「医師が薬を勧めるのは製薬会社の陰謀だ」などといろいろ言われています。

私も以前「糖質制限を否定するのは製薬会社の陰謀ではないか?」と思った時期がありましたけど、いろいろな医師の方々と交流するうちに「必ずしもそうではないな」とわかってきました。

「糖尿病患者は単価が高いので儲かる」などと言ってしまう医師も確かにいらっしゃいますけど、そういう医師を快く思っていない医師の方もたくさんいらっしゃることが分かり、結局はその先生の人間性によるのだなと。

お金儲けを第一に考える医師がいるのはどうやら事実のようですが、そういう医師が目立つからって決してすべての医師がそうではないということをこの6年間で少しずつ知ることが出来ました。

 

薬の全否定は良くない

 

それに糖質制限がまだ正式に認められていないのは、ガイドラインを変えるに十分なデータがまだないからだとも教えていただきました。確かにその通りだと思います。

多くの医師たちは患者にとって最善の治療をしたいと思っているはずで、いろいろな理由から現在行われている糖尿病治療が必ずしも多くの患者を救っているとは言えない…ってだけかなと。

色々な本を読んでいるのですが、中には「インスリン注射をしている糖尿病患者も〇〇するだけで完治します!すべての薬は毒なので飲んではいけません!」などと書いてあるものもあり、「寛解ならともかくインスリン打ってる患者が完治っていうのはちょっと…それにすべての薬が毒っていうのは言い過ぎじゃないのかな?」と思いましたね💦

にゃご
にゃご

インスリン注射をしている糖尿病患者が完治するって言いきってしまって大丈夫なのかニャ?

よっしー
よっしー

結構、大丈夫かな!?と思うことが書かれている本があるようだわ…💦

薬はリスク、でも必要な場合だってある!

あらゆるクスリにはリスクがあるのは確かで、私も以前いくつかの薬で「副作用かな?」と思う症状が気になって主治医と相談の上やめたことがありました。

でもこれって自分はそうだというだけで、他の人は何ともないかもしれないんですよね。実際、けっこう多くの友人に副作用が出たメトグルコは私には副作用は出ませんから今も飲んでいます。

Twitterをやめた今だからこそ書きますけど(Twitterはありとあらゆる主義主張がぶつかり合い、言いたいことも言えやしないのでやめちゃいました💦)薬はその人にとって必要で副作用も出ないなら別に良いじゃないですか?

「薬を飲まない事」に異常にこだわる方もいらっしゃいますが、たとえば薬を「塾」や「通信教育」に例えて考えてみてください。これらには「お金がかかる」という大きなリスクがあります。

 



 

誰だって塾や通信教育をやらずに自宅学習だけで志望校に合格出来たら安上がりで良いと思うでしょうけど、実際にそれができる子はあまりいませんよね!?

テストで80点の子が90点の子に向かって「お前は塾に行って通信教育もやってるからじゃないか!何もやってないのに80点のオレのほうがすごいんだぞ!」と叫んだところで結果は結果ですから、80点の子は第一志望校に合格しないかもしれませんよね?それなら塾へ行くなりすればよいのでは…

糖尿病に限った話ではありません。病気によってはどうしても薬を飲まなければいけないこともありますし、糖尿病でも誰もがちょっと食事を減らして運動するだけで寛解するわけではありません。

副作用や費用などいろいろ問題はあるでしょうけど、それらがクリアできるのなら必要に応じて慎重に薬を使用しても良いんじゃないかと私は思うんですけどねぇ。

 

日本語のニュアンスの問題?

糖尿病薬を含む薬やインスリン注射など、副作用があり慎重に使用しなければいけない方や合わない方がいるのは間違いない事実です。

でも、「リスクがあるので慎重に使用しましょう」は決して「一切薬を使ってはいけません!」とは違うんですよね…時にそう受け取ってしまう人がいらっしゃるのは日本語の問題か?

「副作用なんて何にもありません!」と言い切ることはできないし(主治医だって、飲む前に副作用が出るかどうかを100%正確に予想することはできないはず!)、逆に薬で助かる人もいるのに「すべての薬は毒!」と言うのも違うんじゃないかと私は思います。

薬を飲む人を全否定するのも薬を飲まない人を全否定するのも、どちらも何か違う気がします…

 

また薬やインスリンをなるべく使わなくて済むようにと努力している人は多いと思いますが、別にそれ自体は他の人が使っていることを否定しているわけじゃないのでお互いに過干渉はやめたらいいと思うのですよ。

2型糖尿病で言えば「ちょっと暴飲暴食をやめるだけで良い人」から「合併症で運動制限があり、インスリン注射をしなければいけない人」までいらっしゃるわけですよ。

前者が後者を「努力不足だ、薬は毒だから飲んではいけない」などと無責任に言ってしまうことはできないと思うのです。主治医ではないどころか医師ですらないのにね。

相手の状態も何も分からないのに「薬を飲むのはけしからん!一切薬を飲むべきではない!!」などと押し付けるのは宗教のように思われても仕方がないかも💦

 

薬に頼りすぎないし全否定もしない♪

糖尿病薬を飲むからと言ってまったく食事療法や運動療法が出来なければ、あまり良い結果にはならないはずです。

だから「薬さえ飲めばいい」というものではありませんし、できればなるべく薬を多く飲まなくても良い状態に持って行きたいと考えるのは当然です。

でも、メガビタミンで有名な精神科医の藤川徳美先生でさえ、薬を全否定はされていません。減薬はしても完全にすべてやめてしまうのは容易ではない患者もいると書いていらっしゃいます。

確かに薬はヒトの体内には存在しないものという点では「自然」ではないけれど、「自然」ではないものって山ほどありますもんね。。



糖尿病でいえば、皆それぞれ発症からの年数も糖尿病合併症の有無も体質も異なります。すべての人が同じ努力で同じ結果が出るわけではないから難しいのです。

加齢とともにインスリン分泌能力は低下していくと言われますから、いまは薬なしでやれている方も将来的には薬が必要になるかもしれませんよ?

もし「薬は毒だから飲んではいけない!薬を飲まなくても〇〇するだけで難病が完治する!」なんて方がいらしたら、なぜその方法が大ニュースにならないのかを考えてみたらよいと思うのです。その理由をすべて「製薬会社の陰謀」で片付けてしまうのはあまりにも無理があるかと(まったくない、とも思いませんが)。

糖尿病ではない難病の方に対して「あの人は〇〇しないから治らないんだ!」とみんなでバカにしているのも見かけたことがあります…そういうのって正直とても嫌なのでTwitterをやめようと思ったんですよね💦

 

 

薬なしでやれる人がいるとしても、すべての患者がそうなるわけではありません。誰もが〇〇するだけで「完治」するならその方法を正式な標準治療にするべく活動すべきじゃないですかねぇ…そうでしょ?なぜ人々のためにそれをやらないの?

同じことを同じだけやっても必ずしも同じ結果が出ないからこそ、多くの方は苦労していらっしゃいます。たまたまうまくいった人が「薬なんて飲まなくてもいいのに!」と言うのはどうなのかなと。

もちろん「薬を飲むから生活に気を付けなくてもいいや」は違うと思うんです。ただ、いろいろ気を付けてもそれでも薬も飲まなければいけない場合もあるんじゃないかってこと。

手段は何であっても、結果的にうまくいけばそれでいいと思うんですよ。そして、副作用が出るかどうかは飲んでみないと分からないので、主治医とよく相談しながら慎重に…

にゃご
にゃご

薬には確かに副作用もあるけど、どうしても必要で使わなければいけない場合もあるんだよニャア。

よっしー
よっしー

そうなのよ。誰もが努力すれば薬は一切不要になると決めつけてはいけないわね。

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