1食抜いただけで低血糖に!?
よっしーは4年と4か月ほど前、糖尿病性ケトアシドーシスで16日間入院しました。入院13日目「グルカゴン負荷試験」という検査を受けることになりました。
この検査は空腹時に行わなければいけないので看護師さんから「検査が終わってから朝食にしましょうね」と説明されて主治医が来るのを待っていました。
検査の準備は看護師さんがなさいますが、検査そのものは医師じゃないとできないみたいで…でも主治医、外来が忙しいのかなかなか来ませんでした💦
主治医がようやく病室に来てくれた時には、強い空腹感・ふるえ・汗・ふらつきなどの症状に襲われていました。この時の血糖値は89でした。
血糖値89というのは理想に近い正常値だと思われるかもしれませんが、それまで日中の血糖値が150を超えていたよっしーにとってはあまりにも低すぎる値です。
血糖値がかなり高い人は、正常値の範囲内の血糖値であっても低血糖の自覚症状が出ることがあるんだそうですよ。
ちなみにこの日の朝、食事をとっていないのでインスリン注射のアピドラはもちろん注射していません。
検査が10:30近くになってしまったので結局朝食はとりやめ、お腹がすくので少し糖質が含まれるヨーグルトをもらって食べると血糖値は一気に209まで跳ね上がりました💦
ちょっと朝食を抜いただけでそんなに苦しかったんですね。
今なら平気だと思うけど、あの時はとても辛かったわ。
糖質に頼っている人が1食抜くとどうなる?
この時のよっしーは食事用のインスリンを打っていなかったにも関わらずたった1食抜いただけで血糖値がかなり低下しました。主治医と相談して糖質制限を開始する前のことです。
血糖値89は決して低すぎる値ではないのですが、それまでの血糖値と比べるとかなり低いので不快な自覚症状が出たのでしょうね。
「糖質を摂らないと低血糖になる」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、現在糖質制限をしていても一向に低血糖にならないです。
たまに思い立って1日断食することもありましたが、1日ぐらいでは血糖値はほとんど普段と変わりないのです(2日以上続けるとさすがに下がってきますが、危ないので今はやらないことにしています)。
普段しっかり糖質を摂取している人がいきなり断食をすると、体はその状態にすぐには適応できずに急激に血糖値が下がりすぎてしまうのではないでしょうか?
江部康二医師のブログによれば、それまで糖質依存症の状態だった方がいきなりストイックな糖質制限を始めると、まれに糖新生がスムーズに出来なくて低血糖を起こすことがあるそうです。
よっしーの場合は低血糖まではいきませんが、たった1食抜いただけで急激に血糖値が下がってしまったわけです。インスリンは前夜寝る前に打った、基礎分泌インスリンの代わりとなる「ランタス」だけです。
普段糖質制限に体が慣れている方は、たまに何かの拍子で1食抜くことになってもどうってことない方がほとんどではないでしょうか?血糖値は食事に影響されず安定しているわけです。
血糖値の乱高下はとても危険だから…
糖尿病と診断されていない方でさえ、糖質をたくさん摂取すると反動で高血糖から一気に低血糖になることがあります。インスリンの分泌のタイミングが遅れるせいです(機能性低血糖)。
糖尿病でインスリン注射や経口血糖降下薬を使用している場合、糖質をしっかり摂取しながら血糖値の乱高下を起こさないようにするのはかなり難しいのではないでしょうか。
低血糖時にはブドウ糖を舐めますが、これはあくまでも「下がりすぎた血糖値を素早く上げるための応急処置」であり、日頃から糖質をガッツリ摂取しなさいということではないんですね。
高血糖よりもむしろ低血糖の方が生命の危機に直結していますし、重い低血糖が起こると眼底出血や「死につながるような危険な不整脈」も出やすくなります…特に夜間。
糖新生が上手くいかない病気や脂質をうまく使えない病気の方を除けば、本来、ヒトが大量にためこんでいる体脂肪をメインエネルギーとして使うようにしておいたほうが食事に影響されて血糖値が乱高下することもないのです。
日に何度も糖質をガッツリ食べている人は、エネルギー源を糖質に依存しているので脂質をエネルギーとして使うことに慣れていません。そのため、たまたま食べられないことがあると血糖値が下がりすぎたりするんです。
普通に糖質を摂取しながら薬やインスリンを使って血糖値を正常値付近でキープするのは非常に難しいことです。
HbA1cの数値が同じでも血糖値の乱高下が大きいのは好ましいことではないので、どうしたら良いか考えてみませんか?
血糖値の乱高下は健康にとって非常に良くない事なんですよね。
そうよ、だからこそ健康な人では血糖値は狭い範囲内で保たれているんだもの。