ものが二重に見えるのはなぜでしょうか
糖尿病患者の皆さん、ものが二重に見えることはありますか?よっしーは小学5年生の終わりごろから二重に見えるようになりました…乱視で💦
二重というか、正確には三重ぐらいに見えますかねぇ…信号や月など、暗いところで光るモノはてきめんにだぶって見えます。
「ものがだぶって見える=乱視などの屈折異常」だと思いがちですけど、実はそうではない場合もあるということを今回はお話します。
ものが二重に見えることに気が付いたら、右目と左目を交互に片方ずつ隠して見てください。片目を隠しても見え方が変わらないのは「単眼性複視」です。
これに対して片目を隠すとダブらず正常に見える場合は「両眼性複視」と呼んで区別します。それぞれ原因はいろいろあります。
単眼性複視は、よっしーのように乱視だったり、あるいは白内障(加齢に伴い目のレンズが白く濁ってくる病気)により起こります。
両眼性複視は「目を動かす筋肉の病気」「脳神経障害」「脳幹障害」「目の疲れ」「ヒステリー」など実にいろいろな原因で起こるようです。
ヒトは左右の眼を巧妙に強調させてものを見ているので、これを制御する仕組みのどこかに障害が起きると「両目でものを見た時にだぶって見える」ことになるわけです。
じつは、糖尿病合併症の「糖尿病神経障害」が原因で両眼性複視が起きることがあります。バーンスタイン医師の本には「非常によくある所見であるが、患者本人が気づくほど症状が重い場合はそれほど多くない」と説明されていました。
つまり、自分では気が付いていないけれど実は糖尿病神経障害によって軽い両眼性複視になっている糖尿病患者は多いということでしょうか。
糖尿病神経障害による複視は、血糖コントロールにより改善したり完全に治ることもあるそうです。私のTwitterのフォロワーさんにも改善した方がいらっしゃいます。
眼球の中身には問題が無いのにものがだぶって見えるのですか?
そういうことになるわね。
糖尿病神経障害はどうしたら良くなるの?
糖尿病により高血糖状態が続くと、神経細胞の中にソルビトールという物質がたまったり細い血管の血流が悪くなり神経細胞が必要としている酸素や栄養が行きわたらなくなることなどが原因で神経が障害されると考えられています。
糖尿病神経障害は、糖尿病合併症の中でももっともよく見られるものだそうです。神経障害がまだ軽度のうちなら、血糖値を正常値付近でキープすることにより改善が期待できます。
飲酒、喫煙なども糖尿病神経障害に良くないそうなので、これらをやめることも糖尿病神経障害の改善には重要です。
神経細胞に栄養を送っている血管が詰まることと動脈硬化には関連が深いので、血糖コントロールとは別に動脈硬化の予防と改善も重要です。
糖尿病薬のメトホルミンを服用している方やベジタリアンの方はビタミンB12を補わないと貧血・神経障害・高齢者では認知症などが起こり得ます。
糖尿病神経障害のある患者さんは主治医とよく相談して必要に応じて薬を使いつつ、糖質制限と禁酒、禁煙にくわえてビタミンB群やベンフォチアミンを取り入れてみては?
ベンフォチアミンは、腸から吸収されにくい通常のビタミンB1を吸収しやすくして体内でビタミンB1として長く役に立つようにしたもので、さまざまな効能が期待できるそうです。
ビタミンB1は神経機能の維持に重要な役割を果たしており、よっしーもベンフォチアミン150mgのサプリメントを1日1錠、ビタミンB群と併せて飲んでいます。現在、糖尿病神経障害の自覚症状は皆無です。
両眼性複視があることに気付いたらどうする?
糖尿病が原因の複視は、タレントのグレート義太夫さんも経験なさったんだとか。幸い、これは改善する可能性が高いものです。
両目でものを見るとダブって見えるが片目で見ると正常に見える「両眼性複視」が起こる原因はさまざまであり、糖尿病患者だからといって糖尿病神経障害が原因とは限りません。
時には脳腫瘍や脳梗塞などが原因となってものがだぶって見えることもあるのです。私たちのような素人では原因はなかなか分かりませんから、病院で相談して検査してもらうことです。
原因が糖尿病だとはっきりすれば、焦らずじっくりと改善を信じて取り組みましょう。運動は適度に行ったほうがいいですが、主治医から指示された運動強度を守りましょう。
まず原因をきちんと調べてもらわないといけませんね。
そうね。糖尿病が原因なら改善のためにやるべきことが分かってくるわね。焦らずに取り組みましょう!