「贅沢しすぎたから2型糖尿病になったんだよ」と言われた方に読んで欲しい過去記事まとめ

2型糖尿病は「生活習慣病」と呼ばれるため、診断された方は何となく「私、何か悪いことしたかなぁ…したんだろうなぁ」と思ってしまうことがあるでしょう。

1型糖尿病の方の一部から「あなたたちと一緒にされて迷惑よ！」と言われて傷ついた経験があるという方もいらっしゃいます。

でもね、同じ人なら確かに太っていたり食べ過ぎたり運動不足だったりすると糖尿病のリスクが高まりますけど、もともと「糖尿病のなりやすさ」は遺伝子によって決まっているんですよ。

好き放題食べて体重が100キロを超えても血糖値は何ともない人もいますし、かなり気を付けているつもりでもおじいちゃんやお父さんと同じくやっぱり発症してしまった…という方も。

あまり自分を責めすぎないでください。あなたより不摂生していてもたまたま糖尿病にならない人はたくさんいますし、あなたより遺伝の要素が弱くてすぐ糖尿病が良くなる人もいますが、比べてもしょうがないのですから。

糖尿病患者を苦しめる『スティグマ』をなくそう！

2型糖尿病患者と言うだけで「食べ過ぎていたんでしょう」「運動しなきゃダメよ」などと、まるでそれまでとても怠惰な生活を送っていたかのように言われてしまいがちです。

でも「AさんはBさんの2倍も食べるのにAさんは何ともなくBさんだけが糖尿病を発症した」なんてことはザラにあるのですよ。

生まれつきの「体質の違い」を考慮しないで「生活習慣が悪いから糖尿病になった」と決めつけるのはホント、やめてほしいですよねぇ…

「糖尿病の血糖コントロールが良ければ糖尿病合併症にはならないし進行もしない」と思われるかもしれませんが、同じ糖尿病患者でも腎症になりやすい方とそうでもない方がいらっしゃるようです。

これは遺伝子の違いによるものであり、糖尿病腎症になったからといって必ずしもその方が腎症を発症していない人よりも努力していないということではないのです。

2型糖尿病になりやすい体質はお父さんやお母さんから子供に受け継がれますが、おじいちゃんやおばあちゃんから「隔世遺伝」することがあるんだそうです。

つまり両親が糖尿病ではないからといって油断してはいけないわけです。あなたが糖尿病になったのは、もしかするとおじいちゃんかおばあちゃんの体質の隔世遺伝かもしれません。

タレントのグレート義太夫さんは糖尿病腎症が悪化して人工透析をなさっていらっしゃいます。義太夫さんは「不摂生のせいで糖尿病になった」と思われがちです。

でもね、食生活だけが原因ではないんです…義太夫さんのお父様も若い頃に糖尿病を発症なさったんです。遺伝のかかわりは大きかったと思いますよ。とても他人事とは思えません。

2型糖尿病は生活習慣病と呼ばれるので、なんだか食べ過ぎてましたというイメージがあって恥ずかしいという方もいらっしゃいますよね。

同様に妊娠糖尿病も「太りすぎ、食べ過ぎでなる」と思われがちですけど、痩せている芸能人の方でも多くの方がかかってしまいます。

テレビの健康番組やいろいろなウェブサイトを見ると時々思うんですけど、1型糖尿病について語る時にわざわざ2型糖尿病を悪く言うのはホントやめてくれないかなぁと思います。

1型の方は何も悪くないですが、じゃあ２型は「罪人」なの？と言いたくなることがあります。病気になりたくてなった人はいないのに、追い詰めないで欲しいです。

1型糖尿病になりやすい体質も2型糖尿病になりやすい体質も遺伝することが分かっていますが、2型糖尿病はより遺伝しやすく、またピンからキリまであるようです。

「食事に気を付けていれば発症しませんよ」とよく言われますが、「気を付ける」の程度はいったいどこまで気を付ければ発症を予防できるのでしょうね。

にゃご

2型糖尿病になった方がみんな肩身の狭い思いをすることがない世の中になりますように…！

よっしー

同じ糖尿病患者同士でも体質に違いがあるんだし、他人の発症の原因をとやかく言って責めるべきじゃないわね。