「糖尿病になったことを後悔している患者」ですか?
糖尿病にもいろいろありますが、今回は2型糖尿病の話をさせていただくことにします。
2型糖尿病のあなたは、糖尿病になったことを後悔なさっていますか?というのも2型糖尿病の発症には体質(遺伝)も大きく関与しているにもかかわらず「生活習慣病」なんて言われているからです。
11年前に私がケトアシドーシスで緊急入院して糖尿病と診断されて落ち込んでいた時、同室の2型糖尿病のおばあちゃんから「あなたも糖尿病なの?今までの生活を反省しなさいね」と言われました。
その方は甘いものを食べまくって糖尿病になったそうなので「2型糖尿病=不摂生」と思ってらしたのでしょう。
正直、世間一般の方と比べても特別不摂生をしていたとは思っていません。月に1度ぐらいスタバでフラペチーノを飲んだりマクドに行ったりはしていましたが、そのぐらい皆しませんか?
そうは言っても「糖尿病になるのを防ごうと思えば防げたのではないか?」「もっと早く受診していれば良かったのに」などと後悔したのは事実です。
どんな方だって「自分はただの1度だって不摂生などしたことがありません!」とまで言い切ることはできないはず。2型糖尿病は生活習慣病と言われたらどうしても後悔はしてしまうものではないでしょうか?

「あなたは生活習慣が悪かったんですね?」って言われたらぐぬぬ…ってなるよニャア。

自分の生活が悪くて病気になりましたって言われたら「何が悪かったんだろう」と思うわよね。
「糖尿病になったこと」は自業自得だとは思っていません
1型糖尿病の患者さんは生活習慣に関係なく糖尿病になったので、一部の方は「2型糖尿病の人と一緒にしないでくれ」とおっしゃいます。その気持ちは分かりますが、自業自得だと罵られる2型糖尿病患者も辛いものです。
同じきょうだいで同じような食生活をしていても、自分は何ともないのにきょうだいは糖尿病を発症したというような話はたくさん聞いています。うちはたまたま父・私・弟が発症しましたが💦
「自業自得」という言葉が糖尿病に関してはどの程度のことを指すのか分かりません。毎日甘いものを食べていてたまたま1型糖尿病になった方は何も悪くなく、さほど甘いものを食べなくても2型糖尿病になった場合は自業自得なのでしょうか?
「ここから下はセーフでここから上は自業自得な」って誰かが線引きできるものではありません。2型糖尿病だろうが健康体だろうが、生まれてから1度も不摂生してないと言い切れる人などおそらく現代の日本には存在しないと思いますが。
職場などで慢性的なストレスを抱えている人はそうでない人と比べて2型糖尿病を発症するリスクが明らかに高いそうですが、これも自業自得と言えるでしょうか。
その人(患者)自身が「ああいうことをしなければよかった」「もっと早く病院へ行くべきだった」などと反省するのはいいんですけど、よく知りもしない他人が責めることではないと思うのです。
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健康な人「他人の不幸は蜜の味」!?
病気の当事者としては正直複雑なのですが、糖尿病と診断されてからブログなどで活動し始めてから11年の間に気づいたことがあります。それは「病気が良くなった話より悪化した話・悲惨な話のほうがアクセスが多く集まる」ということです。
これは気のせいではなく、アクセス解析で数字を比較してみてもはっきりと分かったことです。
たとえば「今日は病院に行って目の状態が良くなっていました。良かったです」というような内容の記事のアクセスは少なく「タンパク尿が出ている、どうしよう」みたいな記事にアクセスが多くなります。
他の方の闘病記なども、とても大変な病気(時に命を失うかもしれないような)のほうが注目されているようです。

↑↑↑もう何年も前にこの漫画(糖尿病性ケトアシドーシスで入院した時のエッセイ漫画)をいろいろな漫画投稿サイトにUPしたらランキング1位とか2位を取りまくったのですが、おそらく内容が生々しくて悲惨だったからだと想像します。だって絵は明らかに今より未熟なのに!
私は当事者ですから少しでも前向きになれる情報が欲しいのですが、健康な方はそうでもないのかもしれません。重い病気で苦しむ人や不幸な人を見て「自分はこの人よりも上なのだ」ということで安心なさる方もいるとか。あんまりいい気持ちではありませんが。
「病気になったけどコツコツ努力して改善に向かっています」よりも「不摂生の限りを尽くして病気になり、合併症が進行して悲惨な状態でいまとても後悔しています」みたいな内容をエンタメとして(?)欲しがる方は一定数いらっしゃるのだなと思います。
私が11年経っても元気に暮らしているので「なんだ、面白くないな」と思われる方も正直いらっしゃるとは思います。
いつまでも自分が健康な側で居られるとは思わないほうがいいですよ、糖尿病に限らずいつ病気になるか分からないのだからあんまり他人事とは思わないでくださいね。
軽症のうちに病院へ行かなかったことは後悔しています
現代日本のいわゆる「普通」とされる食生活はかなり糖質摂取量が多いです。もともと糖尿病になりにくい人たちはセーフでも、糖尿病になりやすい体質の者にとってはとても大変です。
「長生きしている高齢者は〇〇をよく食べるから〇〇が健康にいいのね」なんて言いますけど、〇〇が合わない人たちは長生きできずに淘汰されていくだけ、の可能性もありますね。
それはさておき、糖尿病らしき自覚症状(異常なのどの渇き、夜間頻尿)が出てきた時にすぐに受診しなかったことは私の落ち度であり、後悔しています。
糖尿病ってかなり進行するまでは何の自覚症状もないことが多いんです。たとえのどが渇くなと思ってから受診したところですでに軽度ではないことは明らかだったのですが、糖尿病性ケトアシドーシスで入院するような事態は避けられたはずです。
私が住んでいる自治体では「健康診断を受けましょう」というハガキが届くのは40歳からです。私が最後に血液検査を受けたのは28歳、次男を出産した時でした。糖尿病と診断されたのは37歳になったばかりの時でした。
妊娠糖尿病を経験した後、産婦人科で「定期的に検査しましょう」と言われなかったのも自治体から健康診断の案内がなかったのも事実です。でももう少し体の異変を早く感じ取っていれば…と思うのです。
いくら後悔しても糖尿病になった「事実」は消せないから
私は子供のころから祖母、母に「イモや果物は健康にいい」と言われて育ちました。実際、ファーストフードはお誕生日やクリスマスぐらいしか買ってもらえませんでしたし、おやつはふかしたサツマイモか果物のことが多かったです。
当然、小さい頃からのそんな習慣に疑問を持つこともなく、フィットネスクラブの研修で古典的栄養学を勉強し、なぜチョコをたくさん食べる同僚が妊娠糖尿病にならずに自分だけなったのかと納得がいかない思いでした。
今思うと「お菓子やジュースに気を付けていてもイモや果物の糖質を考えたことはなかったじゃないか」「玄米なら血糖値が上がらないと、血糖測定もしないで勝手に思い込んで安心していたじゃないか」などとツッコミどころはありました。
「糖尿病になったことを後悔している患者のブログ」を探してここにいらした皆様、ごめんなさい。私は「あの時もっとこうしておけばよかったなぁ」とは思いますけど、糖尿病になったこと自体は仕方がないと思っています。普通のやり方では予防しきれなかったと思っています。
後悔しているのは「ケトアシドーシスを起こす前にもっと早く病院へ行かなかった」ということです。
ただ、いくら悔やんでもそれで病気が良くなるわけではないので、今からできることをやるしかないでしょう?そういう気持ちで11年病気と向き合ってきました。
いま健康な方々も、どうか少しだけ頭の片隅に入れておいてください。「あの頃、糖尿病なんて自分には関係ないと思って油断しなければよかった」と将来後悔することがないようにお願いします。私が経験したような辛さを皆様には味わってほしくないですから。

ただ後悔してもしょうがないんだね!

過去のことは今更どうしたって変えられないんだもん!





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