私は「医学に興味がある糖尿病当事者(患者)」です
このブログを見てくださっている方の中には医師など医療従事者の方もいらっしゃるそうです。新たにご訪問いただいた医療従事者の方々に向けて記事を書いておくことにします。
私は糖尿病家系で妊娠糖尿病からの2型糖尿病患者です。昔のことで産後のフォローが皆無だったのでついうっかり何年も血液検査を受けないまま専業主婦として過ごしてしまい、37歳の時にケトアシドーシスでインスリン分泌不全のある糖尿病と糖尿病合併症が発覚しました。
入院当初は主治医の指示通りに強化インスリン療法を行っていましたが、治療開始後に眼底出血、糖尿病黄斑浮腫が生じました。
病院の主治医と管理栄養士、糖尿病療養指導士にフリースタイルリブレのデータを見せて許可をいただいて糖質制限食を継続しています。幸い糖尿病網膜症・黄斑浮腫は経過観察のみで「何もないきれいな状態」と言われるまでに回復しました。

糖尿病治療を開始してから11年。少し食事を改善したり歩くように心がけるだけで容易に血糖値が下がる患者もたくさんいる一方で私のようにそんなに簡単にはいかない患者たちはとても苦労していることも知りました。
糖質制限を患者さんたちに指導している医療機関もありますが、まだまだ立場上難しい医師も多いと思います。別に儲かるわけでもないですし、医師ご自身が実践なさっていなければ指導は難しいと思いますしね。難しい質問も来るでしょうから。
私はただの糖尿病患者なので、何のしがらみもなく率直な体験談を語ることが出来ます。かつて医師になりたいと思っていた時期があり、もともと医学には興味があります。
このブログでは私自身の体験談と論文や現場の医師たちの情報発信を元にした記事や漫画を発信しています。

ひとりの糖尿病患者が実際に体験したことをどこに忖度することもなく記録しているんだよね。

そうよ!患者じゃないと書きにくいことって絶対にあるものね。
私の糖尿病のこれまでの経過
私は25歳で結婚して26歳で長男を出産しましたが、妊娠前には血糖値には問題がなかったし妊娠中はお菓子も食べず体重増加ペースも理想的だと褒められたのに妊娠糖尿病になりました。
妊娠が分かるまでスポーツクラブで筋トレプログラムのインストラクターをしていたので信じられない気持ちでした。
産後はいったん正常化しましたが次男妊娠時に再び妊娠糖尿病になりました。なぜか臨月に入ってから初めて言われたので血糖コントロールが全く出来ないまま出産になり、次男は巨大児でRDSでNICUに1か月も入院することになりました。成人した現在は健康です。
昔のことで産後のOGTTがギリギリ正常値だったので「あなたは若いのでこの先、糖尿病に気を付けましょう」とだけ言われて病院へ来るようにとの話は皆無でした。
小さい子供が2人いて専業主婦として生活していたので健康診断を受ける機会がなく、36歳ぐらいで糖尿病の自覚症状(のどの渇き、夜中にトイレに行く)が出始めましたがちょうどその時期スポーツクラブでパートを再開していて筋トレもしていたのでまさか糖尿病とは思いませんでした。
安静時頻脈の症状がありスポーツクラブの上司に相談したら「あー、たまにこういう人がいるんだよねぇ」で終わりでした。今思うと医師でもないのに糖尿病神経障害のことなど多くの方はご存じないですよね。
何度も重い結膜炎を繰り返したりしょっちゅう風邪をひいて寝込んだりするようになり、パートをやめてしまいました。
食後に猛烈な眠気に襲われて倒れるように30分ぐらい寝落ちしたり夜間頻尿で慢性睡眠不足になり、脚の指先がちょっとチクチクしたり軽度の切迫性尿失禁まで出て来て「おかしいな」と思ったものの、義父が病気で急逝したりしてバタバタ忙しく過ごしておりました。

年末に家族3人がインフルエンザになり、それが私にうつって寝込みました。「こういう時はお腹に優しいものを食べなきゃ」とうどんやみかんなどの糖質だけを口にしていましたが、一向に良くならず、数日間で体重が数キロ減るなど明らかにおかしかったです。
1/3の夜から気分が悪くて横になることもできず、洗面台前の廊下に一晩中座って眠れない夜を過ごしました。
翌朝、呼吸まで何だか苦しくて「このままでは死ぬかもしれない」と思って夫に車で救急外来に行くと「血糖値が475mg/dLもあるのでこのまま入院してください」と言われました。糖尿病性ケトアシドーシスでした。
16日間の入院中は病院食を食べて強化インスリン療法をしていましたが、血糖値が急激に下がり過ぎたせいなのか、左目の見え方に違和感を感じました。それで不安になり、主治医に相談して退院後は糖質制限を始めることにしました。
入院直後には「目には異常はないです」と言われましたが、近所の眼科で検査したところ「糖尿病網膜症・黄斑浮腫・高眼圧」が見つかりました。
それから11年。眼底には出血跡や浮腫はまったくなくなり、糖尿病とは思えないぐらい綺麗な眼底だと言われています。今のところ緑内障や白内障にもなっていません。糖尿病腎症や糖尿病神経障害も進行していません。
上の画像は治療開始時と1年後の左目のOCTです。現在は右よりもさらに回復し、まったく浮腫がない状態になっています。
糖尿病発見が遅れてしまってインスリン分泌不全があるのは糖質制限でもどうしようもないので、現在は少量の基礎インスリンのみ注射で補っています。
糖尿病の標準治療否定ではありません
私が主治医の許可を得て糖質制限を始めたのは、いわゆる標準治療では自分の場合はあまりうまく行かないだろうと思ったからです。
2型糖尿病なのにお米を食べるために1日3回の食事用インスリンを注射する必要があるのだろうか、とも疑問に思いました。
何より私は診断時すでに糖尿病合併症があったので「糖尿病合併症を何としても食い止めたい」という思いが強かったのです。食事制限など、目が見えなくなることと比べれば何でもないと思いました。
↑↑↑かなり前、漫画家になる前に描いたものなので見苦しくて申し訳ないです。私は健康と食べる楽しみ、どちらも諦めていません。
2型糖尿病もピンキリで、患者さんには発症から間もない方・軽度の方が多いのは理解しています。会社の健康診断を毎年受けていれば、重症になる前に治療を開始できるでしょうから。
以前、主治医ではない糖尿病専門医の方に教えていただいたのですが、同じように糖尿病教育入院しても病院食で血糖値が下がる患者と下がらない患者がいるそうですね。
アトキンスのプロテインクッキーは冷蔵庫で冷やすとさらにおいしいです♪
病院食で血糖値が下がる患者はいいんですが、そうでない患者に「じゃあインスリンを注射(または血糖値を下げる飲み薬)しましょう」は必ずしもベストではないこともあると思うのです。
私は糖尿病合併症を食い止めるために「血糖値の乱高下」も「高インスリン血症」もできるだけ避けたいと思いました。そのために何が出来るかと考えたら、私の場合は糖質制限だったのです。
いわゆる糖尿病の標準治療で十分に良い結果が出る方はいいんです。ただそれだけでは十分ではない患者がいるのもまた事実なので、選択肢があるといいなと。
アメリカ糖尿病学会は糖質制限を段階的に認めてきて現在では「すべての糖尿病患者に合う唯一無二の食事療法は存在しない」として複数の食事療法が選択肢として認められていますよね。
日本はアメリカと比較するとかなり遅れていますが、日本の診療ガイドラインが大きく変わるまで待っていては間に合わないと思ったので主治医に相談の上、よく勉強しながら慎重に行っているのです。
もし良いなと思ったら患者さんたちに勧めてください
私は医療従事者ではないただのイチ糖尿病患者です。このブログは「糖尿病患者の体験談」を他の患者さんの参考になればと思って情報発信するために作りました。
最初はコメントを受け付けていましたが、「この薬は飲んでも大丈夫でしょうか?」など、質問されても立場上答えられない内容が書き込まれることがあり、責任を負いかねるので現在は質問は受け付けておりません。
私はあくまでも患者ですので、薬に関するアドバイスなどが出来るわけもありません。その点はご安心ください。SNSで分からないことがある方には医師のブログやその方の主治医への相談をお勧めしております。
私は44歳でデビューした遅咲き漫画家でもあります。少年画報社から出した『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~(全2巻)』は特に糖質制限というわけではなく、まだ未熟な若い専攻医が医師として成長していく物語です。
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また現在は『糖質オフっCIAO(チャオ)!』という糖質制限グルメ漫画を描いています。グルメ漫画とは言いながら糖尿病についても触れています。
こちらは「商業的には通らないだろうな(食品系スポンサーが喜ばない内容)」と思ったので最初からどこの出版社にも持ち込みせず、自分でAmazonのKindle出版で毎月1話ずつ配信しています。
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出版社は通していませんが、複数の医師や管理栄養士の方にお読みいただき、ブログ等で紹介いただいているものです。クリニックの待合室に置いてくださった先生もいらっしゃいます。
紙の本は中高年に優しい大きめサイズ(A5)で作りましたが、まず電子書籍で内容を確認していただき、もし良いと思っていただけましたら紙の本を待合室などに置いていただけると非常に嬉しく思います。
作中では「必ず主治医の許可をもらってから実践すること」を話ごとに注意喚起させていただいています。薬やインスリンを使用中の方は自己判断は危険ですからね。
日本でも少数ながら1型糖尿病で糖質制限で血糖管理している患者さんたちがいらっしゃいますが、皆さんとても勉強なさっている方ばかりです。自力ではちょっと難しい患者さんたちを指導できる医師がまだ少ないのが問題で、診療ガイドラインが変わっていくことを望んでいます。
11年前に重度の糖尿病と診断された時にあわててネットを検索しまくっても、出てくるのはほとんど絶望的な情報か、または怪しげな業者さんばかりでした。
だから自分と同じような患者が絶望しなくてもいいような情報を自分で発信できれば、と思ってこのブログを立ち上げました。漫画はもっと多くの方に糖尿病について知ってもらうきっかけになればと始めました。
糖尿病当事者の漫画家として、これからも生の体験談とそれを元にした漫画を発信していこうと思います。もしよろしければよろしくお願いいたします。

内容が合えば「こういう話を描いてほしいな」ってリクエストにもお応えできるかも!

Xもやっています、よろしくお願いしますね。








