画像も文章も生成AIで作れてしまう!?
この記事は糖尿病ブログなのでここではあまり触れるつもりはなかったのですが、ちょっと「これは看過できないなぁ」と思うことがあったので注意喚起の為に記事にすることにします。
生成AIは、ユーザーの指示に応じてテキストや画像、動画、音声などを作って返します。
私は漫画家の端くれなので、データセットの問題(生成AIは無断でたくさんのデータを取り込んでおり、使用されたくない人の著作物をも無断で使用している)が完全にクリアにならない限りは少なくとも現状の生成AIを使用する気にはなれません。当然このブログのコンテンツも生成AIを使わず私が自分で作成したものです。

最初は生成AIの機能は大したことがなくて、すぐにそれと分かるものばかりでした。イラストだったら人物の指が6本あったり、文章もどこかぎこちなかったり。
ところが最近では「手描きの水彩画風のイラスト」や「違和感のない文章」までいろいろ生成できるらしいのです。
データセットの問題点はさておき、作った人が「これは生成AIで作りました」と書いていればまだマシです、騙されることはありませんのでね。でも問題は生成AIで作成したコンテンツをあたかもそうでないかのように装う人がたくさんいるということです。

嘘なのにそれを本当だと思ってしまう人が出るような使い方は明らかに問題だよね。

それを真に受ける人が続出したらどうするのかしら。
闘病記さえ生成AIで偽造できてしまう!?
自分で確かめたことはありませんが、聞くところでは現在の生成AIでそれらしい「闘病記」も血液検査の結果の紙の画像でさえ簡単に生成できてしまうそうです。
でもそれって病気ではない人が病人のふりをして嘘の闘病記で信用させ「こんなに血糖値が高かったボクもこのサプリで糖尿病が治りました!」みたいにお金儲け出来てしまうということではないですか!?
実は昔からそういう方はいらしたんですよ。名指しはしませんけど「なーんか嘘くさいな、毎回このサプリメントばかり紹介して…」という自称糖尿病患者さん。
そのブログは独自ドメイン(自分で購入したもの、私のブログで言えば「血糖値.com」がそうです)でしたが、ちょっと検索したらその独自ドメインのサブドメインでまったく別名義で別の病気向けの健康食品を販売しているのを見つけたので「なんだやっぱり業者さんか」と。
でも最近のは生成AIを使用しているので、昔ほどあからさまに分かりやすいものではなくなってしまいました。
生成AIを使って嘘の闘病記を投稿したからと言って現在の法律では何かの罪に問われるわけではないでしょうけど、嘘に騙される患者さんが出たら嫌じゃないですか。
生成AIで作成された「ニセ闘病記」に多い特徴
まず申し上げておきますが、今から書くことはあくまでも「私が思う、生成AIで作成された文章に多いと思う特徴」を挙げているだけです。
たまたまこの特徴に1つ2つ当てはまるからといってその記事が偽物であるとは言えませんので、名指しで特定の誰かをあげつらうのは絶対におやめください。
「もしかしてそうなのかも」と思ったら気を付ける、その程度にとどめてくださいね。
■使用されている画像がすべて生成AI…絵が描けないのでアイキャッチ画像だけ生成AIイラストを使用している方は当然いらっしゃるとは思いますが「イラストに生成AIを使用しているということは、文章にも使用していると思われても仕方がない」ところはあるのではないでしょうか?
小説家の方々が「生成AIで作成された小説が受賞するなんておかしいよね」と怒っていらしたのをXで見かけたことがあります。生成AI使用NGのコンテストに生成AI使用を隠して応募するのはコンテストの規定に反するのでやめて欲しいですが、それぐらい見抜きにくい文章を生成できるようになっているということでしょう。
■診断されたばかりなのに妙に冷静で落ち着いている…個人差はあるとは思いますが、わずか数日前に基本的に一生治ることはないとされる病気と診断されたばかりの方がここまで冷静で感情のこもらない文章を投稿できるものだろうか?と感じたことがあります。
また2型糖尿病はともかく「あれ、この病気ってかなりレアなはずなのにこんなにバンバン患者が発生するものかな?」と思うことも。もし本当に患者が急増しているとしたらそれはそれで大問題なのですが。
■診断されたばかりなのに「血糖値を下げる方法まとめ」などのタイトル…数日前にその病気と診断されたばかりの人物が、もう何年も闘病している人しか書かないような内容の記事を書くだろうか?」と疑問に思います。
しかもその内容はどこを参照したのか一切リンクが張られていなかったりするとさらに怪しさが増します。手書きの文章でも、参照元は書きますよね?普通。
■初心者にしては文章があまりにも整っている…元々文章を書く仕事をなさっていた方は別ですが「今までこういうことは1度もやったことがありませんが、病気になったので日記感覚で闘病記を書き始めることにしました」とおっしゃる方の文章がめちゃくちゃ整っていたら「えっ?」と思いませんか?
私のこのブログの初期の記事を読むと、われながら読みづらいなぁと感じます。それは文章を書くことに今ほど慣れていなかったからですよね(今もまだまだですが)。
■病気に関して、一般的に調べたら出てくる以上の内容がない…文章がものすごく整っているわりに「ちょっとネットで検索したらすぐに出てくる以上の内容がない」のも特徴かと思います。
生成AIがどうやって文章を収集して吐き出すのかは正直分かりませんが、一般的に普通とされていること以上の内容はなかなか出せないのではありませんかね?
今や医学書や論文などは医師ではなくても誰でも読むことはできます。でも例えば糖質制限を自ら実践なさっている医師たちのような「マニュアルには無い内容」は生成AIはまだ出しにくいのではないかと想像します。また発展的なことを書くと突っ込まれるかもしれないので浅いことしか書かないのかもしれません。
■特定の商品や情報商材に誘導している…最初のうちは怪しまれないように書かず、ある程度人が集まった頃にサプリメントや情報商材に誘導する人がいるようです。
本当の患者が実際に使ったもので良かったものを紹介するのは問題ないんです、それは私もやりますから。
でももし本当は病気ではない方がお金の為にそれをあたかも愛用しているかのように書いていたら嫌じゃないですか?
生成AI記事に騙されないために…
「内容が良ければ生成AIの記事でもいいや」と思う方は別にいいんです。でも私だったら「同病の方だと思ったら生成AIで作られた嘘記事だった」というのは嫌です。
ちょっと「生成AI記事 特徴」というキーワードで試しにGoogle検索してみてください。「どうしたら生成AIっぽさを隠して自然な文章に見せかけることができるか?」なんていうタイトルの記事が山ほどヒットしますから!
「生成AIで作成したことを隠して記事を作成する」ということは「読む者を騙したい」ということですよね。騙す必要がなければ「この記事(またはイラスト)は生成AIで作成しました」と堂々と書けばいいのですから。
最近では政治家や芸能人に対するディープフェイク(生成AIで偽物の動画や画像を作成して本物に見せかける)被害が問題になっていますよね。法的規制は確実に厳しくなっていくと思われますが。
もちろん、最近新たに闘病記を書き始めた方がみんなそうであるとは思いません。ほとんどの方は自分で書いていらっしゃるでしょう。
ただし中にはそういうモノも紛れ込んでいる可能性は大いにあるわけなので、気を付けましょうね!身に覚えがある方以外は注意喚起に腹を立てることはないはず。
私は2024年5月28日、地元の北日本新聞様に漫画『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』の第1巻発売の件で記事を掲載していただいたことがあります。
↓↓↓その時の記事(Web版、有料記事)です。

その取材の際、証拠として診断書またはそれに代わる書類を提示するように求められました。そのように言われるということは生成AIかどうかに限らず「病人のふりをして嘘を付く人」が実在するということではないでしょうかね?
「自称患者」のほか、確認の手段がない「自称医師」「自称看護師」「自称管理栄養士」などもあるようです。
生成AI使用の是非というより「病気であると偽っていること」が問題なのです。昔からあったけど生成AIによりそれがやりやすくなってしまったということです。

ますます「本物」を見抜く目が求められる時代になってきたね。

そうよ!しっかり考えましょうね。




