タンパク質で血糖値を上げたくない&インスリンを分泌させたくない
以前「タンパク質でも血糖値が上がることをどう捉えるか」という記事を書きました。今回は、その続きの内容になります。
前回の記事では、糖尿病の状態や体質によってはタンパク質でも血糖値が上がる可能性はあるにしても、糖質と違ってタンパク質は人体にとって必須の栄養なので食べないわけにはいかないということを書きました。
では実際に、タンパク質でなるべく血糖値を上げない&インスリンを分泌させないためには、何をどのように食べればよいのでしょうか?
糖質とタンパク質を同時に食べてはいけない
糖尿病患者では健常者と比べて、タンパク質を摂取した時に分泌されるインスリンの量が多く(だからこそ、インスリンを十分に分泌できない患者ほどタンパク質で血糖値が上がりやすいのでしょう)、しかも糖質とタンパク質を同時に摂取するとインスリン分泌量はMAXになるようです。
また、「エネルギーの41.6~46%を糖質から摂取する場合、動物性食品をたくさん摂っていた妊婦はそうでない妊婦よりも妊娠糖尿病になりやすい」というデータがあります。
「エネルギーの30~40%を糖質から摂取する場合、総死亡率が高くなる」というデータもあります。
糖質とタンパク質を同時にたくさん摂取すると、インスリンは大量に必要となるのでインスリン分泌能力が低いorグルカゴン優位なタイプの糖尿人は血糖値が上がりますし、血糖値が上がらなくてもインスリンがたくさん分泌されることで同時に摂取した脂質が動脈硬化や肥満を引き起こしかねないということですよね。
また、牛乳に含まれるホエイプロテインは最もインスリンを分泌させやすいのではないかと言われています。気になる方は、ホエイプロテインや乳製品の摂取量に気を付けるといいかもしれませんね。
…よっしーは筋トレ前には飲んでますけど(;^_^A
糖質をどのぐらい摂取すると最も危険なのか
糖質の摂取比率を30~46%程度にすると、かえって健康に良くないらしいということは分かりました。これって糖質制限食でしょうか?
1日に1600kcal摂取する人の場合、糖質を120~184g食べる計算になります。1日3食だとすると、1回当たり40~61gほどになりますね。
糖質が40~61g含まれていて、なおかつ高タンパク高脂質の食品と言えば、大きめのハンバーガーや総菜パン、ピザあたりでしょうか。ケーキやドーナツも危険ですね。
糖尿病の血糖コントロール目的で糖質制限をしている方の多くは、こんなに大量の糖質は摂取していないのではないでしょうか。
江部康二先生の「スーパー糖質制限」では1食当たりの糖質は20g以下です。よっしーは、きっちり計算しているわけではないですがだいたい10g以下を目標にしています。
昨日立ち読みした、某大学から出ている料理雑誌に「極端な糖質制限は動脈硬化のリスクを上げ…」と書いてありましたが、緩やかな糖質制限(?)は、かえって危険かもしれないということを忘れてはいけませんね。
具体的にどう食べたらいいのか
糖質を1度にある程度以上摂取すると追加インスリンが必要になります。だから、1度に食べる糖質量をできるだけ少なくするのが良いわけです、理論的には。
ですが、実際には野菜にも糖質は含まれていますし、スーパー糖質制限ですらキツいと感じる人はたくさんいらっしゃると思います。
妊娠糖尿病の妊婦さんへの食事指導として「分食」というものがあるそうです。これは1日の食事回数を5~6回にして、その分、1度に食べる量を減らして血糖値の上昇を少なくしようというものです。
これを取り入れて、1度に食べる量を少なめにして、回数を多く食べると言う方法はどうでしょう?
よっしーの場合、糖質制限食であれば食後2時間ちょっと経てば血糖値はほぼ食前と同じ数値まで下がっています。だから3時間以上間隔を空ければ、問題ないのではないかと思います。
1日に何食食べたらよいのかは、専門家の間でも議論が分かれるところです。1日1食がいいという方もいらっしゃいますし、頻回少食が良いという方もいらっしゃいます。
よっしーは頻回少食が自分の体に合うと感じていますが、これは個人の体質やライフスタイル、目的にもよりますので、各自最適な方法を模索してみてください。
頻回少食でも、糖尿人の場合は寝る直前には食べないほうがいいと思います。糖尿病神経障害がある場合、血糖値が予想外の動きを見せる場合もありますし、睡眠中には運動することもできないので…
1日の食事の中でもちょっと糖質を多めに摂取するときは、同時に脂質をたくさん摂りすぎないほうがいいでしょう。これらの商品の中には、糖質はそんなにオフではないのに脂質はたっぷりと含まれているものもありますしね。
ローソンの糖質オフなパンやスイーツは私も大好きなのですが、中には糖質が多めのものもありますので、食べるタイミングと量にはちょっと気を付けてくださいね。