睡眠中に低血糖が起こると突然死の危険性があるので気をつけよう!

寝ている間に低血糖になり心臓が止まる!?

低血糖は、とても危険なことです。糖尿病患者では血糖値が高いことが問題になりますが、じつは高血糖よりも低血糖の方が危険なのです…命にかかわることがあるので!

HbA1cの値が良好でも、食後高血糖と自覚のない低血糖を繰り返しているために一見数値が良好になっていることもあるそうです。

普通は低血糖になるとまず動悸や発汗などの症状が出ますが、しょっちゅう低血糖になっている方の場合は初期症状が出ない場合があります。

そして、昼間起きて活動しているときに無自覚性低血糖になるのはもちろん危険なのですが、夜間睡眠中に無自覚性低血糖になると昼間とは別のメカニズムでたいへん危険が伴うそう。

睡眠中に無自覚性低血糖が起こっても、気が付かずにそのまま眠り続けてしまうことがあります。そして、このときに危険な不整脈が起こってそのまま亡くなることがあるそうです!!

無自覚性低血糖の有病率は成人の1型糖尿病患者さんで20~25%程度、インスリン治療中の2型糖尿病さんで10%程度だそうです。

インスリン注射をなさっている方たちは、完全に低血糖を予防するのはなかなか難しいことかもしれません。今回は夜間低血糖の危険性と予防法について考えることにしましょう。

にゃご
寝ている間に低血糖になって、翌朝亡くなっていた…なんて怖すぎるぞ!

よっしー
私も決して他人事ではないわ、自律神経障害があるからね…毎朝「あ、良かった、今日も無事に目が覚めた」って思ってるわよ!

心臓は自律神経によって調整されています

心臓は自分の意志とは無関係に常に動いていますが、自律神経がその調整を行っています。自律神経には交感神経と副交感神経があります。

その時の状況によって、自律神経が心拍数や血圧をうまく調整してくれているんですね。ところが睡眠中に無自覚性低血糖が起こり長時間に及ぶと困ったことが起こります。

昼間起きているときに低血糖が起こると、交感神経が優位になり心拍数が増えます。これはこれで心房細動などの不整脈を起こりやすくするので危険なことです。

しかし睡眠中に低血糖が起こると、昼とは違い副交感神経が優位になり心拍数が減ります。心拍数が減りすぎると、命に関わる危険な不整脈が起きることがあります

心拍数というのは個人差もあるので、もともと多めの方や少なめの方もいらっしゃいます。でも、低血糖によってその人の通常の状態とは大きくかけ離れた状態に陥るのは危険なのでしょうね。

危険な不整脈が起こったからと言って必ず死亡するわけではありませんが、運悪くそのまま心臓が停止することもあるそうです。。

夜間睡眠中の重症低血糖が原因で1型糖尿病患者が睡眠中に突然死するDead-in-bed syndromeという言葉がありますが、2型糖尿病でもインスリン注射を行っている場合は同じことが起こる可能性があるそう。

高齢者や糖尿病を発症してからの期間が長い患者、糖尿病神経障害のある患者は低血糖を自覚しにくいので、低血糖を起こさないように気をつけなければいけませんよね。

夜間低血糖が起こる原因と対策は?

夜間低血糖が起こる原因はいろいろ考えられます。夕食の糖質量に対して飲み薬やインスリン注射の量が多すぎたとか、飲酒、運動をたくさんしたetc…

特に、若い1型糖尿病患者さんでは午後に中強度~高強度の運動を行うと当日から翌日にかけて低血糖が起こりやすくなるそうなので気をつけたいですね。

夜アルコールを飲みすぎると、肝臓での糖新生がストップしてしまうので低血糖になる危険性があります。アルコールによりアシドーシスを起こすこともあるそうなので、いくら糖質オフでもお酒にはくれぐれもご注意を!

低血糖だなと思った時はすぐにブドウ糖をなめるように主治医から言われるため「糖質が足りないと低血糖になるのではないか」と思っている方はいまだに多くいらっしゃいます。

しかし、低血糖時にブドウ糖を摂取するのはあくまでも緊急措置です。何かの病気をお持ちの方を除けば、糖質制限するから低血糖になるのではありません

仮にそうであれば、よっしーはとっくに低血糖で死亡しているでしょう。ライオンやトラも、肉ばかり食べていても低血糖で死亡することはありません。ヒトだけが特別虚弱体質だとは思えないのですが…

健康体であれば糖質を摂取しなくても糖新生によって正常血糖値は保たれます。血糖値を「無理に下げる」のではなく「最初からムダに上げない」のが糖質制限食です。

糖質をたくさん食べてインスリンを打って血糖値を下げるという方法は、何らかの原因で食事と注射が上手くマッチしなかった場合に非常に危険ですよね。

なるべく少ないインスリンで血糖値を正常値付近に保つことができれば…

以前、65~85歳の糖尿病患者さんを対象に『高齢者糖尿病に対する前向き大規模臨床介入研究』が行われました。

高血糖の患者さんだけではなく、血糖値がかなり低い患者さんもかえって死亡率が高くなっていたという驚きの結果が出たんですよね。

それで「高齢者の場合はHbA1cをあまり下げすぎないほうがいい」ということになったんですけど、これ、決してHbA1cが正常値に近いこと自体が悪いんじゃないのです。

普通に糖質を摂取させながら飲み薬やインスリン注射で血糖値を正常値に近づけようとすると、危険な低血糖を避けることが難しいということですよね、これは…

1型糖尿病でインスリン自己分泌がゼロのバーンスタイン医師は著書の中で「小さな数の法則」という言葉を紹介していらっしゃいます。

大量に糖質を摂取して大量にインスリンを打つと「読みが外れた」時のダメージは相当なものになる。でも逆に糖質オフな食事で最小限の量のインスリンであれば、外してもダメージは少ないと。

バーンスタイン医師は自己分泌ゼロなので糖質制限をなさっていても必ず少量のインスリン注射は行わなければいけませんが、それでも注射量が少なくて済むのはやはり良いことですよね。

まとめ:低血糖を未然に防ぎましょう

血糖値をいかに「下げる」かも大事なんですけど、上がったものを下げることを考えるよりもまず最初からムダに上げない心がけが大事です。

一部の糖尿病の飲み薬やインスリン注射の場合、自前のインスリンと違って血糖値が下がりすぎてもその働きはストップしません。

インスリンポンプといって、自動的にインスリンを体内に注入してくれて低血糖になるとインスリンの注入を中断してくれる素晴らしい機械もあります。

しかし機械はどんなに良い物でも絶対に故障しないとは言い切れませんし、やはり万が一のことを考えると2重3重に安全対策を講じておいた方がいいですよね。

特に1型の方の場合、血糖値を乱高下させる要素はたくさんありますけど、それでも1つでも少ないほうが良いに決まっていますから…

低血糖が起きてしまっても、自覚症状を感じにくかったり体が低血糖に反応して素早く血糖値を上げることが難しい状態になってしまっている糖尿病患者もしばしばいらっしゃいます。

だからまず「低血糖を起こさない」ことがとても重要なんですよね。生活をどう工夫すれば夜間低血糖が起こりにくくなるか、ちょっと考えてみませんか?

にゃご
低血糖が起きてからの対処も大事だけど間に合わないこともあるからね。

よっしー
自分の努力でなんとかできることは、なるべく頑張ってなんとかしたいわよね。

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