自分たちが儲からない物を勧める企業は無いと思う
日本人は欧米諸国と比較しても高度肥満の人は少ないにも関わらず多くの方が2型糖尿病になります。これは深刻な問題です。
糖尿病患者が多いということは、医療費もかなりかかりますよね。そのため、何とかして糖尿病患者を減らしたいと自治体も国も思っているはず。
でも、社会全体として考えた時、糖尿病患者を本気で減らしたい、みんなが全快してほしいと心から願っている人がどれだけいるでしょうか?
あまりいい気分はしませんけど、これだけたくさんの糖尿病患者がいてくれるからこそ商売ができるという方たちも相当たくさんいらっしゃるのでは?
どんなに効果的な治療法があったとしても、その治療法が自分たちの儲けにつながらないものであればそれを積極的に勧めることはしないと思います。
また、その治療法が自分たちの儲けを減らす可能性すらあるとしたらどうでしょう?あなたが企業の社長なら、そんな治療法の効果を確かめるための研究にお金を出しますか?
患者が元気になることよりも大事なことがある!?
糖尿病患者たちが糖質制限して薬やインスリンが不要になったとします。当然、患者はとても嬉しいですよね。医療費も安くなりますし…
でも、そうなると薬屋さんと糖質関連の食品のお店は困ってしまいます。患者にとっては糖質制限がベストでも、お店としては糖質を食べて薬を飲んでもらったほうが有難いと思いませんか?
よっしーがそういう会社の社長だったら、どこかの偉いお医者さんを呼んできて「これはこれは大先生…ひとつ、たのんます」とお願いしたくなっちゃうかも!?…やらないけど。
数年前までは「糖質制限は危険」と言われていたみたいですが、どうやら数年間実践しても大丈夫らしいと分かってきたので「今は良いけど数十年後に悪影響が出ます!」という作戦に切り替えたみたいです💦
そんな風に「予言」をされちゃったら、根拠がよく分からないけどあわわ…と不安に陥る人たちも少なからず出るじゃないですか?ねぇ。
既得権益を守ろうとする方たちと、とにかく健康になりたいと願う患者たち、利益を得ようとするお偉い医師たちと患者を治したい現場の医師たち。
健康に関していろいろな情報が飛び交うのは、こういう難しい問題が絡んでいるためなのです。必ずしも「患者にとって良いこと」が支持されるわけではありません。
大きなチカラを持つ者VS新参者…
こういう問題に触れると「それじゃ糖質制限を勧めている企業だって自分たちが儲けたいからじゃないか!」と言われるかもしれませんね。
でも、紀文さんやシャトレーゼさん、ローソンさんのように、多くの企業はもともと糖質食品を販売していて時代の流れで糖質オフ商品「も」作るようになっただけです。
糖質オフ商品「だけ」を製造販売している企業はまだまだ少数派ですし、その中に医学研究に巨大な資金提供が出来るほどのチカラを持った企業がどれだけあるでしょうか?
それよりもやっぱり、昔から糖尿病患者や糖質食品で利益を得ていた企業や団体のほうがはるかに多くてチカラを持っているものと思いますよ。
大きいチカラを持っている者は、テレビ番組の内容やネット記事など、ある程度は思うままにすることも可能です。よっしーたち個人ブロガーの書くことにまで手出しは出来ませんが💦
糖質オフなパンやお菓子を作って販売されているお店の店長さんの中には、自分が糖尿病患者だと言う方もいらっしゃいます。
素人なので詳しくは分かりませんけど、きっと普通に砂糖や小麦粉を使用したパンやスイーツのほうが簡単だしずっと安上がりじゃないでしょうか?
それでも彼らがそれをやりたいのは、ただ儲けたいという気持ちだけではないはず…糖尿病患者たちにも、安心して食べられる喜びを…という思いがあればこそでしょう。
企業や団体のみなさんに糖尿病患者からのお願いです
もしこの記事を該当する団体や企業の方々が読んでくださっているとしたら、いくつか言いたいことがあります。
まず、私たち糖尿病患者はただ健康になりたいだけなんです。糖質制限してあなた方の売り上げを減らしてやろうなんていうつもりはまったくないのです。
そんなに心配しなくても、世の中の人全員が糖質制限することなんてまずあり得ませんから大丈夫ですよ。
また自社サイトに明らかに医学的に間違ったことを掲載するのは遠慮していただきたいと心から思います。
たとえば「脳はブドウ糖しかエネルギーとして利用できません」と記載された企業に対して誤りを指摘しましたが、一向に何も変わりません。ということは、知っていてあえてそうしているということになってしまいますよね。
「(売り上げが減るから)糖質制限はダメです!」と言うのではなく、世の中がこういう流れになってきたということを受け入れたほうがいいですね。
そして、糖質を食べる人に売れる商品と糖質制限している人に売れる商品を両方作って販売すればいいと思いますよ♪ローソンさんなどはその好例です。
よっしーは糖尿病と診断された当初、インスリン注射のランタスとDPP-4阻害薬のグラクティブを使用していました。
いつも感じが良かった、病院の横の薬局の薬剤師のおばさん。でもある時「もうインスリンは中止しましたし、グラクティブももうすぐやめられそうです」と言ったら彼女はどんな顔をしたと思います?
「えっ?」と怪訝な顔をして、ニコリともしませんでした。てっきり「わぁ、良かったですね!頑張りましたね!」と言って喜んでくれると思ったのに…ショックでした💦
患者が元気になることが、医療に携わる方たちの喜びではないのですか?それとも、インスリン注射を離脱できる患者はほとんどいないのでビックリして言葉が出なかっただけ?
患者はただ元気になりたい、それだけなのです
私たち患者は、とにかく元気になりたいんです。主治医の勧める方法が一流大学の先生が論文に書いている方法かどうかなんてどうでもいいんです。
大事なのは、その方法で「自分」にちゃんと効果があるということなんです。ガイドライン通りの治療法であっても、自分に効果が出なければまったく意味は無いんです。
そして、糖尿病患者がどの治療法を選択するかはその患者一人一人が自分で決める権利があると思います。アメリカのように。
だから糖尿病専門医の先生方は、患者たちの質問に答えたりアドバイスができるようにいくつかの食事方法についてよく勉強してほしいですし、そのための仕組みを整えてほしいのです。
そして私たち糖尿病患者は、テレビやネットの健康ニュースで見聞きした情報をそのまんま鵜呑みにしないようにしましょう。
なんといっても、自分たちの儲けにつながらないことをわざわざ勧める人などまずいないのですからね。日本の糖尿病患者の95%を占める2型患者の大部分が主食と薬をやめちゃったら、大打撃??
簡単な問題ではないけれど、糖質を普通に食べる人も糖質制限する人も心地よい社会を早く実現したいものですね。