何とかして糖尿病を完治させたいと誰もが思う
糖尿病と診断されたら、誰もが「治りたい」「完治させたい」と考えることでしょう。よっしーだってもちろんそれは同じでした。
ただし残念ながら、現代の医学では一部の例外を除いて「糖尿病完治」はありません。仮に糖尿病を完治させることができれば、ノーベル賞が貰えるでしょう。
まだガチの糖尿病ではなく、境界型糖尿病の段階の被験者に1日あたりの糖質摂取量を120gに制限する「ゆるやかな糖質制限」をさせたところ、1年後には7割の方が完治したというデータはありますけどね。
後は、病院でベテランの糖尿病専門医に質問してみたところ「妊娠糖尿病は産後はたいてい治るし、ソフトドリンクケトーシスの人も治ることがあるけどそれ以外は無理だねぇ」とのこと。
・糖尿病の方へお願いがあります🙄
『〇〇すれば治る』『〇〇しなさい』『〇〇で治りました』などの書籍、SNS投稿などは鵜呑みにしないでください。
自前のインスリン分泌量や体型、年齢、合併症の有無などで、一人ひとり治療法が異なります。
見ず知らずの書き込みより、主治医を信用してください🥺— おだQ 💉糖尿病の糖尿病医 (@OdaQ_DM) September 8, 2020
ソフトドリンクケトーシスは若い人に多いのですが、清涼飲料水などを飲みすぎて短期間に急激に糖尿病状態になったもので、治療後はかなり改善して飲み薬もまったく不要になる方もいらっしゃるそうですね!この状態を「糖尿病が治った」と言うのかな?でも油断は禁物です。
医師として多数の患者さんを診察しておられる水野雅登先生の記事をお読みください。冷静になってみれば分かりそうなものですが、人間、ワラにもすがりたい気持ちになっているときはなかなか真実が見えないものです。
現在、日本で糖尿病の標準治療(カロリー制限高糖質食、運動、インスリン、薬)を受けている2型糖尿病患者の平均Hba1Cは7もあるのが現実です。残念ですが…
糖尿病完治は無理でも改善する可能性はあるかも
毎年会社の健康診断を受けている方は、糖尿病を発症してすぐに治療を開始することができるので重症にならなくて済むと思います。
ただし、よっしーは専業主婦だったので何年も検査を受けていなくて、知らない間に重症になってしまっていました。
だから糖尿病性ケトアシドーシスを起こして緊急入院した時にはすでにかなりのベータ細胞が死んでしまっていたものと思われます。
この段階まで来てしまうと、あとはいかなる方法を用いても糖尿病を完治させることは不可能だと思いますよ?何しろ入院から3か月後、主治医から「あなたはこの先も一生インスリンが必要ですね」と宣告されたぐらいですから。
糖質制限を開始してすみやかに血糖値が下がっても、最初の頃は夕食に肉を食べすぎただけで翌朝の血糖値がびっくりするほど上がったりしました。
でも最近では、夕食に外食して食べ過ぎてもそれほど翌朝の血糖値が上がることはなくなりましたし、食後血糖値も最初は2時間後がピークだったのが今では1時間後がピークで、健常者のパターンに近くなっています。
治ってはいませんが、いくらか改善してきているとは言えそうです。それまであまりにもベータ細胞に無理をさせすぎていたのを、マイペースで仕事させているようなものですからね。
ベータ細胞にムチ打てば一時的に作業効率は上がるかもしれませんけど、そのうち過労死する者がどんどん増えていくだけです。
糖質制限でインスリン分泌能力を温存できるかもしれない
アメリカの1型糖尿病患者であり医師であるバーンスタイン先生は、12歳の頃に糖尿病を発症して標準治療を行いましたがどんどん悪化して、とうとうインスリン自己分泌がゼロになってしまいました。
でも先生は「最初から糖質制限を行っていれば、インスリンの自己分泌はいくらか残っていたかもしれない」とおっしゃっています。
もっとも、急速に短期間でベータ細胞が死滅してしまうタイプの1型糖尿病もあるので、必ずしもそうなるというわけではありませんが…
先生は糖尿病患者を多数診察していらっしゃるので、実際に糖質制限で自己分泌が残る患者さんたちの例も見てきていらっしゃるのでしょうね。
先生ご自身、80代の現在もお元気で医師として活動なさっていますよ。発病から70年以上経過しているのに。糖尿病合併症の数々は、時間はかかりましたがすべて治ってしまったそうです。
糖尿病そのものは治せなくても、糖尿病合併症はあまりにも進行していなければ治ることがあると言うのは大きな希望ですよね♪
いつか糖尿病を完治させることができる時代が来ます
現在の医学では「妊娠糖尿病」「境界型糖尿病」「ただの太りすぎの患者が暴飲暴食で糖尿病発症した直後」「ソフトドリンクケトーシス」「何らかの原因による2次的な糖尿病」以外は「完治」することはないとされています。
ネットで匿名で治ったと自称している方はたまにいらっしゃいますが、そうではなくてOGTTなどの検査を受けて医師がきちんと症例報告をしているようなケースですね。
またほとんど治るとされている妊娠糖尿病ですが、産後いったん完治しても、後々2型糖尿病になる確率はそうでない女性の7倍です。
よっしーは2度の出産で2度とも妊娠糖尿病になり、産後は何もしていないのにOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)で正常型に戻って喜んでいたのにいつの間にか2型糖尿病に移行していました。
糖尿病が完治することはまだ無理でも、すい臓のベータ細胞に無理をさせないような食事でインスリン分泌能力を温存していれば、これ以上悪化することはないでしょう。
また、太りすぎや暴飲暴食で発症した直後の方は、ただ食事を減らして体重を落とすだけで糖尿病が寛解(=治ったのとほぼ同じ状態)に持っていくことが可能な場合もあるはずです、頑張ってみましょう!
現状をキープしているうちに、1型糖尿病も2型糖尿病も完治させることができる治療法が見つかると思います。それまでみなさん、元気でいましょうね♪