デブ型糖尿病は痩せれば「完治」する!?
イギリスの研究によると、肥満の2型糖尿病患者で糖尿病発症から6年以内の人であれば体重を減らすことで「糖尿病が完治したも同然の状態(寛解?)」にまで持っていける可能性があるそうです。
具体的には、食事療法と運動療法を徹底させて体重を減らすことで46%の肥満2型糖尿病患者が寛解したようです。
これ、遺伝ではなく単に太りすぎや食べ過ぎで2型糖尿病を発症した方たちにとっては大きな希望になりますね!
↓↓↓いわゆるこういうおじさんとか…あなたの場合はちょっと気を付けるだけで糖尿病が寛解する可能性もあるんだから頑張れよと言いたくなります💦
残念ながら、よっしーのように遺伝で発症した人、もともと肥満ではないのに発症した人、発症してからの期間が長い人、1型の方は効果が期待できないようですが💦
安田大サーカスのクロちゃんみたいな大食いタイプの肥満の方は、ちょっと食事を減らすだけでも効果がかなり出そうな気がします。
不摂生が原因で糖尿病になった方ほど、ちょっと頑張るだけで簡単に改善しちゃうんですね…なんだか不公平な気がしますけど、身に覚えのある方は早くダイエットしましょう!
インスリン抵抗性とインスリン分泌不全
2型糖尿病の場合、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」とインスリンを分泌する能力が低下する「インスリン分泌不全」が関わっています。
1型糖尿病の場合は普通はインスリン抵抗性はなく(肥満の方がたまたま発症した場合は除く)、インスリン分泌不全により血糖値を下げられなくなります。
2型糖尿病の場合、まず肥満によりインスリン抵抗性が生じ、それを量でカバーしようと最初はインスリンが大量に分泌され、そのうちインスリンを十分に出せなくなると言われています。
じつはイギリスは「肥満大国」と呼ばれるほど肥満の人が多く、成人の3人中2人が肥満だそうです。日本(成人の肥満率は男性31.3%、女性20.6%)と比較するとかなり多いですよね…
イギリス人のほうがずっと肥満者が多いにも関わらず、イギリスの糖尿病の有病率は7.3%で日本のそれは12.1%なんですよね…この数字には「糖尿病予備軍」は含んでいません。
欧米人の場合、肥満になるとまずインスリン抵抗性がかなり生じて、それに応じて大量のインスリンを分泌し、それが長期間続くとインスリン分泌能力が落ちてきます。
しかし日本人の場合、太っても欧米人ほどインスリン抵抗性は増加せず、それにも関わらず初期からインスリン分泌能力が極端に低下する人が多いのだそうですよ。
今回イギリス人を対象として行われた「デブな2型糖尿病患者はダイエットするだけで46%の患者が寛解した」というデータは、残念ながら日本人においてはもっと少ない患者にしか当てはまらないはず。
それでも…日本人ではわずかな患者にしか当てはまらないとしても、それで救われる患者さんたちがいるのは事実なわけですから、これは大いに希望になりますよね。
「糖尿病家系ではなく明らかに食べすぎ&太りすぎで2型糖尿病になった人はモタモタしてないでさっさとダイエットしなさいよ!」といったところでしょうか。
ではデブ型糖尿病患者は何を食べて痩せるべきか?
これまであまりにもたくさん食べていた方は、おそらく食事の中身をあれこれ考えなくても単純に食べる量を減らすだけでもすんなり痩せられそうです。
こう言ってはなんですけど、遺伝ではないのに2型糖尿病になった方の場合、ちょっとだけ頑張って大デブ→中デブになっただけでも血糖値が劇的に下がる方もいらっしゃる。
でも問題は、もともと小デブ程度でさほど太っているわけでもないのに…という場合ですよね。こういう方はちょっと摂取カロリーを減らした程度ではなかなか効果が出なかったりします。
日本人が2型糖尿病と診断された時点で「肥満」の方は半分しかいないというデータもあります。だから高度肥満の方のようにとにかく食べる量を減らせばいいってわけじゃないんですね。
よっしーの父は糖尿病と診断された時点ですぐジムに入会してカロリー制限を頑張りましたが、標準体重以下になっても血糖値は正常値まで下がりませんでした。現在は父も糖質制限をしています。
今回の研究では、脂肪肝がインスリン抵抗性と大きく関わっていることが指摘されています。脂肪肝を解消するためにはどうしたらいいでしょう?
よっしーは糖尿病で入院した時、腹部CTをして「脂肪肝ですね」と言われました。それが糖質制限を開始してからすみやかに解消されました。
脂肪肝は、余分な中性脂肪が肝臓に蓄積することによって引き起こされます。中性脂肪が増えすぎる原因は「糖質過剰摂取」「アルコール」「運動不足」などが考えられます。
正しく糖質制限をしている方は中性脂肪は基準値の中でも低いほうに入る方が多いですよね?だから脂肪を食べると中性脂肪が増えるわけではないのです。
しかし「私、ゆるやかな糖質制限をしてるの~」と言ってほんの少しだけ主食を減らしてトンカツなど脂質の多いものを食べまくると…おそらく中性脂肪は高くなるでしょうね。
医師でありながら間違った自己流の糖質制限をしてしまい、中性脂肪が高くなって健康上のトラブルが起こった方もいらっしゃるそうです。恥ずかしいことですね!
糖質+脂質は最悪の組み合わせで、これが戦後日本で糖尿病患者が増えたひとつの原因になっています。自称「ゆるやかな糖質制限」にも思わぬ落とし穴があるので気を付けましょう。
脂質を極端に減らすのは良いことではないと思う
糖質と脂質を同時に大量に摂取することは非常に良くありません。カツカレーにドーナツにケーキ、チャーハン…みんなが大好きなものはたいていこういう組み合わせです💦
じゃあ脂質を極端に減らして糖質ばかり食べればいいじゃないかと思う人もきっといるはずですね。よっしーは若い頃からそういう考えでした。
糖質を普通に食べて脂質も大量に食べるよりは、脂質だけでも減らしたほうが太らないのは間違いないです。それは過去の体験からも理解できます。
でもその方法だと、「糖尿病体質ではない方が肥満により糖尿病を発症する」という事態はかなり予防できますが「糖尿病体質の方が太っていないのに糖尿病を発症する」ことは防げないです。
インスリン抵抗性もインスリン分泌不全も遺伝と関係がありますが、特に遺伝でインスリン分泌不全がある方は痩せている人も多いんですよ、インスリンは「肥満ホルモン」とも言われるぐらいなので…
ただし皮下脂肪をたくわえる能力が低い(=太りにくい)方は余った中性脂肪が肝臓に蓄積しやすいです。そのため、早いうちから糖尿病を発症しやすくなるんです。
糖尿病になりやすい体質の方は、中性脂肪が高くならないような糖質控えめの食事をし、お酒を飲みすぎないように気を付け、できれば食後は散歩でもするといいと思いますよ。
脂質の中でも必須脂肪酸は体内で合成できないので、毎日の食事から必ず補わなければいけません。脂質を極端に減らさないように気を付けましょう。