糖質を食べても血糖値が上がらない病気?
当ブログを読んでくださっている方の多くは、血糖値が高くてお悩みだと思います。よっしーも重度の2型糖尿病患者です。
糖尿病患者の場合、糖質を多く食べると食後に血糖値がものすごく上がるのが問題ですよね…
そして糖尿病の前段階では、食後に高血糖になり、その後遅れてインスリンが作用して今度は急激に血糖値が下降する「反応性低血糖」が見られることがあります。
よっしーの友人には、糖質制限で反応性低血糖を克服した人がいます。本当に良かったと思います。
しかし、いわゆる低血糖症は「反応性低血糖」だけではありません。中には、糖質をたくさん食べても血糖値がほとんど上がらない「無反応性低血糖」と呼ばれる状態があるんだそうです。
糖質を食べても血糖値が上昇しないのだから羨ましい…と思いがちですが、決して健康的な状態ではないそうです。今回は無反応性低血糖に関するお話です。
無反応性低血糖とはどんな病気なのでしょうか
健常者の場合、糖質を摂取すると血糖値はある程度上昇しますが、3時間も経てばほぼ通常の値に戻ります。
糖尿病患者の場合、食後血糖値の上昇が大きく、下がるまでに時間がかかることが多いです。
そして無反応性低血糖では、糖質を摂取しても血糖値はほとんど上がりません。一見、とても血糖値が良好に見えますけど、疲れやすかったり、強い「うつ」傾向にある方が多いのだそうです。
このタイプの低血糖症は10代の若い人に多く、寝つきが悪かったり、朝方に体調が悪くなりやすいので、不登校になったり引きこもりの原因となりやすいのだそうです。また、1日中眠かったり、頑固な便秘になることもあるそうですよ。
なぜこの状態になるかというと、小腸からの栄養の吸収が悪いとか、逆に栄養が急激に吸収されすぎてインスリンが過剰に反応するためであるなどと言われ、まだすべてがはっきりと分かっているわけではないようです。
空腹時血糖値の正常値は70~110なのですが、無反応性低血糖の方は「低血糖」といっても血糖値が正常値以下になることはあまりないので、普通は問題視されることはあまりないのではないでしょうか?
メンタル面への悪影響は?
無反応性低血糖症では脳の思考力が低下するのでボーッとすると思いがちですが、何かの拍子に血糖値がさらに下がって低血糖気味になるとグルカゴンやアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンが過剰に分泌されると、攻撃的で怒りっぽくなったり、イライラしてすぐにキレたりします。
通常、糖質制限を行うと糖質の代わりに脂質をメインエネルギーとして使えるようになるので脳には問題がないのですが、無反応性低血糖の方は長年の食生活(後述)により栄養の消化吸収能力が低下している可能性があります。
そうだとすると、糖質だけではなく脂質もエネルギーとしてあまりうまく利用できないのではないでしょうか…健常者のようにスムーズにはいかないのではないかと思われます。
これは、何とかしなければいけない重大な問題だと思います。だるくて、学校へ行けなくなったり仕事が出来なくなるのは本当に困りますよね。
無反応性低血糖症の治療はどうする?
では、無反応性低血糖症だと分かったらどうやって治療したらいいのでしょうか?
胃腸に問題があり、消化吸収がきちんとできていないと思われる場合は、それまでの食生活に問題がなかったか振り返ってみてください。
長年、穀物や野菜中心でタンパク質不足の食生活を送っていた場合、胃腸の粘膜が弱くなり、消化吸収能力が衰えてしまっている場合があるんだそうです。
しかしこのような場合、消化吸収能力が落ちているので、いきなり大量の肉などを食べ始めると気持ち悪くなったり下痢をしたりしがちなのだとか…
また肉を食べない代わりに大豆製品を過剰に摂取していると、甲状腺機能低下症が起こることがあり、このことが無反応性低血糖の原因のひとつと考えられています。
甲状腺機能低下症の自覚症状としては、だるさ・皮膚の乾燥・汗をかきにくい・便秘・体重増加などがありますが、分かりにくいこともあるそうです。
思い当たる方は、穀物や大豆製品の過剰摂取をやめ、食べても大丈夫な種類の動物性タンパク質(魚など)少量から初めて少しづつ食べられるようにしていくといいでしょうね。
また、無反応性低血糖症の患者さんに栄養療法で治療を行っているクリニックもあります。ビタミンC大量投与とカルシウム、マグネシウムで改善が見られたのでそうです。
無反応性低血糖症の方は生まれつき、体内でのさまざまな反応のために通常よりも多くのビタミンを必要とするのではないかと言われています。
カルシウムとマグネシウムは過剰摂取になってはいけませんが、水溶性のビタミンCであれば試しやすいかと思います。
いきなり大量に摂取すると下痢をすることがあるそうなので(よっしーは1日あたり4g摂取していますが大丈夫です)少しずつ試してみてください。