2型糖尿病患者が外食で肉をたくさん食べた翌朝の血糖値は上がる?

バイキング形式の料理を取る女性たち

バイキングでガッツリ肉を食べてきました♪

昨夜はバイキングのレストランで食事会があり、美味しいローストビーフや海老、サラダなどをしっかり食べてきました。

お酒は飲みませんでしたが、から揚げやハンバーグも食べて最後にちょこっとデザートも食べちゃったので血糖値がちょっと心配でしたが💦

さりげなく「私、糖尿病で糖質制限しているからローストビーフをいっぱい食べようっと♪」とカミングアウトしたら、同席した方が「私の友達にも糖尿病で糖質制限してる子がいるよ」と。

糖質制限している方が増えて、いちいち驚かれなくなって理解されやすくなってきたのは本当にありがたいことですね。

 

 

おしゃべりに夢中になり、しっかり肉を食べて帰宅してふと気になって血糖値を測ってみると148も。あらー、やっちまったな。デザートとから揚げの衣のせいかな。

私はメガビタミンCをしているので自己血糖測定では実際の血糖値よりも10~15ぐらい高めの値が出ますが、それでも血糖値133~138はちょっと高いですね。

でも今朝の起床時の血糖値は115(実際は100~105)で普段とまったく変わりませんでした。とりあえずホッとしました。

でもね、糖尿病と診断されて最初の1~2年は、夕食にタンパク質をたくさん食べると翌朝の血糖値がびっくりするほど高くなる(150以上)ことがよくあったんです。

 

にゃご
肉そのものには糖質はほとんど含まれていないのに、なぜ翌朝の血糖値が上がるんだ?

よっしー
それがねぇ、糖尿病患者特有の困った問題なのよ。。

 

タンパク質でも血糖値が上がることがあります

血糖値を直接上げるのは糖質だけですが、タンパク質でも間接的に血糖値が上昇するケースがあります。

脂質は血糖値を上げませんが、一緒に食べたものの消化吸収を遅らせるので血糖値が後で上がってくることがあります。

ある種のアミノ酸はグルカゴン(血糖値を上昇させるホルモン)を分泌させる働きを持っていますが、高血糖にならないように同時にインスリンも分泌されるのでトータルとして血糖値は変化しません。

 



 

しかし1型糖尿病患者や重症の2型糖尿病患者の場合、グルカゴンに対応できる量のインスリンを分泌できないので「肉を食べたら血糖値が上がった」ということが起こるんです。

江部康二先生のブログには、昔のよっしーのように「焼き肉等を食べたら翌朝の血糖値が上がった」という体験談がいくつか紹介されています。

焼き肉のように脂質が多い食事だと、消化吸収に時間がかかるので血糖値が上がってくるタイミングも遅くなるのでしょう。

また2型糖尿病患者でインスリン分泌能力がある程度残っていても、グルカゴン優位なタイプの方ではやはりタンパク質で血糖値が上がるそうです。

 

 

糖尿病患者では、健常者と比較してグルカゴンが過剰になっている傾向があるそうなので…グルカゴンとインスリンの作用のバランスの崩れは血糖値を上げますね。

よっしーは糖尿病発覚当初「インスリン分泌能力がかなり低下している、1型糖尿病かもしれない」と言われていたぐらいです。

「抗GAD抗体は陰性だけど、もしかしたら1年後ぐらいに1型糖尿病と判明する可能性もあるよ」と言われましたが、結局2型らしいということになり現在に至ります。

3年半の糖質制限生活で、タンパク質摂取によって血糖値が上がることがない程度にはすい臓のβ細胞の機能が回復したという事かもしれませんね。

 

翌朝の血糖値が上がっていなくてホッとしたけど本当に大丈夫??

以前は肉をたくさん食べると翌朝の血糖値が驚くほど高くなったものです。それが起こらなくなったのは確かに嬉しいことは間違いないです。

でもよく考えてみると、2型糖尿病患者がインスリンを多く分泌できることは手放しで喜んでいいことなのでしょうか?

2型糖尿病患者は、インスリン抵抗性とインスリン分泌不全の2つを持っています。このうちどちらか一方「だけ」というケースは日本人には少ないようです。

インスリン抵抗性は肥満や喫煙などによっても生じますが、遺伝的な体質もかかわっています。インスリン抵抗性が存在する状態で健常者と同じように糖質を食べるとどうなるでしょう?

 

 

その人の能力の範囲内でガッツリとインスリンを分泌して、それでもカバーしきれない分だけ血糖値は目に見える上昇をするでしょう。

仮に薬やインスリンを使用して血糖値の上昇がないとしても、インスリン抵抗性がある分健常者よりも高インスリン状態になっているでしょうね。

糖尿病合併症を引き起こす原因のひとつは、じつは高インスリン血症だそうですから…2型糖尿病患者の血糖値が健常者とさほど変わらないとしても、健常者より高インスリン状態になっているわけです。

インスリン抵抗性のある方は、まずできるだけこれをなくす努力をするべきだと思います。肥満の方はダイエットし、タバコはきっぱりやめましょう。場合によっては薬を使用することも考えましょう。

 

 

そして、血糖値だけを見て安心しすぎないことが大事じゃないかと思います。たまにちょっと羽目を外すぐらいならどうってことないですけど、いつもこうだと困りますよね。

特に、過去に高度肥満だったことがある方はインスリン分泌能力が高い人だと思われます。ある意味「太る能力」が高い方です。

このような方が血糖値だけ見て安心して好きなものを食べまくっていると、将来いろいろ困ったことが起きるかもしれないので…無駄にインスリンを分泌しすぎないことが大事です♪

 

にゃご
血糖値を上げないだけじゃなくて、無駄にインスリンを分泌しすぎないことが大事なんだね。

よっしー
タンパク質によるインスリン分泌は糖質に比べればかなり少ないけど、糖質の摂りすぎはとても危険なので気をつけましょう!

 

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