リブレ・レポートpart7~シックデイからの考察~

これからの時期はシックデイに注意!

これからの季節は、風邪やインフルエンザが心配な時期です。

以前にもシックデイについて記事を書いたことがありますが、糖尿人が風邪やインフルエンザなどにかかると、たいしたことないように見えてもビックリするほど血糖値が高くなることがあります。

以前にも、自分には風邪の自覚症状はまったくないのに朝の血糖値が150もあって驚いていると、子供が熱を出したり…というようなことが何度かありました。

 

 

実は3日ほど前から高血糖になり、嫌だな~と思っていたら子供が熱を出しました。すぐ下がったのでインフルエンザではなかったようです。

自覚症状が無くても、よっしーも無意識のうちに感染しているんでしょうね。

シックデイは今までにも何度かありましたが、今はFreeStyleリブレを装着中なので、新たに分かってきたことがあります。

 

シックデイに高血糖になる理由

風邪やインフルエンザ、その他の病気にかかると、体にとってはストレスになります。このとき、体はある種のホルモンを出して異常事態に対処しようとします。

これらのホルモンには血糖値を上げる働きがあるので、シックデイには糖質を食べすぎたわけでもないのに高血糖になりやすいのです。

 

 

感染症にかかっているときはインスリンの効きが普段よりも悪くなります。結果として、血糖値が上がってしまいます。

逆に、食欲がないのにいつも通りのインスリン注射や飲み薬を使用していると、低血糖になることもあります。

 

シックデイ中に不思議な現象に気が付いた!

通常時であれば、何か食べると血糖値はほとんど変わらないか、食べたものの糖質量に応じて上がります。

しかしシックデイの間、何かを食べると数分後には血糖値が下がり、ある程度時間が経つと再び血糖値が上がってきて高血糖になることに気付いたのです。

 

 

食べたものは、糖質5gもないような低糖質なものばかりです。これはいったいどういうことでしょうか?

何かを食べてすみやかに血糖値がいったん下がるのは、食べたものに対してインスリン第一相反応(すい臓のベータ細胞にストックしてあるインスリンを短時間で一気に放出する)でインスリンが分泌されるせいではないかと思います。

下のグラフはふくだ内科クリニック様のサイトからお借りしました。左のグラフ、健常者はブドウ糖負荷に対してすみやかにインスリン第一相分泌で血糖値を下げています(グラフのとがった部分)が、糖尿病患者ではとがった部分がほとんど見られず、なだらかになっていますね。

 

 

一般的に「糖質5g未満の食事では追加インスリンはほとんど出ない」と言われているようですが、少しは出るようですね。

そして、よっしーの糖尿病はかなり重いほうだと思っていましたが、インスリン第一相が完全に欠如してしまったわけではないようですね。そういえばこの頃、糖質が少なめでGIが低い食品であれば、ほとんど血糖値が上昇しないこともあります。

もっとも「ある程度は出る」というだけであり、きっとその量は健常者と比べればかなり少ない…と思われますけど(´・ω・`)

この第一相反応は、生まれつき欠如していたり不足している日本人は珍しくないそうです。その場合でも、若い頃はまだインスリン第二相(第一相で下げきれなかった分を、新たにインスリンを追加で作って分泌して下げる)でカバーできてしまうので、糖尿病とは診断されない場合が多いそうです。

 

糖尿病発症とインスリン分泌能の関係
こんにちは。今回は、ケンさんから、インスリン分泌能についてコメント・質問をいただきました。「10/08/27 ケン インスリン分泌指数につきましてこんにちは。 インスリン分泌指数につきましてご質問させて頂きました。 私の場合HOMA-Rは0.9・HOMA-βは37と先生の数式の計算で数値が出たのですが、 インスリン抵抗性は正常、内因性インスリン分泌機能は正常でないがやや少ない程度と なりました。 インスリン分泌指数...

 

 

何をしてもシックデイの空腹時血糖値は高いまま

食事がキッカケで追加インスリンが分泌されて血糖値が下がっても、時間が経つとまた血糖値はじわじわと上昇してきて130なり140なり、その時の空腹時血糖値に戻されてしまう感じです。

熱帯魚水槽のサーモヒーターのように、あらかじめ設定した温度(血糖値)にずーっとキープされているような感じですorz

 

 

糖質を食べて血糖値が上がったのとは根本的に違いますので、そういう日は有酸素運動だろうと筋トレだろうと何をしても血糖値は下がりません。

2型糖尿病でインスリン注射をしていない方であれば、シックデイでちょっとばかり高血糖になってもたぶんそれほど大きな影響はないと思うので、早く風邪などが治るようにゆっくり体を休めるしかないですね。

 

それでもシックデイの血糖値を下げたい時の裏ワザは?

風邪にはたまご酒がいい、なんて言われますね。確かに卵は風邪にいいですし、アルコールには糖新生ブロック効果があるので、シックデイであっても飲酒すれば空腹時血糖値を一定時間下げることが出来るかもしれません。

しかしアルコールは人体にとっては毒物ですし、ただでさえ風邪を引いているときに過度の飲酒は非常に危険なので、たまご酒を飲むなら様子を見てごく少量にしたほうがよさそうです。

寝る前に飲酒して、効きすぎて深夜に低血糖になったりすると危険ですしね!!

また、新井圭輔医師は「シックデイには水分補給のみの断食で寝るべし」とおっしゃっています。

 

 

実際には、なかなか完全な断食はきついですし、1型糖尿病の方はシックデイには特にいろいろと問題が起こりがちなので慎重にならなければいけませんが、なるべく体を休めて、無理に頑張って食べる必要はないということですね。

シックデイは何日間も続くことがあり、「早く血糖値を下げたい!」と焦ってしまいがちです。

でも、原因がおさまれば必ずもとに戻りますので、あせらずに早く体調が戻るように心がけましょうね。よっしーも、ようやく今朝から血糖値が下がってきました。

水分補給は忘れずに、インスリンや経口血糖降下薬を使用している方は、体調がおかしいなと思ったら早めに受診するようにしましょう。

 

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