生きていてよかった~!DKAの死亡率は1~10%!!
よっしーが糖尿病、それもかなり重度の糖尿病ですでに合併症も出ているということが分かったのは3年前のことです。
その時は「糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)」という危険な状態での緊急入院だったので、教科書通りの治療を受けました。つまりインスリンを含んだ点滴やカリウムの補充などです。
糖尿病性ケトアシドーシスで死亡する確率は1~10%だそうです…ああ、生きていてよかった!あの時お世話になった先生や看護師さんたち、ありがとうございました本当に。
さて、生命の危機を脱したよっしーが考えたことは「この先普通の糖尿病治療を受けていいんだろうか?」ということです。そして出した結論は「糖質制限」をすることでした。
いわゆる糖質制限食は、糖尿病診療ガイドラインとは異なるものです。主治医はよっしーがやりたいようにさせてくれましたが、きっと実験用マウスを長期観察するような気持ちだったことでしょう。
今回は、なぜ私が自ら「実験用マウス」になることを申し出たのか、その理由についてお話していきたいと思います。
多くの糖尿病患者はガイドライン通りの治療で血糖コントロールがイマイチと言う現実があるから
2018年現在でも糖質制限をしている糖尿病患者はまだまだ少数だと思います。主治医の知る限り「夕食だけ主食抜きをしている人はいるけど、ガチ糖質制限をしてる患者は自分の患者の中にはほとんどいない」んだそうです。
糖尿病合併妊娠で糖質制限を貫いて健康な赤ちゃんを無事に出産した女性患者が一人だけ居たそうですが…あとはよっしーの友達でやはり同じ主治医に診てもらっている子。3人だけかも!!
別の医師も糖尿病教室で「太った患者さんを中心に糖質制限を勧めてもほとんどの人が挫折してしまう」とおっしゃっていました。
ちなみにこの先生は3年前はアンチ糖質制限っぽかったんですヨ。日本糖尿病学会の考えもここ3年の間に変わってきたのでしょうね。
とにかく、ほとんどの日本の糖尿病患者は糖質制限していませんけど、残念ながら日本の糖尿病患者の平均HbA1cは7です…決して良い数字とは言えません。上のグラフはJDDM様のサイトからお借りしました。
そして日本では年間3000人が糖尿病網膜症から失明し、16000人が糖尿病腎症から人工透析を開始し、3000人が足を切断しています。
みなさんは、この方たちが全員医師の指導を無視して好きなだけ甘いものを食べまくった太りすぎの患者だと思いますか?よっしーにはとてもそうは思えません。中にはそういう方もいらっしゃるでしょうけど。
そもそも、よっしーの食生活はもともと玄米・みそ汁・納豆・焼き魚・おひたし・サラダ・ヨーグルトみたいな食事で、いわゆる糖尿病の治療食に近い内容でした。
それで運動もしっかりしていて糖尿病になったのですから、標準的な食事療法をしてもあまり効果は出ないだろうなと思ったんです。
成人の糖尿病患者で、生まれた時からずっと糖質制限をしているという方はおそらくいませんよね?みなさん、もともとは普通に主食を食べる生活を送っていて何らかの不調を感じたので糖質制限に切り替えたはずです。
自分が糖質制限で良い結果を出せば他の患者たちも救われると思ったから
また、自分が糖質制限で血糖コントロールが良くなったとしたら、それを見た主治医がもしかしたら他の患者さんたちにも勧めるのではないか?という期待もありました。
そうしたら、真面目に治療しているのにあまり良くならない…という悩みを持つ患者さんたちが救われるのではないかと考えたのです。
ほら、糖質制限という方法があるということを知った上でやるかやらないかは個人の自由じゃないですか。でも、そういう選択肢があることすら知らない方もいらっしゃると思います…当時はまだ今よりも知らない方が多かったはず。
現実としては上で書いた通り、医師が患者さんたちに勧めてもほとんどの方は糖質制限は続かないんだそうです。でもそれは自分の問題なので…
3年前は日本糖尿病学会は今よりずっと糖質制限というものに否定的だったようです。それで「エビデンスがないじゃないか」なんて言われたりしてましたよね。
エビデンスとやらがないのなら自分で確かめるしかないでしょ…と思いました。なんたってヒトはマウスではないので(!)糖質制限がヒトにおいてどんな影響をもたらすかはヒトで実験しなければ分からないんです。
糖尿病患者はガンなど他の病気にもかかりやすいから
糖尿病患者は血糖値が高いことだけが問題なわけではありません。糖尿病患者は認知症・動脈硬化・ガンなどのリスクが健常者よりも高いことはよく知られていますよね。
血糖値が良好に保たれていても、体内に大量のインスリンが循環しているとこれらの病気のリスクは高いのだそうです。
つまり、インスリン注射をたくさん打って、主食やお菓子をたくさん食べて…なんていうことをしていると、たとえ血糖値は良好だとしてもガンで命を落とす可能性も上がるのではないかと思います。
糖尿病患者だからと言って血糖値「だけ」しか見ていないと大変なことになると思います。インスリンは生きていくために絶対に必要なホルモンですが、必要以上にインスリンを大量分泌させることのリスクを考えて糖質制限を選択しました。
ガンが大きくなるまでには、かなりの年月がかかります。何年ものあいだ高血糖に気付かずにほったらかしてしまったので、正直もうすでに手遅れだったらどうしよう…と不安になることもあります。でも今は、最善と思えることを一生懸命やるしかないですもんね。
「糖質制限にはまだエビデンスが~」なんて言っているうちにガンや糖尿病合併症で死んでしまったら意味がないと思います。だからこそ自己責任で、今やらないといけないと思ったんですよ。
まとめ:ヒトが糖質制限しても大丈夫かどうかはヒトで確かめるしかない
つい先日も「マウスに糖質制限させると良くないらしい」という発表があり、穀物食に適応しているマウスの実験結果をそのままヒトに当てはめることにどれだけの意味があるのか議論になりましたね。
そう、ヒトはマウスではありません。だからこそヒトが糖質制限するとどうなるかはヒトで実験するしかないんですよね。
もっとも、日本の医学研究の資金の半分は民間から出ています。糖質制限が良いということを証明するためにわざわざ研究資金を出してくれる団体があるとは思えないです…
だからこそ、これは自分が実験用マウスになって(ヒトはマウスとは食べ物は違いますけどねw)主治医に長期観察してもらうしかないと思ったんです。