糖尿病患者のチーティングは危険すぎ!
すでに糖尿病と診断されていたり、まだそこまではいかないけれど食後血糖値がちょっと気になるというみなさん。
糖尿病は体質とのかかわりが非常に強い病気なので、太っていても一向に糖尿病にならない人は確かにいます。
でもやっぱり、同じ人なら肥満よりも標準体型のほうがリスクが低いに決まっていますよね…肥満を医師から指摘されている方は出来ればダイエットにチャレンジしましょう。
そして生活習慣とは関係なく発症すると思われる1型糖尿病も、もともと肥満の方が発症するとインスリン注射は多く必要になりやはり良くないそうなので、肥満を解消したほうがいいです。
ただ糖尿病患者の場合、世間で健康な方が行っているのと同じようにダイエットすればいいというものではありません。気を付けなければいけない点がたくさんあります。
たとえば健康な方は「エーイ、今日は糖質食べまくっちゃえ!チーティングじゃあ!明日からまた頑張ろう」みたいなことがありがちですよね?
健康な方であればどうってことはないでしょうけど(?)糖尿病患者にとってはたった1度のチーティング(糖質祭り?)が大変な結果をもたらすかも…
短期間で劇的に痩せようと思ってはいけません
「ここ1か月ほど太る食べ物にハマって急に太った…」というのであればともかく、多くの方はある程度時間をかけて太ったのではないですか?
中には子供の頃からずっと肥満だった方もいらっしゃるはずです。うんと時間をかけて太ってしまったのに、たった3か月や半年ぐらいの短期間で嘘みたいに劇的に痩せるなどと無茶なことを考えてはいけません。
テレビのダイエット番組で短期間で大幅に痩せた女性たちが登場しますけど、彼女たち若いのに皮のたるみや肉割れがすごいじゃないですか?年齢の割に小じわもあったりして。
もっとも、ある程度以上にいったん太ってしまうと皮のたるみは避けられないのかな…そこまで太らないようにするべきだったんでしょうけど仕方がないですね。
ラクしてすぐに結果を出したいと思う人は、冷静に考えたらそれは絶対に無理だろうと思う方法に手を出してしまいがちです。
よっしーも大学時代かなり太っていたことがあり、ジムに入会して朝食と夕食をドリンクかスープに置き換えて必死に運動して2か月で11キロ痩せてほぼ目標体重になって喜んだことがあります。
でも筋トレもかなりしていたのに体重が減った割にはボディラインはそれほど引き締まった感じはしませんでしたし、プールサイドで倒れそうになったので中止しました。
当時は若かったので「月に1~2kgゆっくり確実に痩せる」なんてどうしてもイヤだったんですよね。早く結果が出ないとイライラしました。
その後社会人になり、玄米食に切り替えてジム通いを続けて減った体重はずっとキープして体脂肪率はさらに落としたんですけど、結局糖尿病になったので「痩せれば万事解決」とはいかなかったようです…
継続できないダイエット方法=間違ったダイエット方法?
上で「早く痩せたいと思うあまり無理なダイエットをしてはいけない」と書きましたが、じゃあ無理なダイエットというのはどんなダイエットなのでしょうか?
それは「体に過度の負担をかけるダイエット」だと思います。つまり「体にとって無理なダイエット」というわけです。
ネズミのエサみたいに極端に食事量を減らすとか、あるいはひたすら運動しまくってボロボロになるとか←昔これに近かったかも…
では「精神的に無理なダイエット」つまりきちんと実践すれば効果が出るんだけども、精神的に辛すぎて継続できないダイエットというものもあるのでしょうか?
よく「糖質制限・低炭水化物ダイエットは辛すぎて継続できない人が多い、だから良くないダイエット方法だ!」と言われますよね…
でもちょっと考えてみてほしいんですけど、たとえば健康のために禁煙を試みても挫折してしまう方はかなりたくさんいらっしゃいますよね?
だからといって「禁煙はほとんどの人が継続できないので悪いことなのだ!完全に禁煙するよりも毎日適度に喫煙するほうが体に良いのだ」と言う人がいますか!?
確かに「どんなに健康に良い方法でも辛すぎて実践できない」というのは重大な問題だと思いますし、このことで困っている人たちを何とか助けていかなければいけないと思います。
しかし実践できるかどうかはその方次第なのであって、その方法自体が良くないわけじゃないんですよね。それを忘れてはいけないと思いますよ。
糖尿病患者の中には、ただ痩せるだけで数値が良くなる方もいらっしゃいます。あまり遺伝の要素を持たないのに生活習慣が悪すぎて発症した方です。そのような方はとにかく痩せれば何でもいいかもね。
でも、そうではない患者もいっぱいいます。病気で糖質制限できない方を除けば、今の方法でなかなか数値が良くならない方は糖質制限にチャレンジしてみる価値があると思います。
血糖値を上げず筋肉を落とさないダイエットをしましょう
糖尿病患者の場合、いくら痩せても食事のたびに血糖値が跳ね上がるようなダイエットを行わないほうがいいです。
ヒトが太る原因のすべてがインスリンとは思いません、だから糖質を食べても痩せることは可能だと思っています。ここに落とし穴があるわけですよね。
体重は減ったけど血糖値は悪化した…では目も当てられませんし、食後高血糖が起こるたびに動脈硬化がひっそりと進行していくと大変なことになります。
また、標準よりも痩せている人(特に女性)の中には、体脂肪も少ないが筋肉も少ない方がしばしばいらっしゃって、このような方も2型糖尿病のリスクが高いそうですよ。
だから糖尿病患者のダイエットは、食後血糖値をはね上げることなく、筋肉も減っていかないように心がけて行わなければいけません。
いくら筋トレをしても筋肉の材料であるタンパク質が不足すると筋肉は逆に減っていくかもしれません。糖質制限をしているとアミノ酸の一部が糖新生に回されますが、その分積極的に摂取していれば何も問題ありません♪
「太りそうだから」とロクに肉を食べずにおにぎりや野菜ばかり食べていると、体脂肪も筋肉も一緒に減って体重はすごくスピーディーに落ちるかもしれないけど血糖値は前より高くなっているかも!?
糖尿病患者の皆さんは、結果を焦らずにじっくりと構えてダイエットしましょう。長い時間をかけて太ったものを短期間で何とかしようと思わないようにね。
そして、すでに糖尿病合併症がある場合は筋トレも有酸素運動も高強度の運動はいけません。腎症が悪化したり、運動中に心臓発作を起こしたり、眼底出血を起こす可能性があるからです。
よっしーは糖尿病と診断される前の年、安静時頻脈がありました。当時は知りませんでしたが、あれは糖尿病神経障害で自律神経がおかしくなっていたんです。やばいです。
糖尿病網膜症や腎症が進行している場合は、ウォーキング程度しかできないこともあります。必ず「こういう運動をしてもかまわないですか?」と主治医に質問してから始めましょう。
糖尿病患者と健康な方のダイエットは同じではありません。気をつけないといけないことがたくさんあるので、くれぐれも安全第一で行ってくださいね。