糖尿病患者は心血管疾患に注意
昨日は「世界ハートの日」だったそうです。
2030年には、全世界の心血管疾患による死亡が2,300万人に跳ね上がると推定されており、早急な対策が求められています。
日本でも心血管疾患による死亡者は多いのですが、中でも糖尿病患者はそのリスクが高いです。糖尿病患者は動脈硬化が20年早く進行するとも言われ、非常に気になる所です。
これを防ぐためには、なるべく早いうちから糖尿病を発見して血糖コントロールを開始することです。
糖尿病予備軍の段階から、すでに動脈硬化は進行が始まっているので…
糖尿病だとなぜ動脈硬化が進行しやすくなるのか
ではどうして、糖尿病だと動脈硬化が進行しやすくなるのでしょうか?
(1)高血糖
(2)インスリン抵抗性によりインスリン分泌量が増える
(3)内臓脂肪型肥満
これらが特にリスクとなることが分かっています。
特に危険なのは、食後高血糖(血糖値スパイク)です。上のグラフは糖尿病ネットワーク様のサイトからお借りしました。
グラフを見ると、空腹時血糖値と食後血糖値の両方が低い人がもっとも死亡率が低いのは当然なのですが、空腹時血糖値が正常値でも食後血糖値が高い人は、空腹時血糖値が126以上で食後血糖値が低い人よりもずっと死亡率が高いのです!
空腹時血糖値は正常で食後に血糖値が跳ね上がる(血糖値スパイク)方は特にリスクが高いので、気をつけなければいけませんよね。でも空腹時血糖値がまだ正常のうちは、健康診断で「あなたは糖尿病です」とは言われないかもしれません…
他に動脈硬化のリスクはどんなものがある?
糖尿病の他に動脈硬化のリスクとなるものは「年齢(男性45歳以上、女性55歳以上)」「性別(男性)」「高血圧」「高脂血症」「肥満」「喫煙」「ストレス」が挙げられます。
また有酸素運動には動脈硬化の予防・改善効果があります。
つまり「中年以降の糖尿病男性で、タバコを吸い、有酸素運動を一切せず、太っていて食後高血糖になるような食生活を送っていていつもイライラしている」ような方が最も動脈硬化・心血管疾患による死亡リスクが高いと言えるでしょう。
思い当たる方は、どうかご注意ください。
神経障害のある方は特に注意してください
糖尿病患者の場合、合併症の神経障害にも気を付けてください。実は、よっしーも診断されたとき神経障害がありました。
糖質制限開始後1年以内には、すべての症状が消えたのでほっとしましたが、油断はできません。
心筋梗塞や狭心症になると激しい胸の痛みが起こりますが、心臓の神経が障害されるとそれを感じません(無痛性心筋虚血)。
また神経障害があると、致命的な不整脈や呼吸の停止を起こしやすくなり、突然死の危険が高くなるのだそうです(;´・ω・)
激しすぎる運動やストレスには、くれぐれも気をつけなければね。