クロちゃんの血糖値悪化と脳動脈瘤が心配です
昨夜放送のTBS「名医のTHE太鼓判!」で、安田大サーカスのクロちゃんの糖尿病が悪化してしまったことを知りました。
HbA1cが5.5だったのに7.5まで上がってしまったそうです…せっかく良くなっていたのにこんなに数値が上がると言うのはとても心配です。
そして、それ以上に心配なのが、検査で脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)が発見されたという事です。
夜ご飯
宇都宮といえば餃子。
なので、餃子で乾杯 pic.twitter.com/DBxTYO2pQZ— 安田大サーカス クロちゃん (@kurochan96wawa) 2018年10月19日
脳動脈瘤は、脳の動脈の一部分がコブのようにふくらんだものです。普段は無症状ですが、脳動脈瘤が破裂すると「くも膜下出血」を起こします💦
くも膜下出血が起こると約4割の方が死亡し、約3割は重い障害が残り社会復帰できない状態になってしまいます。くも膜下出血の原因の約8割が脳動脈瘤の破裂だそう!
脳動脈瘤は小さい場合は経過観察をするみたいですけど、クロちゃんのは7mmと大きいので危険ですよね…早く手術を受けてほしいです。本当に心配です!!
脳動脈瘤の自覚症状は?
脳動脈瘤は40歳以降にできやすく、1.5~5%ぐらいの方にあるそうです。でも、まだ破裂していていない未破裂脳動脈瘤では、自覚症状はほとんどみられないのだとか。
コブが神経を圧迫することによって「片方のまぶたが下がる」「瞳孔が開く」「ものが2重に見える」などの症状が出ることもありますが、通常は何も自覚症状がないそう。
脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血を起こすと、バットで思いきり殴られたような強烈な痛みを感じるそうです。
でも、まだ破裂していない時はほとんど何の自覚症状もないというのが脳動脈瘤の恐ろしいところですよね💦
糖尿病と脳動脈瘤の関係は?
なんとなく「不摂生をしていると脳動脈瘤になる」というイメージがあるかもしれませんが、じつは脳動脈瘤ができやすいのは先天的な体質が大きく関わっています。
脳の動脈の壁に生まれつき弱い部分があり、長い年月の間に風船のように膨らんでくると考えられています。
だから必ずしも「糖尿病のせいで脳動脈瘤ができる」というわけではないと思います。ただし動脈硬化が進行していると脳動脈瘤が破裂しやすく、糖尿病患者は動脈硬化が進行していることが多いですよね💦
動脈硬化の原因としては、高インスリン血症(大量にインスリンが分泌されるor大量にインスリン注射をする)がまず挙げられます。糖尿病予備軍の時期から動脈硬化が進行するのは、2型糖尿病の初期にはむしろ健常者より大量にインスリンが分泌されるからですよね。
そして果糖の過剰摂取などから引き起こされる糖化です。「果物ってお菓子や白米よりも血糖値が上がりにくいからいいよね♪」と安心して果物を食べすぎている糖尿病患者さんはいませんか?
パンやマーガリンなどに含まれる人工のトランス脂肪酸も動脈硬化の原因になります。アメリカなどと違い、日本では野放し状態のトランス脂肪酸は学校給食のパンにも入っています。
言うまでもありませんけど、タバコも最悪です。喫煙によってインスリン抵抗性が増すので、高インスリン血症になり動脈硬化が進行しやすくなります。
また血圧が高い人も脳動脈瘤が破裂しやすくなります。クロちゃんはジムで筋トレなどを頑張っているようですが、高強度の筋トレでは一時的にかなり高血圧になるのでとても心配です。
大量の飲酒もまた脳動脈瘤に良くないそうです。「糖質オフなお酒だから大丈夫」と思って大量に飲むのはやめておいた方が良さそうです!
そしてこれは「中途半端に健康への意識が高い人たち」にありがちなのですが、ちょっとだけ糖質を減らした糖質制限もどき(エネルギーの30~40%を糖質から摂取する食事)ではもっとも動脈硬化が進行するかもしれないとのことです。
「タバコをやめると太りそう」と言って糖尿病と診断された後も喫煙をやめない人や「糖質の少ないお酒ならどれだけ飲んでもいいんだろ?」と言う方。
「私は健康に気を付けているの」と言ってちょっとだけ糖質を意識しつつ果物やトランス脂肪酸入りのパンはしっかり食べる方。
「しっかり食べても筋トレすれば大丈夫だから~」とジムでハードな運動をして安心している方。これらの方々はもしかしたらものすごく危険なことをしているかもしれないのです。
脳動脈瘤を防ぐためにどうすべき?
脳動脈瘤のできやすさは先天的なものも大きいので、家族にこの病気になった方がいらっしゃる場合は特に注意が必要です。
また「大量飲酒」「高血圧」「タバコ」「動脈硬化」は大きなリスクとなります。喫煙している方は今すぐ禁煙するべきです。
脳動脈瘤があってもまず自覚症状はないので、発見するには脳MRIなど検査を受けるしかありません。
もし脳動脈瘤が見つかってしまっても、すべてが破裂するわけではなく小さい場合は経過観察だけになる場合が多いようです。
しかし、できてしまった脳動脈瘤は、なんちゃら神食材だのサプリだので何とかなるものではありません!そんなことよりも、血圧が急上昇するような行動を控え、血管をいたわるべきです。
よっしーたち糖尿病患者は、一般的に同年代の健常者よりも血管が老化しているものです。しかも2型糖尿病の患者さんの中には、果物や糖質を好む方も少なくありませんよね💦
脳動脈瘤に気付かずに、ある日突然それが破裂してそのまま命を落とすようなことは絶対に避けなければいけません。誰もが自分に無関係ではない問題だと心得ましょう!糖尿病患者は特に。