糖尿病患者は運動後の低血糖に注意!寝ている間に低血糖が起こることも!?

ダンベルを持って何か注意している男性

良かれと思って運動したら低血糖に!?

よっしーは運動で低血糖を起こしたことは1度もありません。でも中には、激しい運動によって低血糖を起こす糖尿病患者さんもいらっしゃるそうです。

時には「遷延性低血糖」と言って、昼に運動してから10時間以上経った深夜に突然低血糖を起こすことがあるんだそうです。

就寝中に低血糖が起こると、昼間起きているときよりも危険です!その理由は、就寝中に低血糖になると致死的不整脈が起こりやすく、そのまま死亡することがあるからです。

糖尿病ではない健康な方の場合、筋肉に貯蔵されているグリコーゲンという糖が急激に枯渇してしまえば補充が間に合わずに低血糖になる可能性があります。

 

 

成人男性の場合、グリコーゲンは筋肉に300gぐらい・肝臓に100gぐらい貯蔵されているそうですけど、これ…一気に枯渇するほどの運動をしている一般人がどれだけいるでしょうか??

糖尿病患者がインスリン注射や経口血糖降下薬を使用している場合、インスリンの効きが良い時間帯(よっしーの場合は夕方)にハードに運動すると低血糖を起こしやすくなるそうです。

インスリン注射や飲み薬を使用していない糖新生機能の正常な方であれば、ちょっと運動した程度で低血糖になることってまずないんですよね…糖質制限をしていても。

どちらかというとアンチ糖質制限のベテラン糖尿病専門医でさえ、糖尿病教室で低血糖を心配する年配の女性患者さんに「低血糖の原因はほとんど薬とインスリンだよ」とおっしゃっていました。

 

にゃご
低血糖というのはとても危険な状態なんだろう?

よっしー
そうねぇ、運が悪ければそのまま命を落とすことだってあるんだわ。

 

薬やインスリンを使用していなくても低血糖に?

普通は、低血糖を起こすのは薬やインスリンを使用している方です。でも薬やインスリンを使用していなくても低血糖を起こす可能性はあるようですね。

境界型糖尿病と2型糖尿病の初期では、インスリン分泌能力はまだ残っています。2型糖尿病ではインスリン追加分泌のタイミングが遅れがちだそう。

そのため、糖質を大量に摂取して「食べ過ぎちゃったので運動しようっと♪」と運動し、運動効果とインスリン追加分泌の遅れから後で血糖値が下がりすぎるんですって。

江部康二先生によれば、「機能性低血糖+境界型糖尿病」あるいは「機能性低血糖+糖尿病」というパターンは珍しくないそうですよ。

 

 

もっともこれは、まだ軽度の糖尿病患者さんに起きることです。よっしーのようにガチの糖尿病になってしまうと、食事の後でインスリンが「出すぎる」ことすらありません💦

薬やインスリンを使用してもいなくても「糖質をたくさん食べても運動するから大丈夫よね~」なんてうまくいくとは限らないのが難しいですよね。

ちなみに糖質を大量に食べた後ぐっと血糖値が上がり、その後急激に低下して低血糖気味になる人は結構いらっしゃるようです。

よっしーの友人の中にもこの症状で悩んでいた人がいますが、糖質制限を始めてから症状がなくなったと言って喜んでいるうえ、肥満も解消しました♪

 

高血糖と低血糖を繰り返しているとHbA1cは良好かも…

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は過去2か月ぐらいの血糖値の平均を反映していますが、あくまでも平均です。

たとえば1日中ほとんど血糖値が120のままで推移している人と、空腹時血糖値が70で食後は200近くまで上がる人、両者はHbA1cだけ見ればほぼ同じぐらいの数値かもしれません。

でも糖尿病合併症のリスクがより高いのは後者ですし、インスリンを使用していれば就寝中に重症の低血糖を起こして突然死する可能性だってあるわけです。

1型糖尿病で自己分泌がほぼゼロの方は確かに食事以外の原因でも血糖値が変動するためコントロールは難しいのです。そしてある程度の量のインスリン補充は絶対に必要です。

 

 

でも2型糖尿病、それも比較的軽度の方で糖質にさえ気を付ければ薬もインスリン注射も必要ない方は相当たくさんいらっしゃるはず。

そのような方が大好きな糖質を食べるために食後ハードな運動をすればいいやと思ったり、食後高血糖を抑える薬を使ったり、医師に言われた通りにインスリン注射をしたり。

それで血糖値が乱高下して低血糖対策として糖質を摂取することになるのは、なんだか本末転倒な気がします…もったいないです。

以前「自分はインスリン注射をしているので低血糖にならないために主食をきちんと食べなければいけない」という方を見かけましたが、インスリンを打つために糖質を食べるのですか??

 

低血糖は高血糖以上に危険なので気を付けたいですね

糖尿病患者でもインスリン自己分泌の量が不足している方は注射が効きすぎて低血糖を起こす危険性があります。

またインスリン分泌能力が保たれている軽度の2型糖尿病患者でインスリンが遅れて大量に出すぎる人もやはり低血糖を起こす可能性があります。

大量の糖質摂取後にハードな運動を行った場合、遅れて大量の追加インスリンが分泌されるので血糖値が下がりすぎることがあるからです。

糖尿病患者は血糖値が高いことが問題になりがちですが、即・生命にかかわることもあるという意味で低血糖は高血糖以上に危険です。

 

 

昼間運動しても夜中に低血糖を起こす可能性があるというのはとても危険なことですよね。「血糖値を下げる薬を飲んでいるからOK」というのは危ないんじゃないでしょうか?

現在インスリン注射や経口血糖降下薬を使用している方は、特に夜間の低血糖にはくれぐれもご注意ください。

基礎分泌を補う持効型インスリンは、大量に打ちすぎない限り重症の低血糖を起こしにくいとされています。

でも糖質も脂質も大量に含んだ食事は、食後2時間ぐらいはあまり血糖値が上がらないかもしれませんが、食べて寝た後に夜中に血糖値を思いがけず乱高下させる可能性があります。

 

 

なぜなら大量の脂質は吸収を遅らせるので、遅れて血糖値が爆上がりすることだってあるからです。「脂質と一緒に糖質を食べれば血糖値が上がりにくいから安心ね♪」と油断していませんか?

遅めの夕食でそういうものを食べた場合、いったん寝てしまえばその間何が起こってもなかなか把握できませんからね。

糖質の多い食生活によって、いろいろな理由で血糖値の乱高下が起こりやすくなります。特に夜間は危険なので気を付けましょう。

 

にゃご
血糖コントロールはそう簡単には行かないけど、自分の努力で改善できることは改善したいよね。

よっしー
そうね、とくに2型の方は自分でコントロールを難しくしちゃっている場合もあるので…もったいないわね。よく考えましょう!

 

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