糖質制限すると糖尿病になる?
最近、スーパーに行くとヤマザキの糖質控えめブレッドが売り切れていることが多くなりました。よっしーの他にも糖質制限している方が近所にいらっしゃるのかしら!?
欲しい時に売り切れていて買えないのは困るけど、これだけ売れているなら今後、店頭から姿を消すことはなさそうです、よかったよかった♪…あれ?誰か来たみたい。
以前、砂糖関連の団体に所属している先生が週刊誌に「糖質制限すると糖尿病になる」という内容の記事をお書きになったので、気になっている方はいまだに少なくないようです。
何度か書きましたが、心配はいらないと思いますよ。よっしーと一緒にスーパー糖質制限をしている夫は3年経過しましたが一向に糖尿病にはなりません。
今回は改めて、悩める猫の乙女なごみちゃんと一緒にこのことについて考えていきましょう。
糖質制限していてもインスリンは出ています
糖質を食べた時は血糖値が上がりすぎないように大量のインスリン(追加インスリン)が分泌されてすみやかに血糖を処理します。血糖値が上がりすぎることはそれだけ体にとって危険なことなんですよね。
で、インスリンが分泌されるのは糖質を食べた時だけかというと決してそんなことはありません。実は何も食べなくても、インスリンはちょっとずつ分泌されています。これを基礎分泌と言います。
ヒトは運動をしないで安静にしていても、常にエネルギーを消費しています。脳や心臓、その他あらゆる部分でエネルギーが必要になりますよね。
肝臓は1分間あたり約2mg/kgの糖を全身に送っています。体重50kgの人なら1分間あたり100mgです。1時間あたりに換算すると約6gの糖が作られていることになりますね。
オーバーワークをさせないだけです
上で説明したように、食事に関係なく常にインスリンは出ています。この基礎分泌のインスリンがないと血糖値は上がりっぱなしになり、信じられないぐらい高血糖になって昏睡状態に陥り死亡することさえあります。
だから1型糖尿病でインスリンの自己分泌がゼロの方は絶対に基礎分泌の代わりをする分のインスリンが必要になるんです、どんな食事をしているかに関係なく。
ケガや病気などで入院し、完全に寝たきりの生活を長期間続けていると脚の筋肉はまったく使われないので細く衰えてしまいます。しかし糖質制限してもインスリンは常に出ているので、体がインスリンの出し方を忘れてしまうことはありません。
インスリンを分泌するすい臓のベータ細胞をサラリーマンに例えて考えてみましょう。基礎分泌は少量ずつ出ていますから、いわばマイペースでゆっくり仕事をしているような状態です。
ところが、上司からムチャクチャな命令が出ます。「おい!今すぐ通常の30倍のペースで作業してくれ!!」
しょっちゅうこんなムチャクチャな命令が出ると分かっていればあらかじめ心の準備もできますけど、そのうち過労死する者が1人…2人…と出ます。
一方、ふだんマイペースで働いているのにいきなりそんな指令が出たらびっくりして、とっさに素早く対応できないかもしれません。それだけのことです。少なくとも彼らは過労死はしません。やろうと思えばもっとできるけど、ふだんはマイペースで無理なく作業しているだけですね。
周囲の糖尿病患者さんたちに質問してみてください
それでもやっぱり心配なら、周囲の糖尿病患者さんたちに「あなたはもともと糖尿病じゃなかったのに、糖質制限をしたせいで糖尿病になったんですか?」と訊いてみるといいです。
本当のことなら大変なことなので主治医が必ず症例報告をするでしょうし、大きな問題になるはずですよね。ちなみによっしーは22歳からずっと玄米食をしていて糖尿病になりました。
また農耕が開始される前の人類は現代のように1日3度大量の精製糖質を摂取することはどう考えても不可能でしたが、糖尿病患者だらけだったのでしょうか?よっしーにはとてもそうは思えませんが…