肉体的な糖質依存には解決方法があるが…
水野雅登先生の『薬に頼らず血糖値を下げる方法』を読み返していると、ふと「糖質依存には肉体的なものと精神的なものがある」ということに気付きました。
鉄分不足だとミトコンドリアエンジンがうまく働かないので、原始的な「解糖系エンジン」に頼るしかありません。
つまり糖質しかエネルギーとして使えないので、鉄分不足だと体が糖質を欲しくて欲しくてたまらなくなってしまうわけです。
鉄分不足による肉体的な糖質依存の場合、定期的な血液検査でフェリチン値をチェックしながらキレート鉄などで鉄分を補えば問題は解決に向かうでしょう。
日本人の若い女性で糖質制限を試みても挫折する人が非常に多い原因のひとつは、アメリカなどと比べて貧血や隠れ貧血の方がすごく多いからではないでしょうか?
でもさらに深刻な問題は「精神的な糖質依存」かも…つまり糖質は健康のために絶対に必要で、糖質制限をすると何か良くないことが起こると思い込んでしまっているような場合です。
よっしーも自分が糖尿病と診断されるまではそうでした。「日本人の体にはお米が合っている」「日本人の腸は長い」「糖質をしっかり食べないと筋肉が減る」などなど…
でもそれらはすべて「思い込み」であり、本当にそうなのかどうか自分できちんと確かめてみたことは1度もなかったのです💦
年配の患者さんの中には、病院の先生の言うことが絶対に正しいと思い込んでいる人も多いらしいぞ。
そうみたいね…ネットをなさらない世代の方は特にそうかもしれないわ。
「思い込みの激しさ」をどうやって解決する?
思い込みが激しい方は、おそらく糖質制限に高確率で失敗してしまうと思います。そもそも病院で指導された食事療法こそが正しい方法だと信じて疑わないので、糖質制限をしようとも思わないかもしれません。
そして何らかのキッカケで糖質制限を始めても、血液検査で何かの数値が基準値をはみ出したらそれがどういうことを意味するのかよく調べもしないで「糖質制限は体に悪いんだ」と決めつけてしまいます。
基準値というものは、糖質をたっぷり摂取している健康な方の95%が入る数値の範囲を示しているにすぎませんから、この範囲をはみ出したからと言って即・病気ということではありません。
たとえば血中ケトン体(3-ヒドロキシ酪酸)は74μmol/L以下が基準値とされていますけど、糖質制限をしていると1000μmol/Lなんて当たり前、時に5000μmol/Lを超えることだってあります。
痩せ型の方・運動量の多い方・少食の方にありがちな「糖質制限を開始したらLDLコレステロール値が跳ね上がった問題」に関しても、いまだにLDL-Cを「悪玉」などと呼ぶ方にはおそらく理解は難しいでしょうね💦
そして、テレビの健康番組や健康雑誌を「私たち国民のために本当に正しい情報を提供してくれる慈善事業者」のように思い込んでしまうと、真実が見えなくなってしまいます。儲からないことはやりませんって。。。
まずは「自分は思い込んでいるだけかもしれない」ということを自覚することです。糖質制限が体に悪いと言う思い込み、一流大学のお医者さんが言うことは正しいという思い込みなど…
そうすれば、真実を知るために勉強したり自分の体の声に耳を傾けるようになるものです。誰かが何の目的のために書いたかわからない健康記事や論文よりも、内なる声のほうがよほど真実だと思いますよ、あなたにとっては。
やってみたら想像よりずっと簡単だった
よっしーは「糖質制限すると筋肉が落ちる」「糖質制限すると頭がしっかり働かない」と思い込んでいました。なぜならフィットネスクラブの研修のテキストにも筋トレ雑誌にもそう書いてあったからです💦
でも実際にやってみると全くそんなことはなく、糖質をたっぷり摂取しなくても低血糖になることもなく、したがって脳の働きにもまったく支障がなかったです。
あっ、極端に筋肉量が少ない方は十分に糖新生が出来ずに低血糖気味になる可能性があるそうですけど、そのような方がロクに肉を食べずに糖質ばかり食べて筋トレしてもなかなか筋肉は増え無いと思います。タンパク質をしっかり確保してくださいね!
肉体的な糖質依存であれば、栄養不足等の原因を解消することでクリアできます。精神的な糖質依存であれば、自分がそうであるとまず自覚することが大事です。
糖質制限をちょこっとやってみてうまくいかなかったからといって、原因を確かめることをしないですぐに諦めてしまうのはもったいないですし、普通の医師に相談してもまず原因は分からないと思います。
大切なのは「とことん真実を追求しようと言う心意気があるかどうか」です。すぐ他人に頼ってばかりではなく、自分で学ぼうとすることが糖質依存解消への道なのです。
うまくいかないことをすぐ他人のせいにするのではなく、自分でとことん解明してやろうというぐらいの気持ちが無いとね。
そうよ、受け身の姿勢では何も良くならないわ!