とっくの昔に分かっていた!高インスリン血症が動脈硬化を促進する

30年前には少なくとも分かっていたインスリンの害

つい最近、糖尿病専門医の方が「炭水化物は人間の脳にとって唯一のエネルギー源です」と書いていらっしゃったのでびっくりして姉妹ブログに記事を書いてみました。気になる方は読んでみてくださいね♪

さて先日、『糖尿病ワンポイントアドバイス』という約30年前に発売された医師向けの糖尿病の本を実家から発掘して借りてきた話を記事にしました。

またその本をパラパラとめくっていると、いくつか非常に気になる記述を見つけました。中でも今回取り上げたいのはこちらです。以下は本からの引用です。

血液中のインスリン濃度の高い状態が続くと、動脈硬化が起こりやすくなることが知られています。それを予防するためには、食事療法と運動療法をしっかりやって、インスリンの注射量を必要最少限度におさえる療養態度が必要です。

恥ずかしながら、高インスリン血症が動脈硬化を進行させることが分かったのはここ数年ぐらいのことだとばかり思っていました。

でも少なくとも30年前には医師達には分かっていたことだったのですね!決して「インスリンさえ打っときゃ何でも好きなものをいっぱい食べてOK」ではないということですね。

インスリン注射をなさっている方が気にされることと言えば低血糖のことだと思います。たとえ低血糖を起こさなくても、たくさんインスリンを打つこと自体が体に良いことではないということを頭に入れておかなければいけませんね。

ちなみにアメリカの1型糖尿病患者で医師でもあるバーンスタイン先生は、インスリンの自己分泌はゼロですが注射の量は信じられないぐらい少量です。

具体的に言うと、持効型インスリンを1日あたり6単位、食事用のインスリンを1日合計で10単位ぐらい、合計16単位前後だそうです(バーンスタイン医師の糖尿病の解決第3版 訳者後書きより)。

かなり太った2型糖尿病患者で1日あたり100単位近いインスリンを注射している方もいらっしゃるそうですね。

現在80代のバーンスタイン先生は40年以上前から糖質制限をなさっていて、糖尿病合併症はすべて治ってしまったそうです。インスリンを大量に注射していればこうはいかなかったでしょうね。

にゃご
40年以上前から糖質制限を継続しているってすごいな。生きたエビデンスだ!

よっしー
バーンスタイン先生の方法だと朝食は糖質6gで昼食と夕食は糖質12g、チーズなど血糖値が上がりにくい間食はOKなのよ。

インスリンが大量に分泌されるとどうなる?

インスリンは絶対に人体にとって必要なホルモンです。インスリンが全く働かない状態になると、3年半前のよっしーのように「糖尿病性ケトアシドーシス」に陥ります。

糖尿病性ケトアシドーシスでは、血糖は大量にあるのに体はそれをエネルギーとして利用できません。使われない血糖があふれ、何も食べていなくても信じられないぐらい血糖値が高くなります。

だからインスリンは絶対に必要で、1型糖尿病でインスリン自己分泌のない方はたとえ糖質制限をしてもバーンスタイン先生のように最低限の量の注射は絶対に必要なのです。

しかし必要以上に大量のインスリンが分泌されたり、外から大量にインスリンを注射したりすると動脈硬化・ガン・認知症・肥満のリスクが高まります。

産婦人科医の宗田哲男先生の患者さんで、妊娠中にインスリン注射をしていて30キロも太った女性がいらっしゃったそうです。「ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか」という本の279ページです。

ちなみにその女性は妊娠が分かるまでフリーのスポーツインストラクターをしていた方で、決して筋肉不足とか運動不足だったわけではありません…よっしーと似ていますね!

その方は出産後、玄米を中心とした和食を心がけ、仕事(おそらくスポーツインストラクター)を再開してどんどん痩せていったのですが、自覚症状があり受診すると重度の2型糖尿病と言われたそうです…

糖質制限に切り替えて、現在はインスリン注射量もかなり減らして頑張っていらっしゃるそうですよ。彼女と似たような経過をたどったよっしーは決して他人事とは思えません。

インスリンを大量に注射すると太り、ますます大量にインスリンを打たなければいけなくなります。肥満はインスリンの効きを悪くするからです。

インスリン注射をしておらず自分のすい臓からインスリンをたっぷり出せる方も、同じことです。最初は大量にインスリンを出せるかもしれませんが、こんなことが長く続くうちにとうとうインスリンを十分に出せなくなってしまいます。

インスリンが大量に必要になるのはどういう状況?

インスリンが大量に必要になるのは「インスリンの効きが良くない時」「糖質を大量に摂取した時」です。

何も食べなくてもインスリンは24時間ちょっとずつ分泌されており、これを基礎分泌と言います。基礎分泌があるおかげで肝臓での糖新生が適度に抑えられ、空腹時血糖値が上がりすぎないように制御されています。

ところが、糖質をたくさん食べると大量にインスリンを分泌しなければいけません。下のグラフはかがやきクリニック川口様のサイトからお借りしました。

肥満だとインスリンの効きが悪いので、基礎分泌インスリンは健常者の2~3倍分泌されていることはザラだそうです。

そして大量に糖質を摂取すると、当然のことですが大量の追加インスリンが必要になります…毎度食事のたびにハードな運動を行って全部消費してしまわない限りはね。

インスリン抵抗性が生じる原因は遺伝・肥満・喫煙などです。肥満や喫煙は自分の努力で改善することができますが、遺伝に関してはどうしようもないのでメトホルミンなどの服用が必要になることもあるでしょう。

どこで折り合いをつけるかは自分でよく考えて決めましょう

昔、インスリン注射が発明されるまでは糖尿病の食事療法は現代の糖質制限に近いものでした。夏目漱石さんも「厳重食」という糖質制限のような食事療法を行っていました、もともとスイーツ大好きな方だったので挫折してしまったようですが。

インスリン注射の発明により、それまでは生きることができなかった1型糖尿病患者さんが生きることができるようになったのはとても素晴らしいことでした。

でもいつの間にか「インスリン打つから何でも好きなものを食べてもいいよね!?」という方向に行ってしまいました…医学が進んでいるはずの日本では糖尿病合併症は全然減っていません。

そうは言っても「私はインスリンを打ってでもどうしてもご飯やケーキが食べたい」という思いは理解できます。

だからきちんとインスリンの害を理解した上で、どこで折り合いをつけたらいいのか自分でよく考えて決めたらいいと思いますよ♪無理なことは続きませんから。

にゃご
インスリンさえ打てばOKではなく、リスクがあることを理解した上で自分はどれだけ食べるかを考えないといけないんだよな。

よっしー
医師は高インスリンの害はご存知でも、患者には低血糖のことぐらいしか教えてくれないから…よく勉強しましょうね♪

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