カルピンチョ先生の「ぼくのおうちのはなし」に感銘を受けまして♪

糖尿病患者と、患者に真摯に向き合う医師の静かな怒りの物語

以前にも当ブログで紹介したことがあるのですが、医師カルピンチョ先生がブログに「ぼくのおうちのはなし」という童話を書いていらっしゃいます。

昔、ぼくのおうちは暖かくて楽しかったんだよ。お父さんは働き者でかっこよかった。お母さんはいい匂いがして綺麗で素敵だったんだよ。。。

こんな「ぼく」の回想から始まる物語は、穏やかな語り口ですが、素直にお医者さんの言うことを聞いていた糖尿病患者がやがてどうしようもない悲劇に見舞われていきます。

そして、どうしてこんなことになってしまったんだろう…という結末には、真面目な糖尿病患者たちの静かな怒りがひしひしと感じられます。

糖尿病合併症を持つ糖尿病患者のよっしーには、この童話でカルピンチョ先生が伝えたかったことが痛いほど理解できます。みなさんもぜひ読んでみてくださいね。

さて、よっしーもカルピンチョ先生を見習って、今回はひとつ童話を作ってみることにしました。普通の文章ではあまりはっきり言えないことも、物語であれば伝えられるかも。深読みしてくださって結構です。それでは、どうぞ!

にゃご
「ぼくのおうちのはなし」はとてもショックだったぞ。真面目に頑張っていた人たちがなぜあんな目に遭わなければいけないんだ??

よっしー
本当に悲しいことね。なぜああなる前に気付けなかったのかしら…

「商売上手だったキツネさんとタヌキさん」

昔、ある国のめったに雨が降らない砂漠の真ん中に小さな村がありました。雨が降らないので生活に必要な水を遠くのオアシスまで汲みに行かなければならず、それは面倒なことでしたがみんなは幸せに暮らしていました。

ある日、どこからかやってきたキツネの商人が村で商売を始めました。「さぁ、いらっしゃい、いらっしゃい!美味しい甘いお水だよ!これさえあれば、わざわざ遠くのオアシスまで水を汲みに行かなくてもいいんだよ!?」

村のみんなはその甘い水を試しに飲んでみると、これまで飲んだこともないぐらい甘くておいしかったのです。みんなすっかり夢中になりました。

「俺にもその甘い水をくれ!」「これから毎日買いに来るよ!」みんなは喜んで甘い水を買い求め、キツネの商人のお店も大繁盛です。

キツネは最初、甘い水をとても安い値段で売っていたのですが、もっとお金が欲しくて水を値上げしても相変わらずたくさんのお客がそれを求めて店に押しかけました。しかも、1人のお客が買う量はだんだん増えていきました。

ところが、奇妙な病気にかかる者が出るようになりました。やたらとのどが渇いたり、しょっちゅうお手洗いに行ったり、目がかすんでよく見えなくなったりするのです。

するとキツネの商人が「それはこの甘い水を飲む量が足りないと起こる症状なのです。さあ、もっとたくさん飲んで病気と戦うチカラをつけてくださいよ」と言いました。

キツネの商人の店の横にはタヌキの商人のお店が建ちました。タヌキの商人は「甘い水と一緒にこの秘密の薬草を飲めば、さらに病気が早く治りますよ」と言って薬草を売りました。

人々は甘い水と薬草に大金を払いましたが、病気になる者が一向に減らないので内心誰もが「おかしいな…」と思い始めました。だって以前はこんな病気にかかる者はいなかったからです。

そんなある日、フクロウのおじさんが大発見をしました。なんと、美味しい水がたっぷりたたえられた泉を発見したのです。

「あの泉に行けばタダでおいしい水が飲めるし、もうのどが渇くこともないよ」と呼び掛けてみたのですが、泉に向かったのはごくわずかな者だけでした。

ほとんどの村の者は「こんな水はただの水だ、甘い水と比べたらまずすぎて飲めやしないぞ!」「ただの水に病気を治すチカラなんて存在しない!この甘い水と薬草こそが病気を治してくれるんだ!」と言いました。

ですが、泉に通い始めた者たちの病気がどんどん良くなっていくのを見て「僕も」「私も」と少しずつ泉に通う者が増え始めました。何しろ、無料ですし!

「ちくしょう!これじゃオレたちの商売あがったりじゃねーか!よし、どうするか見ていろよ!」キツネは「甘い水が体にいい、ただの水を飲む者は病気になる」という内容のチラシを大量に印刷し、カラスにお金を払ってそこらじゅうにばらまいてきてもらうようにお願いしました。

そしてタヌキは夜中にこっそり泉に毒を入れようとしました。泉の水を飲んだ者が病気になれば、みんな泉の水は危険だと思うと考えたのです。しかし、こんなこともあろうかと見張っていたフクロウたちにつかまってしまいました。

そうこうしているうちに、とうとうキツネとタヌキまでがあの奇妙な病気にかかってしまいました。村の者たちは、キツネとタヌキの病気が良くなるかどうかじっと観察しました。

ところが…そのうち、キツネもタヌキも姿を見せないようになり、「私は甘い水と薬草のおかげでとても元気です」という貼り紙が入り口に貼られるようになりました。

次第に村の者たちは「こんな貼り紙、信用できないじゃないか」「本当に元気になったのなら姿を見せてみろ」と中に向かって叫ぶようになりましたが、返事はありませんでした。

ある日とうとう彼らは村から姿を消していました。後には、空っぽの甘い水の空き瓶と薬草が入っていた袋、そして空き店舗だけが残されていたのでした…

村の者たちは泉のそばに引っ越し、病気だった者もすっかり回復して、またみんなで元気に楽しく力を合わせて暮らすようになりましたとさ。めでたしめでたし。

ハッピーエンドにしてみました♪

いかがでしたでしょうか?もう余計な解説はいたしません。これはあくまでもよっしーが思い付きで書いたキツネとタヌキの商人の物語なので、実在の人物・団体等とは一切関係ありません♪

カルピンチョ先生の「ぼくのおうちのはなし」はバッドエンドでしたが、今回「商売上手だったキツネさんとタヌキさん」はハッピーエンドにしてみました。

もっとも、ハッピーエンドだったのは村の人たちであって、キツネさんとタヌキさんにとっては超バッドエンドだったかもしれませんが…彼らがどうなったのかはみなさんが自由に想像してくださいね。

みなさんなら、甘い水と薬草に大金を払いますか?それとも、泉の水を飲みますか?それはみなさん個人の自由なのです。

にゃご
村の人たちが最後は元の平和な暮らしを取り戻すことができて本当によかったな!

よっしー
本当は、キツネさんやタヌキさんも商売より大事なことがあるって気が付いて健康になってほしいものだわ。

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