えっ、ステロイドで糖尿病になる!?
糖尿病を発症する原因にはいろいろありますが、なんと他の病気の治療でステロイド(副腎皮質ホルモン)を使用したことが原因で糖尿病になることをご存知ですか?
よっしーの次男は赤ちゃんの時、湿疹の治療でステロイドを使用していた(実は皮膚科医の誤診で、本当は食物アレルギーだった!)ことがあるので心配です💦
日本内分泌学会様のHPによれば、ステロイド糖尿病は内服薬だけではなく外用薬、吸入薬、注射薬によっても引き起こされるのだそうです。
「外用薬や吸入薬なら問題ありません」と解説しているサイトも多いですが、やはり日本内分泌学会様のHPに記載してある情報なのでとても気になりますよね。
よっしー、ちょっと前に風邪の後の咳がなかなか止まらないので病院でステロイド入りの吸入剤をもらってきたのですが、使ったら普段より空腹時血糖値が10ちょい上がりました!
ステロイドを投与された患者さんのうち糖尿病発症は7.3%だそう。発症には投与期間との因果関係が強く、90日投与で66%に、300 日投与では94.2%に発症しているとか!!
近年の研究では、ステロイド使用開始前に1度も高血糖になったことがない患者でもステロイドによって34.3~56%の確率で糖尿病を発症したというデータ(おそらく長期間使用した場合と思われます)があるそうです💦
ステロイドで糖尿病になる理由は?
ステロイドは、炎症性疾患・免疫系疾患・アレルギー性疾患など多くの病気に対して使われる薬です。
ステロイド薬の主な成分である糖質コルチコイドは肝臓での糖新生を促したり、インスリン感受性を低下させます。
さらに筋肉で糖が利用されるのを抑制したり、血糖値を上げるグルカゴンというホルモンを分泌させたりインスリンの分泌を抑制します。
また食欲をアップさせることにより、肥満を引き起こして間接的にインスリン抵抗性の原因となることもあるそうですよ。
つまりステロイドは血糖値を上昇させるので、糖尿病を新たに発症させたりすでに糖尿病の患者さんの血糖コントロールを悪化させるおそれがあります。
もともと糖尿病になりやすい体質だったがまだ発症していなかった方などは、ステロイドの使用により発症してしまう可能性が高くなります。
ステロイド糖尿病では血糖値は午後から夕方にかけて上昇する傾向にあり、朝の空腹時血糖値は比較的低く正常なこともあるそうです。
食後高血糖が起こることが特徴なので、食事の糖質に気を付けることが非常に効果的だと思いますよ。発症後すぐにステロイドを中止すれば寛解することも多いそうですが…
ステロイドとどう付き合うべきか?
怖いことばかり書いてしまいましたが、主治医に無断で勝手にステロイドの使用を中止してしまうと危険な場合があります。
状況によってはどうしても短期間ステロイドを使用しなければいけないこともあります。だから不安であれば医師に自分が糖尿病(または糖尿病家系)であることをよく相談すべきでしょう。
ステロイドの他にも高血糖を引き起こす薬剤はいくつかあり、よっしーの同級生のひとりも薬剤が原因で境界型糖尿病と診断されました。
病気によっては、これらの薬をどうしても使わなくてはいけません。しかし、必ずしも使わなくても大丈夫な場合もあるのです。
どんな薬にも必ずリスクがあります。ステロイド糖尿病もそのひとつです。ただいたずらに「ステロイドは危険なので絶対に使わないようにしましょう」と言っているのではありません。
ただ実際にこのような危険性があることは事実なのですから、薬のリスクとベネフイットを秤にかけて「どうしても使わなければいけない時」に使うことです。
勝手に自己判断で薬を中止するのは危険が伴います。主治医とよく話し合って、糖尿病のことを必ず伝えるようにしてくださいね。